2007/05/04(金) [n年前の日記]
#2 [anime] ルパン三世劇場版第一作を見た
マモー編。TVで流れてたので鑑賞。
面白いなぁ。ハッタリきかせまくり。作画は荒い・今のアニメのように綺麗じゃないけど、勢いを感じる。話は無茶苦茶な感もあるが、観客を驚かせることをとにかく優先してる感じでもあり。初の劇場版と言うことで気合い入れまくり、というか背伸び(?)しまくり。おそらくは、脚本・コンテの段階からして、TV版のソレとは違う何かがそこにはあったのだろうと想像できる。
各所で面白い見せ方が。
冒頭の銭形の台詞、「生きていた…生きていやがった…ルパンは生きていやがった!」を聞いて、なんだかグッときてしまった。映画の冒頭で、ルパンは死ぬ。その状況は、ある種の比喩 ―― 当時のスタッフにとっても、もはや終わったキャラ・作品であるという認識だったことを示していたのではないかと想像したりもするのだけど。でもそうではなかった。ルパンは生きていた。あの頃のルパンは、まだ、生きていた。いや、劇場版のスタッフの手によって、生き返ってみせた。…さてはて、今はどうなんだろう。
クローンを作るたびに劣化コピーしていくというその設定も、ルパンと言うシリーズそのものと被るところがあって、妙な怖さを感じる。制作時期・時系列は逆のはずなのに。この作品は、予言の書なのか。当時のスタッフは、予言者だったのか。いや、TVシリーズ2期目において、既にそういう気配が見えていたが故の舞台設定・作品設定だった、というのは考えすぎか。コピーを繰り返し、輪郭すらぼやけてしまったマモー。何度も何度も作るが、成功例は極一部。ほとんどは失敗作。…ルパンシリーズそのものを表してるように見えてしょうがなかった。ルパンはマモーに死を与えることができたが、さて、ルパンに死を与えることができる人物は、今後現れるのだろうか。てなことをぼんやりと。
面白いなぁ。ハッタリきかせまくり。作画は荒い・今のアニメのように綺麗じゃないけど、勢いを感じる。話は無茶苦茶な感もあるが、観客を驚かせることをとにかく優先してる感じでもあり。初の劇場版と言うことで気合い入れまくり、というか背伸び(?)しまくり。おそらくは、脚本・コンテの段階からして、TV版のソレとは違う何かがそこにはあったのだろうと想像できる。
各所で面白い見せ方が。
- ファーストカットが、白線がスクロールしていくだけという。観客は「なんじゃこりゃ」と思わされたのではなかろうか。…EVAのソレと通ずるものを感じる。
- 漆黒の闇の中で奇妙なポーズをとっているルパンと次元。ライトがつくことで状況が判るが…。カメラの場所を切り換える際に、即座に場所・状況が理解できる見せ方をあえてしていない。
- 並木道がフランス凱旋門手前の車の流れにオーバーラップ。BGMとあいまってムードがあるなと。
- トレーラーに追われてる最中、次元とルパンが、ぎこちない動きで煙草を吸うことで、動揺してない素振りを見せながらも動揺しちゃってる様子を伝える。ルパン達がスーパーヒーローではないことを…いつでも余裕たっぷりの出来た人物ではないことを観客に伝えてるなと。
- シーンの切り替わりをドアノブのアップで行いながら、そのドアの向こうの風景で状況を伝えるカット。ココに限らず、シーンの切り替わりにのみ注目してみるだけでも、この作品の非凡さが容易に判る。
- マモーの島に乗り込んだときの、名画の中に迷い込むカット。今ではこんな画はありえないのでは。つまんでくるとしても、特撮 or アニメ作品からだろう。
- ゴエモンの斬鉄剣で、画面までもが斬られてしまう。なんとトリッキーな表現…!
- レーザーがルパンを襲う際、背景が黒に切り替わっていくことで、印象的な画に。黒の中で映える透過光(だったか? そんな印象)。規則的に配置された直線による画作り。そしてその後のマモー焼失シーン。アニメならではの映像表現としか言いようが無い。
冒頭の銭形の台詞、「生きていた…生きていやがった…ルパンは生きていやがった!」を聞いて、なんだかグッときてしまった。映画の冒頭で、ルパンは死ぬ。その状況は、ある種の比喩 ―― 当時のスタッフにとっても、もはや終わったキャラ・作品であるという認識だったことを示していたのではないかと想像したりもするのだけど。でもそうではなかった。ルパンは生きていた。あの頃のルパンは、まだ、生きていた。いや、劇場版のスタッフの手によって、生き返ってみせた。…さてはて、今はどうなんだろう。
クローンを作るたびに劣化コピーしていくというその設定も、ルパンと言うシリーズそのものと被るところがあって、妙な怖さを感じる。制作時期・時系列は逆のはずなのに。この作品は、予言の書なのか。当時のスタッフは、予言者だったのか。いや、TVシリーズ2期目において、既にそういう気配が見えていたが故の舞台設定・作品設定だった、というのは考えすぎか。コピーを繰り返し、輪郭すらぼやけてしまったマモー。何度も何度も作るが、成功例は極一部。ほとんどは失敗作。…ルパンシリーズそのものを表してるように見えてしょうがなかった。ルパンはマモーに死を与えることができたが、さて、ルパンに死を与えることができる人物は、今後現れるのだろうか。てなことをぼんやりと。
[ ツッコむ ]
以上です。