mieki256's diary



2007/07/08() [n年前の日記]

#1 [zatta] 「戦争をするからには絶対勝たなければいけない」というのも何か違う気がしたり

_コメント欄 を読んで、ちょっと考えてしまった。こりゃどうも負けそうだと判ったら、さらに被害を大きくしないためにさっさと降参しちゃうのも手じゃないだろうかという気もしたり。

いや、太平洋戦争中の日本は、負けたら植民地になるという危機感に支配されていただろうから、そういう方向で考えることも難しかったのかなという印象もあるのだけど。…イタリアなんかは比較的、植民地になる・ならないに関して欧州に位置するが故に見通しができたから、早々に負けてみせたのではないかしらん。

と思ったが。

_異なる歴史観 - イタリアは第二次世界大戦の敗戦国か否か? :

わが国はドイツ、イタリアと三国同盟を結んで連合国と戦ったが、イタリアは早々と降伏した頼りにならない同盟国と思っていた。祖父や父の世代から「もう少しイタリアが頑張ってくれたら・・・」と泣き言を良く聞かされて育ちましたから。

ローマからの特派員の記事によるとイタリア人の歴史観は日本人と大分違うらしい。例えば

1 パルチザンが自らの手で母国をナチスから解放したのだから、イタリアは敗戦国でない。
2 終戦時には連合国側と協力していたのだから戦勝国だ。
3 だから、イタリアの終戦記念日(4/25)は『開放記念日』と呼ばれ、パルチザンの勇敢な戦いをたたえる国民の祝日としている。

もの言う翔年(ユリウス):異なる歴史観 より

彼らは戦争を戦っている最中に、内戦をやっていたのですね。そして国民の手でムッソリーニを引き摺り下ろしているばかりか、バドリオ内閣はドイツに宣戦しているから、驚きです。

もの言う翔年(ユリウス):異なる歴史観 より

なるほど、あの国は、日本やドイツとまったく状況が違っていたのね…。であれば、イタリアを例に出すのはおかしいか。

会津白虎隊の件を連想したりもする。 :

負ければ、郷土は荒廃する。郷土を復興するためには、優秀な人的資源が必須になる。よって、これから伸びていく可能性が高いであろう若い世代をできるだけ生き残らせる・資源として温存しておく。それが郷土のためになる。という論理もあったはずで。

ホントかどうかは知らないが、実際、白虎隊を率いた大人の人はそのような考えを持って、現場で白虎隊に撤退?解散?を指示した、という話もどこかで見かけたのだけど。しかし、白虎隊は、その時点ではろくな戦力にもならないくせに、自分たちの無力さを自覚しようともせず、大人の忠告を無視して感情的に参戦して、案の定ボロボロになって、あげく、単なる勘違いで次々と自決していったわけで。

敗戦後の復興を視野に入れて各種選択をしていくことも必要ではないか、と個人的には思うのだよな…。しかし、そういった考えは、「戦争をするからには絶対勝たなければいけない」といった主張のみをする人の前では、おそらく声の大きさだけで抑え込まれてしまう予感。「そんな気弱なことを言ってたら勝てないだろ!」とかそんな感じで。…気弱か、そうでないかが、戦況を大きく変えるほどに、互いの戦力・技術が拮抗してる状態ならともかくとして。そうではない状況下で、精神性を持ち出されてもなぁ。非合理的過ぎる。組織を動かす人間が、合理性を失った主張を始めた瞬間、その戦争は負けることが確定する、ぐらいのことを意識しておいてもいいような気もする。

まあ、そういうことを考えると、とにかく戦争は面倒だなと。戦争にならないように最大限努力するというのが、一番間違いがない道ですな…。

_国家主権停止という、第二次世界大戦だけに起こった特殊な敗戦形態 :

もしかすると、イタリアも、ある種「絶対勝たなければいけない」を守って道を選んだのかもしれないなぁ。日本やドイツとは違うルールを持ち出して勝ちました、みたいな。

以上です。

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