mieki256's diary



2019/12/16(月) [n年前の日記]

#1 [cg_tools] Pixeloramaを試用

Pixelorama Version 0.5 なるドットエディタが公開されていると知り、Windows10 x64 1909上で試用してみたり。

_Pixelorama v0.5 - タイムラインも搭載した無料でオープンソースのピクセルアート(ドット絵)制作ツール!Win&Mac&Linux
_Pixelorama | Orama Interactive
_Pixelorama by Orama Interactive

Pixelorama [Windows].zip をDLして解凍すると、中に Pixelorama.exe というファイルがあるので、ソレを実行すれば起動する。

起動時のロゴを見て驚いた。2D/3Dゲームエンジンとして知られている、Godot Engine を使って実装されているらしい。アレって、こういうツールも作れるのね…。

今のところ、鋭意開発中のアプリっぽい。例えば、パレット等、ドットエディタなら持っていて当たり前と思える機能が欠けていたり。あるいは、バケツツール(塗り潰しツール)が、時折線をはみ出して塗られてしまったり等、基本的な部分で若干動作が怪しい。

しかし、既にシンメトリー描画(左右対称、上下対称描画)が実装されていたり、レイヤーも実装済みだったりして、そのあたりは好印象。

何より、Motion Drawing と呼称する機能が面白い。タイムライン上でフレームを増やして、ループ再生をした状態で、キャンバス上でマウスカーソルを動かして何かしらを描くと、その瞬間に表示してるフレームに対してガンガン描画ができてしまう機能で…。アニメをリアルタイムで描いているかのような、ちょっと不思議な感覚。

これは、 _DTM(デスクトップミュージック) における、リアルタイム入力(?)に近いのかもしれず。一応説明しておくと、DTMは大別して…。 この3つがあるけれど。これまでのCGツールが持っていた機能がステップ入力やピアノロール入力に相当するなら、この Pixelorama の Motion Drawing はリアルタイム入力に相当しそうだなと。

もっとも、現状では、ペンシル(ブラシ?)等、キャンバスに描画するための機能がまだそれほど充実していないので、今のところは雑なエフェクトアニメを作ることすら一苦労なのだけど。それでも、この方向を発展させていけば、かなり面白いツールになりそうな予感。今後の発展に大いに期待してしまうドットエディタだなと。

右クリックをスポイトにするあたりで悩んだ。 :

このツールは、マウスの左ボタンと右ボタンに、別々の機能をユーザが自由に割り当てられるようで。例えば、ペンシル(鉛筆)ツールの上で左クリック、スポイトツールの上で右クリックすると、右クリックにスポイト機能を割り当てることができる。

ただ、現在選択している色についても、左用、右用の2つが用意されているので、右クリックで色を取得しても、右用の色にしか反映されず…。左クリック/ドラッグすると、左用の色で描かれてしまうため、一般的な「右クリックでスポイト」にはならないという…。

この場合、どういう仕様なら、問題が解決するのやら…。

例えば、スポイト機能に、「常に左用の色として取得」「常に右用の色として取得」「LMB/RMBに応じて色を取得」等のオプションを設ける、とか? 仕様を決める段階で悩みそうだなと…。

#2 [anime] カリ城を大ヒットと説明するのはもやもやする

思考メモ。

たまたま録画していた、 3DCG版ルパン三世劇場版の宣伝特番を眺めていたら、ちと気になるところがあった。

過去の劇場版について、若干少々説明する場面で、

「翌年には宮崎駿監督が手掛けたカリオストロの城が公開され、大ヒット!」

てなナレーションが流れていて…。

聞いた瞬間、耳を疑った。その説明は、いかん。いかんぞ。かなりいかんと思う。公共の電波を使って、堂々と嘘を言ってはいけない…。たかがアニメとは言え、TVというマスメディアを使って歴史の捏造は良くない…。

_「ナウシカ」「トトロ」も当時は不入りだった? ヤマト・ガンダム・マクロスetc…強敵だらけの“第一次アニメブーム”を軸に「ジブリ不遇の80年代」をふり返る
_カリオストロの城が興行的に失敗だったの言うのは本当ですか?... - Yahoo!知恵袋

何をもってヒットと判断するのか、ヒットとはどういう状態なのかは悩むところだけれど、少なくとも劇場公開当時は大コケ扱いだったはずなんだけどなあ…。 *1 仮に百歩譲っても、大ヒットとは言えないよなあ…。だから一時期、あれほどの類稀なる才能を持っていた宮崎駿監督が、今となっては実に馬鹿馬鹿しい話だけど業界から干されたわけで…。 *2 干されていたからこそ、ナウシカ原作を描き始めたわけで…。 *3

もし、カリ城が、公開当時から大ヒットした世界線があったら、その世界線ではスタジオジブリが生まれてなかったかもしれない。そのくらい、カリ城がヒットしたか否かは、その後の日本のアニメ史においても、あるいは宮崎駿と言う天才作家について語る上でも、結構重要な分岐点なわけで…。なのに…。

今現在の作品への評価、もしくは、近年の宮崎アニメに対する大雑把な印象で、迂闊にも史実を上書きしちゃってないか…? この番組スタッフは、番組を作るにあたって、ちゃんとそれなりに調べたのか…?

こんな調子では、3DCG版ルパン三世の出来も不安になってくる。本当に大丈夫か。まさかそっちもテキトーに作ってないか。いやまあ、映画版スタッフと、この手の宣伝番組のスタッフは全然重なってないだろうからアレだけど。しかし、この特番は、映画版スタッフの奮闘に、ちょっと泥を塗ってないか…。

とは言っても、件の番組で放送すべきは新作の魅力について、であろうし。過去作品への言及がメインじゃないし。「公開当時はマニアや業界人だけが評価していたけどTV放映されるたびに一般層でも評価がじわじわ上がっていって今では不朽の名作として認知」云々の長い説明を入れている時間なんてないわな…。だから、仕方ないところもありそうな。

でもなあ。やっぱり、「大ヒット!」の一言で片づけてはいかん気がしてならない…。

不遇な扱いを受けた本物達の存在を無かったことにしてはいけない。 :

公開当時、興行成績は散々な結果になった「ブレードランナー」のプロデューサーが、後のインタビュー映像で「本物は残るのです」としみじみ語っていたけれど。同じように、カリ城も本物だったわけで。

そういった作品を、雑に扱っちゃいかんと思うのだよな…。

それら作品の存在は、今現在は商業的に成績が残せなくても、後世では高評価を受ける作品が存在している可能性を ―― 今の観客や視聴者が、現在進行形でみすみす「本物」を見落としている、そんな危険性・恐ろしさが潜んでることを教えてくれるわけで。

今だって、日本のどこかの劇場で、新しい「カリ城」「ブレードランナー」が、きっと上映されてるはずで。成績は散々だけど、見た人は必ず高評価をしてくれる ―― けれど、今はまだ不遇な扱いを受け続けている「本物」の映画が、「本物」の監督が…。

そんな可能性を常に意識して、興行成績だけで作品の質や作家の才まで安易に決めつける愚行を繰り返さないためにも、「カリ城は公開当時から大ヒット」なんて捏造をしてはいけないのではないか、と思ったりするわけで。

てな感じで、結構もやもやしてしまいました。

でもまあ、極めて短時間で各作品について一応言及するとなると、仕方ないのかなあ…。自分だって、「一言で説明しろ」と要求されたら悩んでしまうし。そのお題、ちょっと難しいよなあ…。悩みに悩んで疲れて投げやりになっちゃって「こんなのもう『大ヒット』でいいよ! めんどうくせえ! 最終的には大ヒットしたようなもんじゃん!」になっちゃう展開も…ありそうではある…。

*1: 諸説あります。「それなりに成績は出してたよ? 大コケ扱いのほうが捏造だよ」と主張する人も居るので…。
*2: 諸説あります。「ちゃんと色々仕事してたよ? 全然干されてなんかいなかったよ」と主張する人も居るので…。
*3: 諸説あります。「干されてたから描き始めたわけじゃないよ?」と主張する人も居るので…。

以上、1 日分です。

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