mieki256's diary



2013/05/28(火) [n年前の日記]

#1 [anime] 刀語7話を視聴

ノイタミナ枠で刀語というアニメが放映されていて、毎週楽しく見ていたり。パッと見、まんが日本昔ばなしに出てきそうなほんわかした絵柄 / キャラクターデザインなのに、超絶カッコイイアクションシーンが次々と出てきて、なんだかクラクラするあたりがイイ感じ。なんとなくだけど、 そのあたりを連想したりもして。「その絵柄でソレやっちゃうんだ…スゲエ」みたいな。

7話は、シリーズ中で重要な回だったらしく。田中基樹さんというアニメーターさんが、コンテ・演出・作画の全てを頑張った回だそうで。ところどころに作家性が垣間見える、屈指の出来のように思えたり。集団作業で作られるはずの商業アニメの中で、スタッフの個性が見えると、作品の魅力が増しますな、と再認識。

おそらくはお遊び感覚も多少はあるのだろうけど、TVゲームのよくあるレイアウトを積極的に導入していたあたりに感心したり。散々見慣れているはずのレイアウトなのに、あえてアニメでソレをやると、新鮮さを感じてしまうのは何故だろうと考え込んでしまったりもして。

考えてみれば、今の日本のTVアニメは、毎週の放映にどうにか間に合わせるために、リミテッドアニメと称する手抜き作画を積極的に導入したその延長線上にあるのだよなと。周囲からは紙芝居と揶揄されながらも、その枠の中で、できる範囲で魔改造を繰り返しているうちに、当初のソレとは随分違った、独特な表現を多数身に着けてきた経緯があって。

TVゲームも、ハードウェアスペックの足りなさをカバーすべく、徹底した記号化表現や、そのハードで実現可能なレイアウトの追及を続けてきて、結果、他のメディアではなかなか見られない、実に独特な見た目になっていった経緯がある、と言えそうな。

アニメとTVゲームは、制約の中でその形になってしまったという共通点があるのだなと。その、独自進化してしまった最終結果だけを取り込んで、メディアに合わせた更なる魔改造をしてみることで、新たな表現手法を得られるのではないか…。そんな予感をさせるシーンがたくさん盛り込まれていた興味深い回だったような気もしたのでした。

要するに。刀語アニメ版、面白いです。

#2 [anime] 手描きの絵に3DCGを載せるのってまだ難しいのだろうか

進撃の巨人アニメ版関連の記事を眺めていたら、「ナントカ機動装置なるものの設定が原作より細かくなっちゃった」「アニメーターさんが悲鳴を上げている」てな話を見かけたのでした。ところが、その記事のコメント欄で、「ナントカ装置は3DCGモデルが作ってあるんですけど…?」みたいな話も見かけたわけで。

素人考えでは、「3Dモデルが作ってあるなら、手描きの原画 or 仕上げ後の画の上に、そのモデル載せればいいじゃん。なんでわざわざ手で描いてるんだろう?」と思ってしまうのだけど。一体何が障害になって、ソレができない状態になっているのかなと。

マルチョンでやれないのかな。 :

風の谷のナウシカにおいて、巨神兵の作画を庵野氏が担当してたわけですけど。庵野氏は、人物を描くのがとにかく下手だったので、最後のあたりは宮崎駿監督が、「もうお前はキャラの顔を描くな! マルチョンだけ描いとけ! 後で俺が描く!」と怒ってた、という話があって。…宮崎駿監督を原画アシスタントとしてこき使っちゃう庵野さんパねえス。

それはともかく、その、「マルチョンだけ描いとけ!」方式を、3DCGでやれないのですかねえ…。

例えば、ベルセルク劇場版では、3DCGで出力した画の上に、アニメーターさんが手描きで修正作業をしていったらしいですけど。ソレの逆はできないのかなと。

手描きで描かれた何かしらの上に、3DCGを載せてく作業って、その作業担当者に、技術をさほど要求しないですよね…。
  • 3DCGモデルは、スーパーモデラーの方が既に作ってるから、モデリング能力は要求されないし。
  • 自分で絵を描くわけでもないから、原画を描いてる人達のように高い作画能力を要求されるわけでもないし。
原画に描かれたガイドに沿うよう、3DCGモデルを配置して、場合によっては、せいぜいマスクを切るぐらいなものだろうと。だったら、全コマに対してそれを繰り返す根気さえあれば、誰にでもできる作業じゃないのかと。

でも、そういう作業ができている現場はあまり多くないのかなあ、と。やれてたら、進撃の巨人みたいな話は出てこないであろうと。既にノウハウを持ってるスタジオもあるのでしょうけど、まだ持ってないスタジオも多いのかなと勝手に想像しているのですけど。実際はどうなんでしょうね。

もしかすると、その「マルチョン」「ガイド」のフォーマットが考案されてないのかな、とも。

どういうガイドを描かせるかを、プログラマーなり、3DCGソフトを使ってる人に提案させると、たぶん絵描きさんがゲロ吐きそうな決まりになって、「手で描いたほうが早い」と言われて、結局誰も使わないであろう予感も。

なので、絵描きさん側から提案してもらわないとマズイだろうなと。実際にスイスイと手を動かしてみて、「ここに3DCGがポンと入ったら楽だよなー」と夢想できそうな、そういう形のガイドじゃないといかんような気がしたり。…それって、どういうガイドなんだろう? 自分は、絵描きとしての能力が低いので、今一つ想像できないのですが。

3DCGを扱う側からすれば、x,y,zの角度、大きさ、画角が瞬時にわかるガイドじゃないと困るでしょうな…。最低限、線分がいくつ描かれたら、角度、大きさ、画角、この3つを算出できるのでしょうかね…。線を2本描くだけでもイケないか? という気もしてますが。無理かな。どうなんだろ。

タブレットで、スッ、スッ、と線を引いて。あるいはマウスで、カチカチカチカチ、と数回クリックして。たったそれだけで、その位置に、3DCGモデルがポンと置かれたら楽なんじゃないのかなと夢想するのですが。…既にそういうツールはありそうな気もするけれど。

何にせよ、アニメーターさんが楽できる仕組みが登場することを願うのでした。そんな細かい絵は機械に描かせて、アニメーターさんには、人間様にしか描けない絵を描くことに専念させてあげてほしいなと。でもまあ、何か問題がそこにあるのだろうなあ。

以上、1 日分です。

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