mieki256's diary



2005/06/24(金) [n年前の日記]

#14 [game] セガとSONYと任天堂と勝ち組と負け組と旧来の資産と

ツッコミ欄で、
新たなメディア&フォーマットを作り続けたにも関わらず、旧来の文化を切り捨てて負け組に転じたセガ。方や、新機種ながら旧来のソフト資産を流用出来るハードを提供しつづけて来たソニーや任天堂の勝ち組
という喩えがあって。「個人的には逆のように思える」とレスをつけたのだけど。一応そのへんの内訳? 解説? をメモ。

結論から書くと、 …てな印象が。まあ、あくまで個人的な印象ですが。

以下、そのような印象を持っている理由をメモ。誤認・勘違い等があったらツッコミよろしくなのです。が、長いので読み飛ばし推奨でもありますです。

「ファミコン → スーパーファミコン」 vs 「マークIII・マスターシステム → メガドライブ」の時代 :

昔は、「任天堂 vs セガ (vs NEC)」の図式があったのだけど。 *1 当時販売されてた家庭用ゲーム機は、時期は微妙にずれるけど、大雑把には下のような感じで張り合ってたわけで。
任天堂 vs セガ (vs NEC)
任天堂セガ(NEC)
ファミコン(以下FC)マークIII・マスターシステムPCエンジン(以下PCE)
スーパーファミコン(以下SFC)メガドライブ(以下MD)
セガは、「マークIII・マスターシステム → MD」と移行したのですが。そのMDは、マークIII・マスターシステムのソフト資産を活かす方向で設計されていて。まあ、 _メガアダプター *2 *3 が販売されてたあたりから、それは明らかなんですが。ただ…。 例えば画面表示に関するスペックの弱さもその「互換性」に起因してる(らしい)のですな。 *4 要するに、「旧来のソフト資産を活かそうとした」ために、ちとアレになってしまったMD、という状況があったと。

対する任天堂は、「FC → SFC」への移行時、FCとの互換性を全く考えないスペックでSFCを出してきた。当時としては、これは結構暴挙で。既に膨大な数のFC用タイトルが存在していたのに、それらを、「全部なかったことにして、一からやろう」という姿勢を出してきたわけだから、ファミコンの普及ぶりを考えると正気の沙汰じゃない(?)。しかし結果は…
旧来のソフト資産を活かそうとして、ちとアレなハードを出したセガ
→ 国内では今一つな扱いに終始
旧来のソフト資産をバッサリ切り捨て、その時点で投入可能なベストなスペックのハードを出した任天堂
→ 国内で大人気
という図式に。そしてこの時点で、「旧来のソフト資産にこだわったら、負ける」という定説がゲーム業界に生まれてしまったという。<ホントかよ…。

もっとも、実際にはスペックだけの問題ではなく…。
  • MDのほうがSFCより先行して販売された。後から出てきたSFCのほうがスペック的に魅力的なのは当然。
  • SFCには「ドラクエ」「FF」等、ユーザをひきつけるタイトルがあった。
  • 任天堂には、「初心会」なる、問屋さんレベルでガッチリと陣営を固めるムニャムニャがあったとかなんとか。<よく知らない。
  • MDには大手ソフトメーカがなかなか参入しなかった。(というか「できなかった」のが正しいのかしら。任天堂から圧力加えられたら困るし…)
  • PCE or PCE + CD-ROM 陣営もまだまだ頑張ってた。
等々、他の要因もあっての勝敗で。また、それとは別に。アメリカ市場においては日本国内のソレとは全く状況が違ったわけで、国外も含めて見ると一概にセガが負けたと言えない状況ではあったり。 *5 まあ、そのへん単純ではないとは思うのですが。あくまで、「旧来のソフト資産を活かそうとしたか否か」だけに注目した場合は、「活かそうとした」セガのほうが、割に合わないことになったと言えるのではないかと。

「メガドライブ → セガサターン」 vs 「PlayStation」の時代 :

そして、いわゆる「次世代機戦争」 ―― 「セガ vs SONY (vs 松下)」の時代が到来。
セガ vs SONY (vs 松下)
セガSONY(松下)
メガドライブ(以下MD)なしなし
セガサターン(以下SS)PlayStation(以下PS)3DO
セガは、「MD → SS」への移行にあたって、MDの反省を活かしたのか、今度は全く旧機種との互換性を意識しない設計で出してきたのだけど。しかし、ここでも読み違いを。それまでのゲーム業界の、映像表現手法の定番 ―― 「スプライト+BG」による「2D表現」に重きをおいた・「2D表現」を発展させたハードだったわけで。つまりは、「旧来のフォーマット・文化」にこだわってしまったというか。

対するSONYのPSは、当時は夢物語に等しかった「ポリゴンによる3D表現」を「家庭用ゲーム機でも実現」することを押し出してきたハード。「旧来のフォーマット・文化」を完全否定するほどではないにせよ、それらに代わる次世代のフォーマット・文化を積極的にアピールしたというか。 *6 で、結果は…。
旧来の手法を活かそうとして、次代にはちとアレなハードを出したセガ
→ 時代の移り変わりの時期だったので、当初は結構健闘した…けど後半は苦戦
旧来の手法にこだわらず、次代の手法をユーザにプレゼンし得るハードを出してきたSONY
→ 最初の頃は不安がられてたけど、時代が変わってしまえば定番に
という図式に。

もっとも、これまたそんな単純な話ではないですが。PSは開発用のライブラリが充実してた *7 ・ライセンス云々の費用が任天堂に比べて安かった(らしい)ことでサードパーティの参入が容易だったことも関係ありそうだし。やはり「FF」を引き込んだことで勝負がついた気もするし。

それにしても。「バーチャレーシング」「バーチャファイター」と、3DCG時代の到来を予言するタイトルを自ら出しておきながら、家庭用ゲーム機では前時代の文化・発想に引きずられてしまうセガが、なんというかアレなのですが。

そういや、 _SUPER 32X の存在も関係があるようなないような。 *8 アメリカ市場でMD(GENESIS)がバカ売れしてたので、それら旧機種のシェアを活かそうとした…のだけどそれがSSの販売に関して足を引っ張った云々もどこかで見かけましたがそのへんはよく知らなかったり。何にせよ、そこでも「旧来の○○を活かそうと試みるセガ」の図があるような。

ということで…つまり…

ここぞというときに「旧来の○○」を活かそうという意識が鎌首をもたげて負け組になっちゃうセガ :

…という印象が個人的にはあるのでした。旧いモノを切り捨てるなんてとんでもない。重要なタイミングでは「旧来の○○」に他社よりよほどこだわってたセガ。墓穴を掘るぐらいに。<オイ。つまりは、ちょっと前までは「セガ=保守」「SONY・任天堂=革新」であったと。

まあ、体感ゲームとか、バーチャシリーズとか、せがた三四郎のCMとか、湯川専務のCMとか、そのへん革新的なものが多いので、「セガ = 革新的」な印象も同時にあるのですが。

もっとも、今現在は逆転…とまでは言わないけど、他社も旧来のソフト資産を活かす方向で動いてるみたいだし。PS2が、PS1の資産を活かそうとした時に、定説というか、時代が大きく変わったようにも思えるのでした。…そのへん、ハードのスペックが向上したことも関係あるのかもですな。昔は、互換性云々を意識すると足を引っ張る原因になるぐらい、スペック云々に関して余裕が無かったのだけど。今は、旧機種の動作をエミュレーションできるほどの高スペックな製品を、設計・投入可能になった…という事情があるのかなと想像してみたり。そして、一度そうなってしまうと、ユーザとしては「昔のソフトが遊べたほうが嬉しい」わけで。もはや、「旧来の資産を活かすか」「先進性を盛り込むか」、セールスポイントが二者択一の時代は終わったと思えたりもして。

ただ、今現在のそれら資産の活かし方だけを見て、「だからセガは負けた」と判断するのは違うのではないか…と、そんな気がしただけの話だったりするのですが。

ちなみに今現在のセガも旧来のソフト資産をそれなりに活かそうとしてるフシがあったり :

_セガゲーム本舗 とかありますし。MDのタイトルが、数百円で、ネット経由で楽しめる。このサービス、結構前からやってたはず。

旧来のソフト資産を、こういう形で、今現在もユーザが、“正規に”入手・利用できる手段を用意してるあたり、セガの試みを高く評価したかったりもして。ていうか、せっかく今まで大金かけて作ってきた商品群を、倉庫(?)の中で眠らせとくのはもったいないとも思うし。こういう仕組みでも、ちゃんと収益が上がってくれたらいいよなと。でないと、ユーザにとっては、非合法な手段でしか過去のソフトを入手できない悲しい状況になってしまうので。メーカにも儲けが出て、ユーザもゲームを楽しめる。それが一番ベストな状況だし。なんとか成功してほしいところ。や。もちろん任天堂の旧作ネット配信云々も。成功してほしいであります。

む。 _メガCDソフト も配信してるらしい。てことは容量的にSSのタイトルも配信できそうではあるなぁ…。

「CD-ROM関連」とか「ゲームボーイ vs ゲームギア」とか「DC」とか抜けてますな :

もしかすると、ゲームボーイ関連の互換性の持たせ方云々とか、SS → DC 移行時の SS の切り捨て方などを検証すると、また話が違ってくるのかもしれないなとぼんやり思ったりもするけれど。自分、そのへんまったく知らんので書けないのでした(爆)

*1: どちらかというと、任天堂 vs NEC だった気もするけど。
*2: _メガアダプタ - Wikipedia
*3: マークIIIのソフトをMDで動かせるオプション。
*4: 例えば、MDは色数が他機種に比べ極めてショボイのだけど。それは、マークIIIと互換性のある画面モードを用意したあたりが足を引っ張っちゃった…らしくて。何が原因でそうなっちゃったかは知らんのですが、色々邪推はできそう。別個にスペックを持てるだけのメモリ等を用意できなかったのかもしれないし(<当時はそのへん高いから…)、もしかするとマスターシステム等に使ってた表示関係のチップを発展させたらそうなっちゃったのかもしれないし。<SFCに先行することを考えると、あまり開発期間もかけていられないだろうし。…あくまで、根拠のない、自分の勝手な想像ですけど。
*5: たしかアメリカでは、SFC(SNES)よりMD(GENESIS)のほうが売れてた or 同じくらいの販売数だったとかなんとか。MDのほうが値段が安かったのがウケたとか、「ソニック」のスクロール速度がSFCに対する優位性をアピールしたとか(<実は「ソニック」のスクロール速度ってスペックとは関係ないんだけど…。「マリオ」と「ソニック」の比較CM映像が実状を知らない顧客には効果的だったとか聞いた記憶もあるけどホントかどうかは知らない) …理由は色々あるらしいですが。
*6: 「スプライトもBGも、全部ポリゴンでいいじゃん。ポリゴン以外はいらない」「その代わり、ポリゴンの描画だけはとにかく高速に!」という、それまでの家庭用ゲーム業界からしてみると革新的・意欲的というか、ある種不安さえ感じる発想で >PS。…そういえば、ハードの構成について、「SS = CISCっぽい」「PS = RISCっぽい」とか喩えられてた記憶もあるけど。必要になりそうな機能をとにかく全部ブチ込んだSSと、特定機能をひたすら洗練することにこだわったPS、みたいな。
*7: 後に出てきた Nintendo 64は、開発時の負担が大きすぎて苦戦したとかどこかで聞いた記憶も。
*8: MDに装着することで、MDにもポリゴン表示能力を持たせるというオプション。

以上です。

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