2005/08/09(火) [n年前の日記]
#7 [zatta] 一人きりの、勤勉な蟻
本屋から帰ってきて、庭の駐車スペース周辺に繋いでいる、犬の様子に目をやったら。ふと、犬の鼻先(?)で、一匹の蟻が、一粒のドッグフードを運んでいることに気がついた。
自分の体の、数倍の大きさのドッグフードを、「グイッ……」「グイッ……」と、1ミリにも満たない距離で引っ張ってる。
周囲に、彼の仲間は見当たらない。彼にとっては恐ろしく広いコンクリートの上で ―― これが人間なら、おそらくは町、あるいは市に相当するほど広いであろう場所で、彼一人…いや、一匹で、食料を運んでいる。それも、ほんの少しずつ。
「よくやるよなぁ」と思って眺めてたら。彼は急にドッグフードから離れた。周囲をうろついた後、立ち止まり、ピクリとも動かなくなった。
…もしかして、悩んでるのか? 仲間を呼んでこようか。もう諦めようか。そんなことを悩んでるのだろうか。…さて、彼はどうするのだろう?
ドッグフードのところに戻ってきた。また、引っ張り始めた。1ミリにも満たない距離で引っ張り続ける。
胸が熱くなった。
おそらく巣までの距離は、人間世界だったら数十kmもあるのでは。そんな距離を、彼は、たった一人で運ぼうとしてる…。
彼の行為はもしかすると愚行なのかもしれない。仲間を呼べばもっと効率的に運べるだろう。彼一人で頑張ってる間に、別の動物がやってきてドッグフードを食べてしまうかもしれない。それを考えると、馬鹿げてる。でも、彼は運び続ける。これは、本当に愚かしい行為なのか。…自分にはそうは思えなかった。何か、崇高な行為を目撃してるような気にすらなってしまった。
おそらく彼はやり遂げるだろう。ドッグフードを、巣まで運びきってしまうのだろう。膨大な時間をかけて、長い長い距離を、運びきるのだろう。でも、そんな彼の行為を、周囲の蟻はこれといって褒め称えるわけでもないのだ。どの蟻も、ただ黙々と、彼と同じ行為を繰り返すのだ。
暑さのあまりダラリと横になって、チンコ丸出し破廉恥極まりないポーズの犬の傍らで、よもやこんな複雑な気持ちにさせられるとはなぁ…。<チンコは関係ないだろ、いつも出してるんだし。
周囲に、彼の仲間は見当たらない。彼にとっては恐ろしく広いコンクリートの上で ―― これが人間なら、おそらくは町、あるいは市に相当するほど広いであろう場所で、彼一人…いや、一匹で、食料を運んでいる。それも、ほんの少しずつ。
「よくやるよなぁ」と思って眺めてたら。彼は急にドッグフードから離れた。周囲をうろついた後、立ち止まり、ピクリとも動かなくなった。
…もしかして、悩んでるのか? 仲間を呼んでこようか。もう諦めようか。そんなことを悩んでるのだろうか。…さて、彼はどうするのだろう?
ドッグフードのところに戻ってきた。また、引っ張り始めた。1ミリにも満たない距離で引っ張り続ける。
胸が熱くなった。
おそらく巣までの距離は、人間世界だったら数十kmもあるのでは。そんな距離を、彼は、たった一人で運ぼうとしてる…。
彼の行為はもしかすると愚行なのかもしれない。仲間を呼べばもっと効率的に運べるだろう。彼一人で頑張ってる間に、別の動物がやってきてドッグフードを食べてしまうかもしれない。それを考えると、馬鹿げてる。でも、彼は運び続ける。これは、本当に愚かしい行為なのか。…自分にはそうは思えなかった。何か、崇高な行為を目撃してるような気にすらなってしまった。
おそらく彼はやり遂げるだろう。ドッグフードを、巣まで運びきってしまうのだろう。膨大な時間をかけて、長い長い距離を、運びきるのだろう。でも、そんな彼の行為を、周囲の蟻はこれといって褒め称えるわけでもないのだ。どの蟻も、ただ黙々と、彼と同じ行為を繰り返すのだ。
暑さのあまりダラリと横になって、チンコ丸出し破廉恥極まりないポーズの犬の傍らで、よもやこんな複雑な気持ちにさせられるとはなぁ…。<チンコは関係ないだろ、いつも出してるんだし。
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以上です。