mieki256's diary



2005/04/16() [n年前の日記]

#1 [anime] ネクサス、新ヒーロー2話目

科特隊員達とのやりとりがいいなぁ。先代(?)とは、こんな明るいやりとり、無かったんだろうな。

それでいて、新ヒーローにアレな過去が。そういう設定、個人的に好き。まあ、EVAというか、Vガンダムというか、Zガンダムなんだけど。

次回予告の映像で、CGウルトラマンが疾走してた。期待大。…どこまで板野氏が関わってるのか判らんけど、板野氏抜きであそこまでやれてるのだとしたら、スタッフが結構育ったと言えそうな気も。

#2 [anime] ジャスティライザー、クッキーの回

どうしたんだ! 急に! ラブラブ光線出しまくってるし、画面はフィルタ? 照明? かけまくりだし、漫画的エフェクト満載だし、敵の怪人は何故かゴミ箱になってるし、カメラはコップの中にあるし…そんなノリで丸々全編作っちゃうし。それでいて、テッカマンみたいな新ヒーローまで登場。うーむ。なんだか東映戦隊モノの不条理路線を見てるみたいな…。や。こういうのも好きですが。子供が笑って、楽しんでみてくれてたら、それこそが正解だろうと思うので。

気になってスタッフ名を見てみたら…。監督:鹿島勤。脚本:浦沢義雄。…浦沢義雄!? うわー! 道理で(笑) こりゃまた強力な脚本家を連れてきたもんだなぁ。今後も書いてもらえるのかしら。だとしたら嬉しいのだけど。…鹿島監督ってこういう路線も得意だったのかしら。知らなかった。印象が変わったです。

#3 [anime] SEED、敵娘拉致の回

やっぱり、フォウ・ムラサメなのかしら。

#4 [movie] 『CASSHERN』を見た

ずーっと気になってたんだけど、ようやく見れた。 *1

あちこちで叩かれてるさまを見て、正直、「樋口コンテ部分だけ楽しめれば御の字かな」と思ってたけど。…とんでもない。予想外。全編通して面白かった。自分の中では下手すると、感動の域にすら入ってしまったかも。こういう映画…映画じゃないか。映像だな。こういう映像は大好き。自分の望む映像・見てみたかった映像が、全部詰まってるような錯覚を覚えたぐらい。

まあ、自分は、全く映画を見ない人なんで。あてにならんですが。また、ゲーム画面とかCG作品も、最近はほとんど目にしてないので、そのへん詳しい人には首を傾げられるかもしれんけど。要するに、お腹すいてると何でも美味しく感じるわけですよ(爆) 「いいもん食ってねー」と馬鹿にしてくれて結構。色々と貧しい人間なのです。

それと、あちこちで大まかなお話・映画の方向性を見聞きしてたのが良かったのかも。世間で文句言ってる人って、「アニメ版のリメイク」「ヒーローモノ」「スカッとする娯楽作品」という前提を持って鑑賞してたっぽいし。そういう思い込みを持って鑑賞すると、たしかに怒ってしまう内容ですな。全然中身が違うもの。

話? んなのどうでもいいです。何せ自分、りんたろう監督の劇場作品を何本も目にして楽しんできたアニオタであり、金田パースを目にしただけでドキがムネムネしちゃうアニオタですので。話が面白くなきゃ楽しめないなんてくだらんことは言わないのだ。コーラにはコーラの、野菜ジュースには野菜ジュースの、緑茶には緑茶の味わい方というものがあるのです。コーラを口にして「これ、野菜ジュースじゃねえ!」なんて無粋なことは言わん。…ていうかやっぱりそのへん事前情報を入手できてたおかげだろうな。レビュー記事を書いてくれた方々に感謝なのです。

結構ベタ褒めだけど。コレを作るというニュースを聞いたときは、「絶対無理」「絶対失敗する」「できるわけねえ」と思ってたので、評価が甘いかもなぁ。「絶対無理」と思ってた自分が恥ずかしいし、情けないし、先見の明がなかった、などとどこか負い目を感じてたり。…スマン、キリキリ。君は本気だったんだな。しかも本当に作りやがった。本当に花火を打ち上げやがった。よくぞここまで。脱帽。キリキリ&スタッフは偉い。貴方達の本気汁(?)、堪能させていただきました。ありがとう。パーッと散って後には残らないかもしれんが、綺麗な花火を見せてもらいましたよ。ええもん見せてもらった。

しかし、コレが邦画のワースト3入りとはなぁ…。自分の中では下手するとベスト3に入りそうなのに。…感覚が完全にズレてるのだろうな。道理で、自分が気に入った作品は興行的にはダメダメになるはずで。まるで貧乏神。…そういや誰かが、「究極の和製カルトムービー」と称してたっけ。なるほど。そういう映画なのかもしれん。

とりあえず。自分はこの映画が気に入ってしまったです。

まあ、叩いてる人が多いから反対側に寄ってるところもあるのかも(爆) 恋愛は周囲から反対されるほど燃え上がる、とか、私だけはこの人のいいところを知ってるのよ、みたいな。

以下、細かい部分に対する感想。

映像表現の感想 :

誰かが、「押井守がおっかなびっくり越えようとしていたアニメと実写の境界を、何も考えずに躊躇せず軽々と飛び越えてしまってる」といった感じの評をしていた記憶があるけれど。まさしくそんな感じ。やっぱり、アニメばかり見て育った世代は、旧世代と感覚が違うのかしら。

フィルタだかノイズだかエフェクトだかが多くて目がチカチカするのが嫌、との評もあったけど。自分は逆に、ああいう映像は大好きで。まあ、色キチガイだしエフェクトキチガイだしポケモンショック的手法が大好きなので。エフェクト見てるだけで幸せ。殴った瞬間のレントゲンとか、剣を振ってるときのオバケとか、もう失禁しそう。<お手軽なヤツ。でもまあ、心穏やかに見れる映像でないことはたしかで、御老人にはオススメできないだろうなと。

やはり何よりバトルシーン最高。キャシャーン登場直前や、敵ロボット兵をなぎ倒すあたりのシークエンスはあまりの勢いに笑ってしまった。カッコ良さとバカバカしさの境界で微妙なバランスを取ってるあの感じが樋口コンテの魅力かしらん。それでいて、アニメ版キャシャーンの圧倒的な強さをしっかり再現してるようにも見えて、鑑賞中はニヤニヤしっぱなしでした。…自分が笑ったシーンが、本当に樋口コンテなのかは知らないけど。<オイ。

にしても、どうやって作ったのですか。こんな映像。素人の自分にはさっぱり想像できなかったり。自分達で自作PC組んでやってたとは聞いたけど、ネットワーク構築して分散レンダリングとかもやってたりしたのかしら。出来た画像を収納するサーバの容量はどのくらい確保したのか、とか。バックアップはどの程度の間隔で取ってたのか、とか。そういうところを想像するとクラクラするです。素人だから。

役者の演技について :

さすが、財前教授。それと宮迫氏。後者は結構意外だった。たしかに、宮迫完璧。

どこかで、「ここまでCGを使うなら、キャラも全部CGにすりゃ良かったのに」という意見を見かけたけど。それをやったらアレな映画になってたかもと思ったり。やっぱり、役者の演技 or 存在感で救われてるところ、あるよなぁ…。

役者の演技とは違う話だろうけど。台詞は聞き取りづらかった。ヘッドフォンで聞いてても聞き取れないところがチラホラ。紀里谷監督の次回作があるなら、そこらへんは改善必須かと。

話・展開の感想 :

話が判りづらいとの評をどこかで見かけた記憶もあるんだけど。むしろ判りやすいほうでは…。あちこちの人から文句がでるくらい、一々御丁寧に台詞で説明してたし。…まあ、自分、アニメ版キャシャーンの大まかな話・設定は知ってるし、こんな感じのアニメ作品も好きなほうだし。条件が違うのかもしれんけど。

稲妻や城は、自分も「???」だったり。でもまあ、別にそれが判らないと楽しめないわけじゃなし。どうせ制作側は設定を用意してるのだろうから、後で情報を集めて納得すりゃいいかと思って ―― まあ、『イデ』みたいなものなんだろうと思うことにして、あまり気にしなかった。話を進めるためのアイテムという認識でも実害(?)はないだろうし。にしても、アニメ版の設定(?)をあんな風に表現するとは思ってもみなかった。面白いこと考えるなぁ。あの放電?生命?エフェクトもグー。気に入った。あれだけで、設定なんかどうでもよくなってしまったり。<つくづくお手軽なヤツ。

心象風景やら、彼岸の世界やらを、現実世界と同時に描写するあたり、面白いなと。あのへん、脚本レベルで既にああなってたのだろうか。でないと作れないだろうし。

ちょっと気になるのは、脚本書いたのは誰なんだろうという点。攻殻SACの脚本をやってたという方々が実質書いてたのではないかと勝手に想像してるんだけど。実際はどういう内訳だったんだろう。

メッセージ性について :

たしかに、真っ当な戦争映画と比べたら薄いのかもしれない。でも、自分はこのくらいの濃度でいいです。これ以上濃くなったら自分のような甘ちゃんにはちとツライ。

いきなり語り出すあたりは…うーん。まあ、語り出すこと自体は、自分もそれほど好きではなかったりするんだけど。「ヤマト」「999」あたりに比べたら、それら「語り」が出てくるまでの過程を、比較的念入りに描いてるなと感じたので、許容範囲。…そもそもそういうところをあげつらって否定してしまうと、同時に、「ヤマト」「999」「1stガンダム」「イデオン」あたりも否定しなきゃいけないことになるわけで(爆) それら昔の作品を、今尚自分は好きだったりするので。まあ、別のところでお釣りが出るぐらい楽しめれば、瑣末なところは大目に見ようかなと。

時間に関して :

時間が長いとの評が気になってたけど。それほど長いとは感じなかった。各場面での人物の心情や、思想を持つまでの過程を描写するには、あの程度の時間は必要じゃないのかしら。もっとも、上映時間を伸ばさずにそのあたりを解決する手法があるなら、それを使ったほうがいいのだろうけど。自分はあまり映画を見ない人なんで、それら手法が思いつかなかったり。色んな映画を見てる人なら、「何故、あの手法を使わないのだ?」とイライラするのかしらん。

さておき。矛盾するけど、商品として見た場合、やはり2時間半近い長さはよろしくなさそうな気もする。「長い」「たるい」と文句言ってる人を、日本国内ですらちらほら見かけるのだから…仮に海外へ売り込むつもりがあるなら、ガンガン切って短くしないといかんのではなかろうか。そういやたしか、見せ場が出てくるまで何分等、ハリウッド映画はほとんどパターンが決まってるという話を聞いた記憶が。この作品は、それらのパターンから明らかに外れてるだろうな。

アニメ版との乖離具合について :

自分、アニメ版はうっすらとしか見てない人なんでアレだけど。たしかに、別物だろうなと思った。でも、「アニメ版キャシャーンが無かったら、この作品は、到底この世に生まれ出てこなかっただろう」とも感じたわけで。やはり根底には、アニメ版が持っていた方向性があるような、そんな印象。

新たに、こういった作品を生み出したいと思わせるだけの、ある種原初的なパワーというか…将来映像作家となる少年の魂を熱く突き動かし、誰もが無謀と思う企画を推し進めるその原動力となるエネルギーを作品中に内包していたという点で、やはりアニメ版は名作であったのだ、と確信したりもして。映画の内容云々ではなく、その外枠・経過 ―― この映画が作られたというその事実こそが、アニメ版の存在を、アニメ版が名作であったことを、何よりも強く肯定している、と思ったです。

見る前に予想してたことも一応メモ - 『CASSHERN』=『帰ってきたウルトラマン』? :

元々当初の企画段階では、アマチュア? 自主制作?映画として作る予定だったと、どこかで聞いた記憶も。であれば…。仮に『CASSHERN』を、紀里谷監督作品の中で ―― まだ見ぬ将来の作品も含めたうえで位置づけをするとしたら、「庵野監督が素顔で演じた『帰ってきたウルトラマン』あたりに相当する作品かしらん」と思ってたのですが。 *2 見終わって、その位置づけは、ちと違う感じがしたり。もう少し先まで行ってるかもしれんなぁ…。

『CASSHERN』=『オネアミスの翼』? :

「実績のない世代の劇場向け作品第1作目」「架空の世界そのものを作ろうとしてる」「映画という花火を打ち上げることに情熱を燃やしてる」という共通点から、『オネアミスの翼』も脳裏にあったのだけど。さて、『オネアミス』と比べると、どうなんだろう。『オネアミス』は、複数の若者達が力を合わせて、という過程だろうけど。『CASSHERN』は、一人の映像作家が音頭をとって、という過程だろうし。なんとなく、その違いが、作品内容にも反映されてるところがあるような感もあったりなかったり。

『CASSHERN』=『覚悟のススメ』? :

設定だけを見て、「『キャシャーン』と言いつつ、実は『覚悟のススメ』の実写化だったりしないか」と予想してたんだけど。あくまで設定が近いというだけで、やっぱりキャシャーン…でもないか。結構混ざってるような気も。もっとも、監督 or スタッフが、『覚悟のススメ』を見ていたかどうかは知らないんだけど。

『CASSHERN』=『ダーククリスタル』? :

以前、紀里谷監督のインタビュー記事の中で、ちと変わったコメント内容を聞いた記憶があったり。「紙芝居になってもいいから、やろうよ」「だって、こんな映画、今まで誰も作ってないんだもの」みたいな言葉を、怖気づくスタッフにかけていた、みたいな話なんだけど。

そのコメント・発想からして、異質な作品だろうなとは想像してたわけで。アニメならともかく、実写で、「紙芝居になっても〜」なんて発想はフツー出てこない。要するに、キリキリは頭がおかしい。…のではなく。前提条件がそもそも違う。これはおそらく、実写作品というカテゴリーに入る作品ではないのだろうと。例えば、人形アニメとか、立体アニメとか、CGアニメとか…そのへんに分類される作品というか。役者はあくまでアニメ映像を作るための素材でしかなくて。そこにあるものを撮ればそれで出来上がりではなく、そこから更に何かを加えないと画・商品にならない作品だろうと想像してた。仮に海外作品で喩えれば…うーん。思いつかない。…ちょっとズレるけど、ひょっとすると『ダーククリスタル』あたりの属性に近いのかしら、みたいなことを予想してたのだけど。

でも、実際に見てみたら、ちょっと予想は外れた。想像以上に役者の演技が前面に出てたので、やっぱりこれは実写作品かもと。逆に言うと、本来アニメになるはずの作品を、役者の熱演で実写の領域にまで運んでくれた、ということなのかもしれない。…キリキリは役者さんに感謝しないとダメよ。ってわざわざ言わなくても感謝してるとは思うけど。

つーかこの感想記事の長さが :

自分がどれだけこの作品を気に入ってしまったかの証明になってるような…。

しかし、悔しいなぁ。これがワースト3扱いか。制作者のスピリッツがビンビンに伝わってくる作品なのに。それが判ってもらえないのが、悔しい。…が、まあ、仕方ないか。作り手の熱情が観客に伝わることを、基本的には期待しちゃいけないってことなのかもなぁ…。

*1: 先日、レンタルビデオの会員になったのは、コレが見たかったが故で。
*2: いよいよというところで、白のジャージ姿に、ダンボールで角をつけただけの半ヘルを被った紀里谷監督が、颯爽と、「俺の名は、キャシャーン!」…みたいな。でも、億単位で予算が出ることになって「さすがにここで白ジャージで出たら関係者に殺されるカナ…」と怖気づいて真面目な内容にしてしまった、みたいな話があったら笑えるなとバカ妄想を。…コレ、誰かが書いてたネタだったかしら。かもしれん。

以上、1 日分です。

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