2005/12/26(月) [n年前の日記]
#2 [zatta] RchとGNDをモノラルミニジャックでショートさせる云々
コメント欄でのやりとりでそのへん気になったので少し調べてみたり。
◎ 手持ちのSONY製ブラウン管TV KV-21DA75 の取扱説明書をチェック :
ステレオミニジャック端子(メス)のついてる製品なのですが。仮に、モノラル端子を差して壊れるようであれば、メーカーは故障時の責任回避のために、絶対に取扱説明書に注意を書くだろうと予想。
一通りチェックをしてみたけれど、そういった注意は見当たらない。つまり、該当SONY製TVは、モノラル端子を差しても壊れないように設計してる・壊れない作りになってる、と言えそう。
勝手な想像だけど、おそらく日本製の家電製品なら、大体そういう作りになってるのだろうな、という気もする。ステレオ端子にモノラル端子を差すなんて、絶対に誰かやりそうだし。
だからといって、PCパーツがそうなってるかどうかはわからない。日本製じゃなければ家電でもないし。
一通りチェックをしてみたけれど、そういった注意は見当たらない。つまり、該当SONY製TVは、モノラル端子を差しても壊れないように設計してる・壊れない作りになってる、と言えそう。
勝手な想像だけど、おそらく日本製の家電製品なら、大体そういう作りになってるのだろうな、という気もする。ステレオ端子にモノラル端子を差すなんて、絶対に誰かやりそうだし。
だからといって、PCパーツがそうなってるかどうかはわからない。日本製じゃなければ家電でもないし。
◎ 親父さんのステレオアンプの取扱説明書をチェック :
「スピーカの出力端子をショートさせないように注意せよ」と書いてあった。むぅ。
しかし、ヘッドフォン端子についての言及は何も無し。
ステレオジャックの形状とモノラルジャックの形状を考えれば、モノラルジャックを差した場合、Rchという信号端子とGNDがショートするのは間違いないのに。スピーカ側はショートさせちゃダメで、ヘッドフォン側ならショートさせてもいいのは、何故なんだろう。謎。
しかし、ヘッドフォン端子についての言及は何も無し。
ステレオジャックの形状とモノラルジャックの形状を考えれば、モノラルジャックを差した場合、Rchという信号端子とGNDがショートするのは間違いないのに。スピーカ側はショートさせちゃダメで、ヘッドフォン側ならショートさせてもいいのは、何故なんだろう。謎。
◎ 端子の形状を考えれば上位互換?になってて当然な気もしてくるのだけど :
_コメント欄
にあった、
なのだけど、
_ThinkPad モデムへのデジタル電話回線の接続 - ThinkPad 全般
「端子形状が同じ・物理的に差せるから、絶対に壊れない」とは必ずしも言えない場面もあるわけだから…「物理的に差せるのだから、モノラルジャックを差しても問題はない」と、形状から判断して言うことはできない、ということにもなってしまうであろうと。うーむ。
ショートの危険性があるものを挿されて当然の形状にするほど危ない技術は採用しませんよ^^;を読んで、「たしかにそうなんだよなぁ」と思ったりもして。差して壊れるなら、そもそも差せないように形状を変更するはず。太さを変えるとか、各端子の位置を変えるとか。差さないようにするための手はいくらでも思いつく。…それをしてないのだから、「差しても大丈夫」なことを前提に端子の形状を決めた、と考える方が自然。
なのだけど、
例外として身近なのは、イーサネットとISDNのS/T点のコネクタ形状が同じだとか、PC98のVGAとDOS/VのMIDI/ジョイスティックのコネクタが同じ事ぐらいという文を読んで、たしかに、端子が同じでも繋ぐと壊れる規格が存在してることを思い出してしまった。
_ThinkPad モデムへのデジタル電話回線の接続 - ThinkPad 全般
警告: ご使用の ThinkPad にデジタル電話回線 (PBX としても知られている) を不用意に接続すると、モデムが損傷する可能性があります。まず、ご使用のモデムがデジタル電話回線に対応しているかどうかを確認してください。ADSL関係でドタバタしてたときにこういう話も見かけた記憶が。
* 現在のところ、デジタル電話回線で使用可能な ThinkPad モデムはありません。 内線デジタル電話回線に直接接続すると、モデムが損傷する可能性があります。 一部のシステムには、内部回路を保護するために、ヒューズをとばすことが可能なデジタル・アナログ・アダプター (DAA) が装備されているものがあります。しかし、保護機能がある場合でも、内線ディジタル電話回線でモデムを使用できるわけではありません。 システムをデジタル電話回線に直接接続することによってモデムが損傷する可能性がわずかに少なくなるだけですので、ご注意ください。
「端子形状が同じ・物理的に差せるから、絶対に壊れない」とは必ずしも言えない場面もあるわけだから…「物理的に差せるのだから、モノラルジャックを差しても問題はない」と、形状から判断して言うことはできない、ということにもなってしまうであろうと。うーむ。
◎ さておき端子の形状からすると絶対にRchがGNDとショートするのだけどそれで問題がないということは :
つまりブラックボックス側で何らかの対処をしている or 問題が起きない回路になっているはずで。が、しかし、そこらへんの仕組みがどうなってるか、自分には想像ができない。
回路図でも見れば判るかなと検索してみたけど、そのものズバリを解説してるページは見つからず。ただ、OPアンプについてのQ&Aページで、気になる文を見つけた。 _おそらくNECのページ(PDF) だけど。
が、モノラルジャックを差して聴いてる状態というのは、常時短絡してる状態なわけだから、おそらくここでいう「出力短絡保護回路を積極的に利用するような回路設計を行うことは避けるようにしてください。」に該当してしまうような気もする。うーむ。
回路図でも見れば判るかなと検索してみたけど、そのものズバリを解説してるページは見つからず。ただ、OPアンプについてのQ&Aページで、気になる文を見つけた。 _おそらくNECのページ(PDF) だけど。
Q6. オペアンプは出力短絡保護回路が内蔵されていますか?OPアンプの出力端子 = サウンドカードの出力とはちょっと考えにくいのだけど、少なくとも、ちょこっとショートしたぐらいでは壊れないような回路が、あらかじめOPアンプの中に入っているらしい。
A6. 一部のオペアンプを除き、ほとんどのオペアンプに内蔵されています。ただし、この出力短絡保護回路は、ICの検査や点検時の器具による、ちょっとした接触とか、配線クズによる短絡などの不慮の事故からオペアンプの破壊を守るフェイルセーフ機能です。したがって、出力短絡保護回路を積極的に利用するような回路設計を行うことは避けるようにしてください。
が、モノラルジャックを差して聴いてる状態というのは、常時短絡してる状態なわけだから、おそらくここでいう「出力短絡保護回路を積極的に利用するような回路設計を行うことは避けるようにしてください。」に該当してしまうような気もする。うーむ。
◎ これは根拠のない勝手な想像なのだけど。 :
PCパーツといえば、いや、家電製品もそうだけど、製造時のコスト削減を絶えず追求されるモノ。
コスト削減を模索する場合、おそらくは、基板上に載せる部品点数の削減、という方向で模索するものだろうと。
となると、極力、回路をパッケージ化する ―― つまりはIC化やLSI化するのではないかと。場合によってはサウンドチップ・音関係の処理をするLSIに、出力関係も含めてかなりの機能が詰まってる可能性もありそうな。
つまり、いくらアジアンな怪しい設計であっても、お決まりの音源チップを載せて、リファレンス設計通りにカードを作ってる限りは、音源チップ自体が、あるいはリファレンス設計の段階で、モノラルジャックを差しても大丈夫なように上手いことやってくれるのかもしれんなぁ、と想像してみたり。基板を製造してる会社がそこらへん想定していなかったとしても、チップを設計・製造してる側がそこまで想定してるのではないかしら、みたいな。
いや、実際どういう回路を用意すれば問題無い状態になるのか、それがさっぱりわからんので、本当にそうなのかどうかは全く不明なのだけど。でも、かなり長期間、モノラルジャックを差していた XWAVE 5000 が、どうやら壊れてないみたいだし…。モノラルのイヤホン程度では壊れない場合がほとんど、と考えてしまっていいのかもしれない。
が、例外、というかある種の地雷?製品もありそうな気もするし。「絶対大丈夫」とまでは、ちょっと自分は言えないなぁ、という感じではあります。
誰か電子回路に詳しい人居ないかしら。どうしてモノラルジャックを差しても大丈夫なのか、それが知りたい。どういう仕組みになってるんだろう。
コスト削減を模索する場合、おそらくは、基板上に載せる部品点数の削減、という方向で模索するものだろうと。
となると、極力、回路をパッケージ化する ―― つまりはIC化やLSI化するのではないかと。場合によってはサウンドチップ・音関係の処理をするLSIに、出力関係も含めてかなりの機能が詰まってる可能性もありそうな。
つまり、いくらアジアンな怪しい設計であっても、お決まりの音源チップを載せて、リファレンス設計通りにカードを作ってる限りは、音源チップ自体が、あるいはリファレンス設計の段階で、モノラルジャックを差しても大丈夫なように上手いことやってくれるのかもしれんなぁ、と想像してみたり。基板を製造してる会社がそこらへん想定していなかったとしても、チップを設計・製造してる側がそこまで想定してるのではないかしら、みたいな。
いや、実際どういう回路を用意すれば問題無い状態になるのか、それがさっぱりわからんので、本当にそうなのかどうかは全く不明なのだけど。でも、かなり長期間、モノラルジャックを差していた XWAVE 5000 が、どうやら壊れてないみたいだし…。モノラルのイヤホン程度では壊れない場合がほとんど、と考えてしまっていいのかもしれない。
が、例外、というかある種の地雷?製品もありそうな気もするし。「絶対大丈夫」とまでは、ちょっと自分は言えないなぁ、という感じではあります。
誰か電子回路に詳しい人居ないかしら。どうしてモノラルジャックを差しても大丈夫なのか、それが知りたい。どういう仕組みになってるんだろう。
◎ _アンプを自作される方に知っていてほしい事柄 :
自作をされる方で、プレートとカソードを短絡してみたことがある人はいるでしょうか。 そんなことをしたらカソード抵抗は燃えちゃうし、ケミコンはパンクしちゃいますよね。 メーカーは抵抗が燃えないようにどうやって対策をするかと言うと不燃抵抗や難燃抵抗つまりセメント抵抗や酸化金属抵抗を使うか、 過電流検出で保護するか電圧検出をしてヒューズを切るなど様々な対策をします。 当然音に良いわけはないのですが、安全が優先なのです。 トランジスターアンプは場合によっては過電流保護回路や過電圧検出回路が多用されることになります。 過電流や過電圧を検出したらリレーで電源を切ったり定電圧回路の出力を切ったり等して対策をします。 私は新規の抵抗を使う場合、最初にその抵抗がどんな燃え方をするか確かめます。でないと安心して使えないからです。
全ての電気部品は端子がショートした場合とオープンした場合の動作試験をして、これをAC電圧±10%の範囲内で試験をします。 コンデンサーや抵抗は部品不良により短絡した場合と切断してオープンになった場合、回路がどんな異常動作をするか調べます。 トランジスターやIC等の半導体は全端子同士を短絡します。 私は大型のACスイッチを使い短絡と開放をしていました。 途中でこのACスイッチの接点がスパークして消えてしまうことが良くありました。 パワーアンプなら当然のことですけれどもね。 この試験は危険な温度上昇、発火により火災や感電がおきない為の試験で、 ショートやオープンですから抵抗が燃えたり、ケミコンが破裂したり、 トランジスターが壊れて弾け飛んだりパターンの銅箔が燃えたりして試験用の基板が真っ黒になる事もあります。 壊しては修理して、また壊しては修理する、が延々と続くことになります。根気の要る仕事です。アジアンな会社はそこまでやっているだろうか。ちゃんとやってる会社もあると思うんだけど、なんとなく、根拠は無いけど、やってない会社もあるんじゃないかという気もする。そういうのって、実際事故を起こして痛い目に合わないと重要性がピンとこないものだし。
この記事へのツッコミ
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以上です。
で、私が理解できたところだけをかいつまんでいうと…
LchもRchも音信号としての電気は流れているけど
直流の電圧がかかっているわけではない。
ということらしいです。
これを踏まえて…
http://www.bekkoame.ne.jp/~k-kara/ht/basic-circuit.htm
の
■機器間の電位差は、コンデンサーで直流をカットすることでキャンセル
音の入り口から出口まで完全に直流分をカットしないとすると、スピーカーに機器間の電位差による直流が出て壊れることもある。
そのため、各機器は入力部分で直流成分を絶ち、各機器の基準とする0Vを中心にした交流波形を再生する。
って言うところが生きてくるんだと思います。
なんと! わざわざありがとうございます。感謝であります。
なるほど…。
自分、GND = 0 V、Rch = +n V と完全に思い込んでしまってたけど、
GND ってのは単に基準点に過ぎず、
Rch は GND を基準点にして +/- の電圧が出てくる状態、であると…。
となると、ショートしたからといって
そこに常時電流が流れるわけではない ≒ 壊れない、
ということになるのかしら。
つまり何か対策をする云々の話ではなく、
その手の回路の設計・原理からして、
モノラルジャックを差しても壊れない、ということになる…?
しかしそうなると、スピーカ端子をショートさせたらマズイ、
という話のほうが判らなくなってくるなぁ…。
もっともスピーカ端子のほうは、端子が +/- になってたりするあたり、
ヘッドフォン端子のそれとは仕組みが違ってそうですね…。
何にせよ非常に勉強になったであります。ありがたや…。