mieki256's diary



2004/05/23() [n年前の日記]

#7 [pc] 階層とファイルシステムについて調べてた

ツッコミで、Macの最初の頃はヒエラルキーファイルシステムではなかった、と教えてもらった。気になる話。早速検索して、お勉強。

ちなみに、Macは触った事無いんで関連知識ゼロなんであります。電源の消し方もわからないぐらいに知らない(爆) *1

_Hierarchical File System :

ヒエラルキーファイルシステム。略してHFS、ですか。 _階層構造を使ってファイルを分類する とある。そして、 _MFS。 Macintosh File System。 _こちらのページ によると、Macのファイルシステムは、MFS → HFS → HFS+ と変わってきたらしい。
初代は、System3の頃まで使用されたMFS(Macintosh File System)で、それが階層構造に対応したHFS(Higherarchic File System)に変更になって
とあるので、たしかに当初は階層がなかったのだろうな。

_パソコンOS年表(1985〜1989) によると、1985年にSystem2.xが登場して、その時点でHFSへ移行したとある。つまり、Macで階層が使えるようになったのは、1985年から、ということなのかな。

…MS-DOSのほうは、どうなんだろう。

_パソコンOS年表(1973〜1984) :

1981年、PC-DOS1.0(MS-DOS1.0)の項に、「ファイル階層構造はまだ使用できず」とある。
1983年、MS-DOS2.0の項に、「階層構造(中略)が使用可能となり」とある。
1984年、Macが発売されたらしい。

つまり、Macが発売される1年前には、MS-DOSは階層でファイル管理ができていた、ということなんだろう。もっとも、約2年後、Macも同様になるわけだけど。

_Finder :

ありゃ。Macの階層云々に関しては、そう単純な話ではないのですな。
デスクトップにはもともとフォルダ階層を構成するという機能がありました。かつてのMFS(Macintosh File System)ディスクフォーマットは階層構造になっていなかったのです。言い換えると、全てのファイルが同じレベルでした。ユーザが作成したフォルダはどれも見せかけに過ぎなかったのです。その疑似フォルダの名前、その場所、その中身がデスクトップファイルで保たれていました。HFS(Hierarchical File System)の登場により、フォルダ階層はディスクディレクトリで維持されるようになりました。
擬似フォルダとな。ファイルシステム自体には階層が無くとも、ユーザに対して、見た目ではしっかりと階層を提供してたということなのか。うーむ。さすがMac。やるなぁ。

…それ以前の、PC用のDOSで、階層を扱うものはあったのだろうか。

_CP/M :

PC用の初期のDOSと言えばコレ。なるほど。彼には階層はなかった模様。

自分が最初にFDに触れたのは、X1-turboなのだけど :

当時のX1-turnoのFDは階層があったかな。記憶が無い。大学時代に触ってた、X68KやPC-9801では、ディレクトリが存在してた気もするんだけど。

_X1-turboは1984年に発売。 Macが市場に出た年でもあり、MS-DOS2.0登場の1年後でもある。時期的には、ディレクトリがあってもおかしくはなさそうかな。

_Unixの歴史 :

もっとも、Mac、MS-DOS云々以前に、 _UNIX というゴイスな存在が、鎮座ましましてるわけで。 _少なく見積もっても、1977年にはUNIX上で階層的なファイルシステムが実現されていた らしい。MS-DOS2.0の6年前には既にやってたユニ! ということですな。

どころか、UNIXの前には、コケたとは言え、Multicsがあるわけで。 _1965年のMulticsに関する論文の中で、情報の階層構造については既に触れられている。 たぶんそれが、階層的なファイルシステムにも通ずるのではないかと想像。Macが登場する約20年前には、階層が必要じゃマル! と考えられてたのですな。

ああ、やはり。 _Multicsですら実装されてたようで。 む。'<' '>' を区切りに使ってたとは。賢い。UNIXの '../' より判りやすいではないか。

話はズレるけど :

つまり、ミニコンだかなんだかの世界で考えられていた事が、20年かかって、個人でも使えるPCの中に入ってきたと。そのあたりを考えると、「PC世代の限界」云々という話にもどこか繋がるような気もしたり。PC世代云々以前に、もっとゴイスな世代が居た事は間違いない。PCを使ってる人だけ見てたら色々見誤りそう。そういえば、 _1967年に構想されたというテッド・ネルソンの「Project Xanadu」。 コレ、現在どれだけ実現できたんだろう。今の世代は、テッド爺ちゃんが構想・提唱してくれたシステムですら、未だ完全には実現できてない、ような気もする。 *2 その実状から、「前の世代に、発想的な限界があるなんて言えないだろ。俺達は爺ちゃんの夢すら実現できてないんだぜ?」と捉えるか。それとも、「まだ実現できてないのが、限界がある証拠。爺どもの発想がそもそもダメダメだったんだYO!」と捉えるか。もしかすると、ネット世代とやらは、自分の目の前にある小さなPCとそこに繋がるネットワークの中に、ようやく爺ちゃん達と同レベルの夢を自由に繰り広げることが可能になったゴイスな世代、だったりするのかな。てな電波がゆんゆん。

_コンピュータ偉人伝:テッド・ネルソン :

「分類や階層の形而上学的な価値(そんなものが存在するとしたら)を否定しているのではない。分類や階層を信じないことが<情報システム構築のための優れた方向>を暗示しているのだ。普遍の分類システムや、不動の階層を期待することの誤りに気がつけば、情報システムの役割が変化し続ける分類や階層、その他の配置をすべて<共存させながら>処理することにあるとわかるだろう」 .....「リテラリーマシン」より
このあたりだけ読むと、ファイルを階層で管理しない時代を既に予言してるようにも思えたり。 *3 辿り方は違っても、最終的にはo氏の言う、「フォルダという概念をすてて、検索やらフィルターでファイルを扱うのが主流」になりそうな予感。

考えてみれば、ささやかながら(?)、自分のWeb検索スタイルの変化も、それを実証しつつあるような気もしてきた。yahooのディレクトリを辿らずに、googleで検索して、目的のページに辿りついてるし。膨大な情報の前では、そのスタイルでないと太刀打ちできないのかも。それに近いことがファイル管理にも適用されていくのかしら。 *4

でも、イルカや犬が大活躍するのかと思うと不安になってくる。大丈夫かよ、イルカで。今のイルカや犬はWindows1.0あたりに相当するのかしら。…イルカや犬が脳裏に浮かんじゃう時点で、少なくともオイラの発想には、完全に限界があるような気がしてきたパソ。

*1: 会社勤めしてた頃、電源を切り忘れたMacの前で、右往左往したことが。デザイナーの方にお願いして切ってもらったという… (;´Д`)
*2: や。詳しく知らないんですが(爆)>Project Xanadu。どういうことを提唱してたのだろう<オイ。
*3: こじつけかしらん?
*4: と思ったけど、日本人はgoogleよりyahooを好んで使うという話もあったか。うーん。

以上です。

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