mieki256's diary



2006/03/15(水) [n年前の日記]

#6 [anime] 『耳をすませば』を見てみたり

録画してたものを鑑賞。

そういやじっくり見たことなかったな。映画館で見た記憶はあるのだけど。たしか、「少女漫画が判ってない」とか「どうしてこんなオチにしてしまうのか。これじゃギャグだ」とガックリきてた、そんなおぼろげな記憶もあるし…。

さておき。TVの画面で見たら、作画の密度、というより部屋の中を描写する際の意識の払い方にビックリ。とにかく全編に渡って観察と抽出・記号化が凄い。いや、それはジブリ作品、というか宮崎氏の関わったジブリ作品の常だけど。…改めて見てみると、充分、少女漫画、というかファンタジー作品だなぁ。クリリンが空を飛んでしまうぐらいに現実にはありえないお話。それをひたすら作画と演出の積み重ねで地に足をつけるかのように錯覚させる…。恐ろしい。

Dパート(?)は作りが変わった感が。主人公の周辺に現実的な問題が迫ってくるのと同時に、主人公が本の世界に入り込む…。上手いなぁ。原作からしてそういう展開があったのか、それともオリジナルの部分なのか。まあ、一旦下げておかないと上げられないからアレだけど。

最後の台詞・やり取りは狙ってるのかなぁ。ここで笑ってくださいとか、脱力してくださいとか。いや、思わせぶりな感じだけではラストとして足りない、との宮崎氏の判断、とどこかで読んだ記憶はあるのだけど。…たしかに、アレ以外にどんな終わらせ方があるか、ドカーンと打ち上げるものが他にあるかと言われれば、悩んじゃうわけですが。真面目に考えすぎちゃう・やりすぎちゃうとどこかズレた領域・ある意味バカっぽい領域に入っていく、みたいな話なのであろうか。

何にせよ、男の子も女の子もテレまくりでグッときました。…この作品の脚本・コンテをやったことで、そのへんの憑き物が落ちちゃったんだろうか。>宮崎氏。もったいない。いや、本当にもったいないのは、故人になってしまった、この作品の監督さんだけど。早過ぎる。

以上です。

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