mieki256's diary



2006/02/08(水) [n年前の日記]

#4 [web] 「リンクをするときには許可を得ること」、そんなルールが一般化してしまったWeb世界が実現したときの光景をバカ妄想してみる

自分が想像したらこうなるかしら。
Google、その他の検索サイトが無くなる。
単語を打ち込んでも、きっと2,3個しかリンクが出てこない。しかも必ず「素人ビデオ大放出!」とかそんなんばっか。使えねー。
2chも無くなる。
「2get」と「逝ってよし」と「AA」だけで1000レス持たせなきゃ。一体何のサイトなんだ。使えねー。
個人ニュースサイトも無くなる。
萌えアニメ情報も、新発売のゲーム情報も、こんな面白い話があった、なんてのも無くなる。アニメを輸出とか言ってる場合じゃない。使えねー。
企業サイトや自治体サイトにアクセスするのも大変。
検索サイトもない。リンク集もない。となると、印刷物に書かれたURLがなきゃアクセスできない。「エッチ ティー ティー ピー コロン スラッシュ スラッシュ ダブリュー ダブリュー ダブリュー ドット 〜」と打ち込まないと見れない。うへえ。お前は「MS-DOS」か! 使えねー。
結論:使えねー。…書いてるうちに腹が立ってきた。不便過ぎ。 *1

現実には、そうなってない。 便利だ…。

なぜ、この便利さが実現できてるのか。それはたぶん、ネットには、「リンクは自由」というルールがあるから。そのルールを皆が守ってるから。だから、私達はクリック一つで、目的のサイトやページに辿りつける。ネットの便利さに触れることができる。

「リンクは自由」というルールは、誰だって守れるルール。道路で信号機の指示に従うよりも簡単。…信号機は、色によって、立ち止まったり、ブレーキを踏まなきゃいけない。でも、「リンクは自由」というルールは、「ブレーキだけは踏まないでね」という、ただそれだけのルール。赤信号でも走り出しちゃう、幼稚園児ですら守れる内容。

「リンクをするときは許可を得ること」と主張する人達は、ほんの少しでいいから、そのルールが一般的なルールになってしまったときの、Webの世界を想像してみてほしいなと。自分が日々、触れている便利さを、貴方の主張が破壊しようとしていることに ―― “世界中の人々”が便利に使ってる、その道具のパワーの源、根底となるものを、貴方が破壊しようとしてることに、気づくことができるんじゃないかと。

てなことをなんとなく思ったりもする。

でも、「ルール」って言い方もなんか違うんだよなぁ…。 :

それに、「リンクには許可を」と主張する人達って、全てのリンクに対して「許可を」と言ってるわけでもないのだろうし。
「俺のところだけ違うルールにしろ」
「俺だけ見逃せ」
「俺だけルール違反を認めろ」
と言ってる状態なのだろうと想像もする。

おそらくだけど。「リンクは自由」というルールは、ものすごく脆弱なものなんじゃないか。Webというシステムは、リンクに制限を加えることは難しい。でも、社会の風潮や、法律的には、リンクを制限することは容易だったりするんだろう。ちょっとでも油断すると、たちまち「リンクは自由」というルールは破壊されてしまう。誰かがルール違反してる姿を、「ああ、いいよいいよ」と認めてしまってばかりいると、あっという間に「俺も」「私も」と言い出す人が増殖して、不便な状態しか残らなくなってしまう。…たぶん。

Webの便利さを知ってる人・その便利さが何によってもたらされているのか理解できてる人達は、そういう悲しい未来が簡単に予想できてしまうから、「リンクは自由」と訴え続けるのかもしれない。…ダムに小さな穴が開いてしまったら、その穴は徐々に広がって、そのうちダム全体が決壊してしまう。そうはならないように、必死に修繕してる。…のかもしれない。

*1: でもまあ、昭和の時代に逆戻りするだけの話なんだけど。

以上です。

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