mieki256's diary



2005/04/28(木) [n年前の日記]

#3 [tv] 一妻多夫のラッパ鳥

NHKをつけっぱなしにしていたら、ラッパチョウなる鳥についての番組が流れてた。 _『地球・ふしぎ大自然』 なる番組らしい。

オスが数羽、一致団結・協力して、一羽のメスが生んだ卵の孵化・ヒナの面倒を見るらしい。というのも、メス一羽が、オス数羽と交尾をするので、どのオスの子供なのか判別できないから、とか。一妻多夫・群れで子供の面倒を見るとは。もしかすると、人間より賢い(?)かもしれん。

ヒナの動きが可愛い。小さい羽を精一杯広げて、危なっかしくバランスを取りながら倒木を登っていくの図。くそう。可愛いじゃねえか…。

_ツル類の鳥たち :

例外はノガン科やミフウズラ科だ。このミフウズラ科は一夫一妻惟の多いツル目の中でも異質で、多夫一妻惟である。雌は雄より大きく、かつ羽色がきれいである。

_ツル目ミフウズラ科 :

ミフウズラはちょっと変わった鳥です。普通、鳥の仲間は大体オスのほうがメスより綺麗で派手なのですが、この種では反対。メスのほうが派手です。しかも、一妻多夫で、繁殖期にはメスはヴーヴーヴーとうなるような声を上げてオスを誘い、産卵すると卵はオスにお任せして、他のオスを求めて去っていってしまうのだそうです。

一妻多夫制 :

_こちらのBBS で解説(?)が。
[一妻多夫制 polyandry]
1匹の雌が複数の雄と同時的につがい関係をもつ。この場合,子の世話はほとんど雄のしごととなる。

一妻多夫制は動物全般を通じてひじょうに少なく,よく研究されている鳥の場合でも,ミフウズラ類,レンカク類,ヒレアシシギ類,タマシギ,一部のシギ類などに知られているのみであるが,その多くは連続的一妻多夫制である。

これらの鳥に一妻多夫制が進化した原因はなんだろうか。ミフウズラを除き,これらの種はすべてツンドラや湿地に生息する鳥である。たとえばツンドラでは繁殖期間がひじょうに短く,しかもその間に多量のヒナがいっせいに発生する。そうした場合に,もし子育てのすべてを雄にまかせられるとすると,一妻多夫制は繁殖力を最大限に高めるにはひじょうに有効な方法であろう。なぜなら,卵を産めるのは雌だけだからである。

同時的に一妻多夫が起こる確実な例はニュージーランドの谷間にすむクイナ科の水鳥シロボシオグロバンである。この鳥では兄弟一妻婚が知られ,巣立ちした雄の兄弟が分散していって雌を見つけるとトリオのつがいになり,いっしょになわばりを守ったり,巣作りをしたりする。雄間には順位があり,優位雄が3分の2,劣位雄が3分の1の割合で雌と交尾する。
「兄弟一妻婚」なんてあるのか。面白い。

[乱婚制 promiscuity]
特定の雄・雌間につがい関係が存在せず,雄は複数の雌と,また雌も雄よりは少ないが複数の雄と交尾を行う。

ただし,多くの場合は,ニホンザル,チンパンジー,ピグミーチンパンジーなどのように一定の組織された群れで生活している動物について使われる言葉であり,単独性の哺乳類などは不特定の雄・雌が交尾していても乱婚制とはいわない。

単独性の動物とは雄・雌間につがい関係が生じるのは交尾の時点のみで,それ以外は両性とも単独で生活しているものをいう。無脊椎動物,魚類,両生類,爬虫類のほとんど,そして哺乳類のかなりの部分がこのタイプであろうと考えられる。交尾が1匹の雄と1匹の雌の間でしか行われないものも多い。

鳥ではレック lek とよばれるおもしろい社会行動をともなう乱婚制もある。これはエリマキシギやソウゲンライチョウなどに見られるもので,毎年,繁殖期になるとこれらの雄はアレナ arena と呼ばれる集団踊場へやって来て,儀式的な誇示行動を行う。それによって順位がきまり,高順位のものがそこへやって来る雌のほとんどと交尾をし,雌はそののち単独で営巣し,ヒナを育てる。
以上のように,動物は自己の有する生理的制約、および、どんな所にすんで何をどのように食っているかという生態的条件によって、子孫を最大に残せるような配偶型を採用している。
なるほどなぁ。人間社会の感覚からすると「破廉恥な!」とか言われそうな形態だけど。その種が、その環境で存続していくための、ベストな形態なのだな。自然界って面白い。

以上です。

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