mieki256's diary



2013/05/05() [n年前の日記]

#2 [game][neta] 横スクロールシューティングゲームの魅力は背景なのかもしれない

結論。横スクロールシューティングゲームの魅力は、背景なのかもしれない。何故かというと、人間は鳥じゃないから。

以下、余談。

思考過程をメモ。 :

昨今のスクロールシューティングゲーム(以下、STGと記述)は、えてして縦スクロールなわけで。どうして縦スクロールばかりかと言えば、弾幕ゲーがほとんどになってしまったから。

どうしてそうなるのか、自分はよく分かってないのだけど。上から弾が降ってくると避けやすいけれど、横から弾がワラワラ飛んでくると避けにくい。誰かこのへん、分析してほしいのだけど。何にせよ、そういう理由で、弾幕ゲーはほとんどの場合、縦スクロールSTGとして作られる。STG市場は小さくなってしまったけれど、その中でも、主流は弾幕ゲー。弾幕ゲーになりづらい横スクロールSTGはますます激減。ということかなと。

だけど、縦スクロールSTGには、背景に関して魅力的な見た目をなかなか提供できない、という問題があるように思う。

何故かと言えば、人間は、地面を歩いてる生物だから。鳥のように、上空から真下を眺める生活なんかしてないので、風景に対する選択眼や想像力が鍛えられてない。上空から真下を見下ろした際、どんな風景がそこにあればハッときてグッとくるのか、そのあたり容易にイメージできない。イメージできないから、お客さんが「おおっ」と思うような背景を、なかなか滅多に作れない。「こういう場所を上から見たら、たしかにこう見えそうだよね」と思える背景は描けても、それ以上の何かを ―― お客さんが「うわ、この背景スゲエ」と思える何かしらを、そこに付加できない。

「しょっちゅう飛行機に乗ってあっちこっちに移動してる人間なら、そのあたりの想像ができるんじゃね?」という意見もありそうだけど。そう上手くはいかないだろうと思う。何故なら、飛行機の窓は、真下についてなくて、横にしかついてないので。飛行機に乗っていたとしても、基本的には、風景を横から眺めてばかり。それでは、そのあたりの鍛錬に繋がらない。

その点、横スクロールゲームは、背景に関しては「おおっ」と思う見た目を提供しやすいような気がする。

自分達は常日頃、風景を横から眺めてばかり。電車に乗っても、車に乗っても、部屋から外を覗いても、そこから見える風景は、横から眺めた風景。だから、横から眺めた風景に対しては、毎日ひたすら鍛錬を続け、選択眼を磨いてるので、どんな風景を見せれば「おおっ」と思ってもらえそうか勘所が分かっている。

ということで、見た目の風景・背景でお客さんを楽しませたいなら、横スクロールSTGを作るといいんじゃないかなと。それなら、凡人でも日頃から訓練してるので、まだなんとかなりそう。

そして、真下を眺めた時にグッとくる映像を思い浮かべることができる人は、これは極めて貴重な人材だろうなと。

宮崎駿氏や板野一郎氏は、空中をビュンビュン飛ぶ何かしらを思い描くことに関して、天才ともいえる能力を持っているけれど。縦スクロールSTGで魅力的な背景を打ち出せる人材は、ソレに近い能力を持っている気がする。だってフツーの人は、そんな想像力を ―― 鳥に近い視点で映像を思い浮かべる能力なんか欠片も持ってないし、日頃の生活の中で鍛えようもないわけで。

てなわけで、そういうのを作れる・描ける人を発見したら、大切に扱ったほうがいいよなと。その人、たぶん貴重品ですわ。極めて特殊な分野でのみ発揮できる稀有な能力を持った変人さんです。その能力を活かさない手はないので、イイ感じな配置・活躍場所を与えてやってほしいなと。

てなことを思ったので書き留めてみたけれど、なんかコレ、誰かが言ってたことの受け売りのような気がしてきた…。

上から見た風景というだけでも魅力になるような。 :

自分達は日常的に、上から見た風景をほとんど目にしていないのだから、縦スクロールゲーの見た目は、ただそれだけでも「おおっ」と思うんじゃないか、という論も成り立ちそうな?

もっとも、それが成り立つとしても、他の縦スクロールゲーと見た目で差別化ができてるのか、という問題が残りそう。そういう場面でも、「こういう風景を見せたら驚いてもらえる」と思い描ける人がチームに居れば、差別化というか、商品の魅力を増すことも容易になるのだろうなと。

まあ、「どこにでもありそうな縦スクロールゲーの見た目しか作れない人」より、「誰も見たことないような縦スクロールゲーの見た目を作れる人」は、そりゃ強いでしょうよ、という話に過ぎないんだろうけど。ただ、そういう能力を持っている人を、そういう場所に配置しないと、能力発揮できないよなと。

単に、平面と立体の違いなのかな。 :

「アルプスの少女ハイジ」のロケ話で、「宮さん(宮崎駿)は写真をほとんど撮らなかった」「なのに日本に戻ってきたら、あらゆる角度からアルプスの山々を描いてみせた」「どうやら彼は、ロケの最中、頭の中に形そのものを叩き込んできたらしい」とキャラデザの人が言及してた映像を見た記憶があるのだけど。そういえば、宮崎駿氏は建物の設定を作ったりするのが得意、という話もあったっけ。おそらく、立体で捉えるというか、空間把握能力が優れているのかもしれない。

その話を考えると、もしかするとこのへんの話は、単に空間把握能力があるか否かの違いなのかな、という気もしてきたり。

横から眺めた風景は、平面。上から眺めた風景は、立体。…単に、そういうこと?

だとしたら、日頃3DCGでモデリング等をやっている、立体に強いはずの人達が、縦スクロールSTGの背景の案出し作業に加わると、高さを利用した名案をポンポン出してくれる可能性があったり…するのだろうか?

以上です。

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