mieki256's diary



2013/05/23(木) [n年前の日記]

#1 [cg_tools] Huginで実験したことのとりあえずの成果

とりあえず、ミラーボールを使ってHDRIのパノラマ画像が作れたので、いいかげん実験はこのへんにしとこうかと。

場所その1のLDRサムネイル画像。
場所その1
_RyubinPanoPlayerによる表示

場所その2のLDRサムネイル画像。
場所その2
_RyubinPanoPlayerによる表示

_exr_zip_20130523.zip (HDRI画像 x 2, 73MB)

Public domain だか CC0 だかで置いときますので自由に使ってください。

と言っても、ミラーボール撮影画像から作ったせいもあって、あまりに画質が悪過ぎてアレなんですが。

感想。 :

ミラーボール撮影画像を使って、IBLレンダリングにも使えそうなHDRIを作るのはシンドイなと。というか、ちと無理だなと。
  • 撮影が大変。
  • 撮影後のスティッチも大変。
  • 撮影者やデジカメや三脚を切り抜くのも一苦労。
  • それでいて、画質は酷いし。
こんな結果しか得られないなら、フツーはやらないよなと。でもまあ…
  • 低コストでやれる。
  • これでもまだ、撮影時間が比較的短くて済む。
この2つはメリットだろうけど。
  • フツーのコンパクトデジカメだけでやろうとしたら、ゴイスな画質は得られるけど、何十枚も撮影することになるので手間と撮影時間が大変。
  • 一眼レフデジカメ + 魚眼レンズ + ノーダルポイントを設定できるパノラマ撮影専用雲台なら、そこそこの画質が比較的短い撮影時間で得られるけど、お金がかかる。
貧乏人はミラー撮影ぐらいしか手が無い感じ。「金額」と「手間・画質」は、比例してる気が。

スティッチ作業の大変さは、有償ソフトでもあれば ―― 例えば _HDR Shop 等を使ったら軽減されるのかもしれない。体験版すら存在しない・入手できないようなので、どのくらい違うのかは分からなかったけど。フリーソフトの _Hugin で無理矢理やり遂げようとして、ますます大変なことになってたような気もする。

画質の悪化には、ミラーボールの品質も関係してるのだろうか。何せ、赤ちゃん用の玩具、 _「5分はもちますゴハンまで」 から取り外したソレで実験してたので。コレ、値段は安いけど、表面が波打ってるので、もうその時点で画質は…。いや、デジカメの画素数のほうが問題かしら。Canon PowerShot A570 IS は700万画素程度だけど、1600万画素等のコンパクトデジカメなら、もうちょっと違うのかな? たいして違いはないかな?

ゴイスな望遠レンズを使えたら、撮影者が小さく写って、各作業が楽だったかもしれない。コンパクトデジカメだったから、それは無理だったけど。

フォーカスを合わせるのも大変。マクロ撮影で合わせてたけど、オートだとボケボケになるので、そこからさらにMFを使って合わせないと…。でも、太陽光の下では、液晶画面は見えない。調整のしようがない。ほとんど当てずっぽう。

まあ、問題山積みってことで。

ミラーボール撮影時のアレコレをメモ。 :

ミラーボールを4方向 x 3露出で撮影。こんな感じ。

場所その1。

4方向x3露出の例その1

場所その2。

4方向x3露出の例その2

ちなみに、こういうアームを自作して撮影してました。
ミラー固定用の自作アーム
三脚に固定してたので、デジカメとミラーの位置は、一度設定すれば後から変更する必要はないのだけど。強度が問題だった…。

方向に関しては、どうも4方向では足りないような気もする。5〜8方向ぐらいから撮影しないと、画質の面ではダメな印象も。

あるいは、「画質が悪くてもいいから、とにかく早く撮影を終わらせるぞ」と割り切って、1方向だけ、もしくは90度だけずらした角度で2方向のみ、撮影して済ませるのもアリかも。ミラーボールは、周辺の歪みはともかく、一応360度分の風景が映り込んでるし。どうせミラーボールを撮影してる時点で画質は期待できないのだし。IBLレンダリング用の光源画像として使うのだと割り切れば、それでもOKかも。

ミラーボールは、球が全部入った形で撮影したほうがヨサゲ。そのほうが、後の作業が楽。中途半端に球が切れちゃってると後々面倒臭い。今回はそのへん失敗した。

ミラーボールの固定部分は、ガッシリしたものが必要。そうじゃないと、ブラケット撮影(露出を変えて撮影)した際、各画像の位置がずれてしまう。今回は、固定アームの強度がダメダメで、そよ風が吹くだけでフラフラして、撮影画像の位置合わせ作業が入ってきてますます面倒なことに。

方法はなんでもいいから、自分 + デジカメ + 三脚が小さく写る状態を実現するよう心掛けたほうが後で楽。
  • ゴイスな望遠レンズを使って遠くから撮影するとか。
  • 撮影する瞬間、三脚の後ろからミラーボールの後ろに、マッハで移動するとか。…ちゃんと撮影できたのか確認する手間が増えるけど。
  • 三脚の足と同化して見えるような、JoJo立ちっぽいポーズを新発明しながら撮影するとか。
なんだか馬鹿馬鹿しいけど、一番綺麗に写る部分に、自分の姿がいつも写ってるのは、画質的にもったいないので。

画像編集作業のアレコレをメモ。 :

まず、画像の回転や左右反転をする。ミラーだから左右逆なので反転させないと。今回は、 _XnView の「高画質JPEG変換」を使って済ませた。まあ、この作業は、どこの段階でやっても構わないですけど。

撮影画像の位置合わせ。 _Fusion Free版 を使った。ずらした分、周辺に黒枠ができることに注意。…もし、三脚やミラーボールがガッシリ固定されて、ブラケット撮影時も位置が全然ずれてないなら、この作業は必要ないはずですが。

画像を GIMP等でトリミング。ミラーボールがまるっと入った、縦横幅が同じ画像 = 正方形の画像を作る。
4方向x3露出の例、トリミング後

ここからは、Hugin で作業。

トリミングした画像群を、Hugin で読み込む。ミラーボール撮影画像の場合、「Equisolid、等立体角」を選ぶのだと思う。水平画角は適当で。どうせ後で自動調整されるし。180〜360とか打ち込んどけばいいのでは。わからんけど。

Hugin 上で、露出の違う画像をまとめて「スタック」にしておく。スタックを使うことで、「この画像達は、撮影位置は同じで、露出が違うだけだよ」と Hugin に教えてやる、らしいですが。スタックの指定の仕方は、画像タブで、画像を複数選んで「新規スタック」だったかな…。

とりあえず「配置」をさせてみる。邪魔なものがたくさん入った状態のプレビュー画像が見れるはず。
  • マスクを設定。邪魔な部分を除外していく。
  • コントロールポイントが足りてなかったら、手作業で追加したり。
  • 「最適化」タブや「露出」タブで、アレコレ選んで最適化。
  • 「カメラとレンズ」タブで、画像ごとに露出(EV)が変わってることを確認したり。

イイ感じになったら、スティッチャータブでスティッチする。本来は Hugin からいきなりHDR画像を出力できるのだろうけど、今回、いくらやっても、まともなHDR画像が出力できなかった。仕方ないので、全画像の再マッピングだけをして出力することにした。「再マッピング: 露出補正なし、普通のダイナミックレンジ」にだけチェックを入れて「スティッチを実行」。
スティッチャー設定

4方向 x 3露出の、再マッピングされた画像群(RGBA、8+8+8+8bit)が出力される。
再マッピング後の画像群

これを、enblend を使って合成する。露出がほぼ同じ4枚(=4方向分)を、1枚にする。
enblend.exe -w -l 29 -o m0.tif 00.tif 03.tif 06.tif 09.tif
enblend.exe -w -l 29 -o m1.tif 01.tif 04.tif 07.tif 10.tif
enblend.exe -w -l 29 -o m2.tif 02.tif 05.tif 08.tif 11.tif

結果、露出が違う3枚が得られる。GIMPで開いて、見た目がおかしいところをレタッチ。
enblendで合成した画像

露出の異なる3枚の画像から、HDR画像を作成。今回は、 _Photomatix Pro 体験版 やら、 _Luminance HDR やらを試した。 _Picturenaut でも作れると思うけど、Hugin が出力した再マッピング画像は、どうも細かいところで位置が合ってない感じなので、位置合わせをしてHDRにするソフトのほうがいいのかなと…。

HDR画像からLDR画像を作るのは、Picturenaut や Luminance HDR を使った。

ということで。 :

どう考えても面倒臭いです。馬鹿馬鹿しいです。

ボタン一発で360度をブラケット撮影できる低価格なカメラ or 撮影機材とか出てこないかな。まあ、低価格ではミラー方式になって低画質、てなことになりそうだけど。

2017/03/19追記。 :

DropboxのPublicフォルダが死んだので自宅サーバにファイルを置き直し。

以上、1 日分です。

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