2005/07/21(木) [n年前の日記]
#5 [anime] キャシャーン、サーカス、ピエロボット、死刑台、ハイジャックの回を見た
タイトルのキーワードだけ並べると一体何だと思うかも。青年誌に掲載される漫画みたいな。
◎ サーカスの回 :
酷いな。色々と。他の回では人々に「街から逃げろ」とか言ってなかったっけ?>キャシャーン。それが手のひら返したように…。
*1
シリーズ通してポリシーが一貫してないキャシャーン。
にしても、自分が善なる存在と思い込んでるが故、忠告も聞こうともしないわ、自らの行動をかえりみることなく他者に原因を求めるわ、そんな愚かな人間の姿を書くことに関しては秀逸(?)な作品だなと。悪意から発していない悪がこの世には存在することを子供達に予感させてしまう作品。なのかしら。
にしても、自分が善なる存在と思い込んでるが故、忠告も聞こうともしないわ、自らの行動をかえりみることなく他者に原因を求めるわ、そんな愚かな人間の姿を書くことに関しては秀逸(?)な作品だなと。悪意から発していない悪がこの世には存在することを子供達に予感させてしまう作品。なのかしら。
◎ ピエロボットの回 :
ルナがいきなり! 昔の1話完結モノは話の展開がスピーディで素晴らしい。爆発もスゴイ。血も涙もない描写。直前に子供たちの喜ぶ描写をしっかり配置するあたりが心憎い。「街がガラクタ置き場だ」の台詞もなかなか。『ラピュタ』の「人がゴミのようだ」に迫る名台詞。かもしれん。…もっとも『ラピュタ』のソレはメガネをかけたサラリーマンらしき容姿の人間が発しちゃうところがスゴイのか。
なるほど。富野演出だったのですな。ジェノサイドを演出させたら天下一品…。<その言い方はどうかと。
ピエロボットのデザインに、ゲーム業界のメカデザインセンスの変遷を見出してしまったり。 *2
なるほど。富野演出だったのですな。ジェノサイドを演出させたら天下一品…。<その言い方はどうかと。
ピエロボットのデザインに、ゲーム業界のメカデザインセンスの変遷を見出してしまったり。 *2
◎ 死刑台の回 :
巨大ロボットがいいな。いきなり世界観が変わった。…なんだか実写版のアレを思い出してしまったり。いや。実写版のアレはピエロボットなのかしら。形も似てるし。
溜めて溜めて、アクションシーンで爆発させるからスッキリする、の見本みたいな回。しかもラストは「シェーン、カムバーック」。王道。
溜めて溜めて、アクションシーンで爆発させるからスッキリする、の見本みたいな回。しかもラストは「シェーン、カムバーック」。王道。
◎ ハイジャックの回 :
ルナ1人に全乗客の視線が! 無言の圧力! この画はスゴ過ぎる。更に、殉教者の咎める声を聞いた途端、堰を切ったようにルナを言葉で責め始める全乗客。可愛い娘さん1人をスーツ姿の男達が次々と責め立てる!<その言い方はどうかと。しかも、ルナは…。スゴイ展開。
後半、遊園地のメカ描写にビックリ。もう滅茶苦茶。でも、面白い。悪夢というか、ビックリ箱というか。
「私の心の中にはキャシャーンしか居ない…」なる台詞にやられた。しかもその後、思いもよらない展開に。キャシャーン粘る! ルナは無茶を! ラストの画にパワー溢れまくり。感心。
全般的に「無音」を演出に使ってる感が。上手い。待合室に1人座るルナの画にも感心。画そのものでルナの心境を表してる。
脚本、酒井あきよし。演出、富野喜幸。酒井氏の、「人間とは!?」を問う脚本に、富野氏の情感溢れる演出が見事にマッチ or パワーアップ。この回は素晴らしい。 *3
後半、遊園地のメカ描写にビックリ。もう滅茶苦茶。でも、面白い。悪夢というか、ビックリ箱というか。
「私の心の中にはキャシャーンしか居ない…」なる台詞にやられた。しかもその後、思いもよらない展開に。キャシャーン粘る! ルナは無茶を! ラストの画にパワー溢れまくり。感心。
全般的に「無音」を演出に使ってる感が。上手い。待合室に1人座るルナの画にも感心。画そのものでルナの心境を表してる。
脚本、酒井あきよし。演出、富野喜幸。酒井氏の、「人間とは!?」を問う脚本に、富野氏の情感溢れる演出が見事にマッチ or パワーアップ。この回は素晴らしい。 *3
◎ 「気が狂った」という言葉がことごとくカットされてるのが気になる :
どうしてそんな言葉で。わからん。何が「不適切な表現」なのだ。そうすると、適切な表現って何だ…?
◎ ストーリーの都合上とはいえキャシャーン弱すぎ :
真昼間なのに、「エネルギーが…」なんて言い始めるし…。キリキリは、キャシャーンのそのへんのヘタレさに「ジュン」ときてしまったに違いない。
*4
オリジナルの話数を見れば見るほど、キリキリはキャシャーンを正しくリメイクしたように思えてくる。自分の子供時代の思い出の中では、とにかくカッコイイ作品として記憶されてたけど。ちゃんと見てみたら、オリジナルからして、全然まったくこれっぽっちもスッキリしないところが多々ある作品だったわけで。「酷い」「なんと残酷な」「人間って救いようがないな」「しっかりしろよ、キャシャーン」とか、そんなことばかり思わせる作品だもの。コレは「単純明快なヒーローモノ」じゃない。そこに強く惹かれてしまった人間が、ああいう形でリメイクしたのは必然かもなぁ。
とは言え。肉弾戦の面白さとか。SF的な味付けの仕方とか。旅情を感じさせる話とか。他にも注目すべき点は多々あるわけで。そういうところに惹かれてしまった人には、映画版は耐え難い内容なのだろうな、とも。
某監督は、「アイテムが異様に少ない作品」と評したけど。それに反して内容はバラエティに富んでいる。故に各人、惹かれるところ = リメイクにあたって夢見たところが大きく違った作品なのだろうなと。…要するに、キャシャーンは名作ってことです。色んなことを考えさせる・感じさせる作品であると。
オリジナルの話数を見れば見るほど、キリキリはキャシャーンを正しくリメイクしたように思えてくる。自分の子供時代の思い出の中では、とにかくカッコイイ作品として記憶されてたけど。ちゃんと見てみたら、オリジナルからして、全然まったくこれっぽっちもスッキリしないところが多々ある作品だったわけで。「酷い」「なんと残酷な」「人間って救いようがないな」「しっかりしろよ、キャシャーン」とか、そんなことばかり思わせる作品だもの。コレは「単純明快なヒーローモノ」じゃない。そこに強く惹かれてしまった人間が、ああいう形でリメイクしたのは必然かもなぁ。
とは言え。肉弾戦の面白さとか。SF的な味付けの仕方とか。旅情を感じさせる話とか。他にも注目すべき点は多々あるわけで。そういうところに惹かれてしまった人には、映画版は耐え難い内容なのだろうな、とも。
某監督は、「アイテムが異様に少ない作品」と評したけど。それに反して内容はバラエティに富んでいる。故に各人、惹かれるところ = リメイクにあたって夢見たところが大きく違った作品なのだろうなと。…要するに、キャシャーンは名作ってことです。色んなことを考えさせる・感じさせる作品であると。
*1: いや。街を守る・街に残る民衆の心意気に、キャシャーンが感動する回もあったけど。
*2: ゲーム業界におけるメカデザインのセンスが、つい数年前まで『キャシャーン』当時と変わらなかったこととか。それらセンスが物凄い勢いで進化してることとか。しかしその進化はアニメ業界のメカデザインセンスの進化や、あるいは人材の流入等、アニメ業界の影響抜きでは語れないであろうこととか。そういうことをなんとなく。
*3: でも、脚本はコンテで改ざんされてるだろうし、コンテは監督が手を入れてるかもしれんしで。どこからどこまでが脚本家・演出家の力量によるものなのか、判らんけど。
*4: いや。実写版のストーリーの都合上弱くしてたら、たまたま似てしまっただけかも。
*2: ゲーム業界におけるメカデザインのセンスが、つい数年前まで『キャシャーン』当時と変わらなかったこととか。それらセンスが物凄い勢いで進化してることとか。しかしその進化はアニメ業界のメカデザインセンスの進化や、あるいは人材の流入等、アニメ業界の影響抜きでは語れないであろうこととか。そういうことをなんとなく。
*3: でも、脚本はコンテで改ざんされてるだろうし、コンテは監督が手を入れてるかもしれんしで。どこからどこまでが脚本家・演出家の力量によるものなのか、判らんけど。
*4: いや。実写版のストーリーの都合上弱くしてたら、たまたま似てしまっただけかも。
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以上です。