mieki256's diary



2006/05/24(水) [n年前の日記]

#7 [comic] 文字の水平垂直反転

妹から LaLa を借りて読んでたら、草川為作品「龍の花わずらい」の中で、声が裏返ってる状態を、ふきだしの中の写植を水平・垂直反転することで表現していた。感心。ふきだしの中まで画像として認識できないと思いつかないことであるし、しかも、漫画というコンテンツでしか使えない技。素晴らしい。…誰の発案なんだろ。実は結構よく使われる表現なのかな。

にしても、写植の文字単位での反転なんて、そうそうできるものなんだろうか。昨今はデジタル化されてたりしてそのへん楽だったりするんかな。

そもそも今時は写植云々ってどうなってるんだろう。編集部内で原稿をPCに取り込んで、その手のソフトで写植を置いたりもしちゃってるとか。…単に作家が自分のPCで、そのへん作って貼り付けただけ、だったりして。>件の水平垂直反転。それもそれでなんか悲しい。それは編集部のお仕事じゃないのか。いや、そのへんの割り振りはどうすべきかよくわからんが。

気になって確認してみたら、漢字のルビまで反転してた。作家側の作業ではなさそう。

ていうか。全ての台詞にルビがついてることに今頃気がついた。ガーン。自分が漫画を細部までしっかり見ていないことを認識して、自分自身に対してかなりガックリ。

同じ雑誌に掲載されてた、にざかな作品「4ジゲン」の中で。バカみたいに細かい文字で、ふきだしの中にギッシリ詰まった台詞があるのだけど。それにも全部ルビが振ってあって、なんだかグッと来てしまった。いや、写植関係のシステムは、台詞を打てば自動でルビがつくようになってるであろうと思うし、機械のやることだから感心する必要もないんだけど。にしても、あきらかに誰も読まないであろう台詞にまで、こうしてルビが振ってあるのは、なんていうか、うーむ。

元の台詞を打つ行為からして厳しそうだよな。編集部が、テキストデータの形で作家から台詞を貰えれば、作業的に楽ができるのかもしれないが。…にざかな氏の場合は、「にざ」「かな」で「ネタ出し」「作画」という分業だから、ネタ出しの人がワープロで打てば済む話かもしれんか。でも、PC持ってない作家さんも居るだろうから、誰かが代わりに手書きの文字を打たなきゃいけない場面は絶対にありそう。…それは編集部の仕事なのか。それとも写植とやらの仕事になるのか。…そもそも写植ってなんだ。どういう作業内容なんだらう。

とりあえず、水平垂直反転した文字を見ながら、漫画制作ってまだまだ謎があるなと、そんなことをぼんやりと。

以上です。

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