mieki256's diary



2006/02/11() [n年前の日記]

#5 [pc] _コンピュータ史のウソと本当 - ENIACはコンピュータじゃない

ENIAC伝説:世界最初のコンピュータはENIAC。(ここでENIACをABC,ハーバードMark-I、コロッサス、ツーゼのZシリーズに置き換えた説も同様)。

コンピュータ史のウソと本当 より

ENIACはデジタル化した微分解析機(常微分方程式をシミュレートするもの)でコンピュータではない。世界で最初に実働したコンピュータはマンチェスター大学のBaby Mark I(1948年)。ソフトウェアも含めて使えるようになったコンピュータは、ケンブリッジ大学のEDSAC(1949年)。

コンピュータ史のウソと本当 より

あら。アレはコンピュータのカテゴリーには入らないのか。 *1

ENIAC伝説:ENIACは当時の原爆開発プロジェクト(マンハッタン計画)の一環として開発された。

コンピュータ史のウソと本当 より

マンハッタン計画とは独立の陸軍によるプロジェクトで、弾道計算(射撃表の作成)が開発の目的だった。

コンピュータ史のウソと本当 より

これは合ってたらしい。

チューリング伝説:コベントリー空襲のエピソード:あるときドイツ空軍の暗号が解読されて、コベントリーに空襲があると分かったが、チャーチルはコベントリーの住民を見殺しにした。それは住民を避難させると暗号が解読されているということがドイツ軍に分かり、その結果、その後の輸送船団は撃沈され、戦局はすごく不利になることが予想されたから。

コンピュータ史のウソと本当 より

この誤説はすごく拡がっていて、一流マスコミや大学教官も平気で孫引きして、ウソを広めている。都市名は普通コードネームで呼ばれるが、イギリスの暗号解読者たちはコベントリーのコードネーム(KORN)を知らず、当夜の空襲はロンドンだと思いこんでいたらしい。このエピソードはブレッチレイで茶飲み話で語られていた懸念が一人歩きした噂と想像される。

コンピュータ史のウソと本当 より

上のほうの説は何かで読んだ記憶があるなぁ。たしかに広まってる話ではあるのだろう。

並列処理伝説:並列処理はノイマンマシンを否定するものとして、後世、提唱された概念である。

コンピュータ史のウソと本当 より

並列処理は,逐次処理よりも歴史が古く、また逐次処理とは全時代にわたって平行して存在していた概念である。むしろ1940年代、一時的に保留された方式であるともいえる。

コンピュータ史のウソと本当 より

興味深い話。

_最初のコンピュータ :

「最初のコンピュータはどれか」 という問題に答えるには、 「コンピュータとは何か」 ということがはっきりしていなければなりません。

最初のコンピュータ より

「コンピュータとは、電子素子 (真空管や、トランジスタ、IC など) を使って演算処理できるもの」と考えれば、 最初のコンピュータは明らかに ABC です。

また、いわゆる 「ノイマン方式」 のものがコンピュータであると考えれば、最初のコンピュータは EDSAC ということになります。

しかし、蓄積記憶管 (ウィリアムス管) の機能を検証するために開発された The Baby は、 機能的には実験機のレベルですが、今日のコンピュータと比べて本質的な違いはありません。 最初のコンピュータは The Baby だと考えるのが妥当なように思えます。

ではなぜ、一般的には ENIAC が最初のコンピュータとされているのでしょう。

最初のコンピュータ より

なるほどなぁ。

*1: まあ、コンピュータの定義によるのかもしれんけど。

以上です。

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