mieki256's diary



2005/02/18(金) [n年前の日記]

#6 [anime] だって、一番どうでもいい人が消えたんだもの

_ライダー剣の最終回の感想(ネタバレあり)。 …冷たい。冷たすぎる。王子、泣くわ。「ゾンナヅベタイゴドゥイワナイディグダザァイヨー!」とか言ってボロ泣きですわ。…でもついつい笑ってしまいますた。まあ、たしかに、あの中では…。

最終回への自分の感想(ネタバレあり) :

ついでなので、自分なりの感想もこの際メモしておくのです。ネタバレを含みますので、未見、かつ、作品に興味のある方は読まないように。



自分は、あの最終回の展開に、素直に感心したのでした。というのも、主人公の今後を考えるとセツナイ気持ちにならざるをえない展開だったので。

主人公と始の関係について、スタッフがどう考えていたのか、多くの視聴者にどう伝わっていたのか、それは判らないけど。自分は、『主人公は始のことを、大切な友人と思ってる』と解釈しながら見てたのです。 *1

しかし最終回で、主人公は始に二度と会わないことを選択する。ジョーカーと化した主人公が、始と再び出会うということは、バトルファイトが再開することに他ならない。友の平穏な生活を破壊し、友と血で血を洗う戦いを繰り広げ、しかも万が一、勝者が決まれば、人類という種が滅亡してしまう。それを考えれば、始には会えない。

これがもし、主人公が只の人間であったなら、自分が死ぬまで会わずにいようと思うだけで済むわけですが。でも、主人公はジョーカーになってしまった。それはおそらく、永遠の命を手に入れてしまった ―― 永劫の時を過ごす生物になってしまったということでもあって。

始の暮らす街から遠く離れた場所で。星空でも見上げながら、主人公は思うに違いない。「始のヤツ、今頃どうしてるかな」「元気でやってるかな…」。…でも、会えないのです。おそらく、会話を交わすことすらできない。会話を交わせば、裁定者(?)が現れ、またバトルファイトが始まってしまうかもしれない。自分は戦いを望まなくても、お互いの体に流れる緑の血が、戦いを求めてやまない。

友のことを想いながら、しかし、友にはけして会えない。会ってはいけない。会いたい気持ちを抑え、話しかけたい気持ちを抑え、耐えなければいけない。…そんな時間を、永遠の命を持ってしまった主人公は、何十年、何百年、何千年、何万年と過ごしていかなければならない。人類という種が存在し続ける限り、いつまでも、いつまでも。

生き続けることが辛くなるときがあるかもしれない。しかし、自分で自分の命を奪い、自分に課してしまった運命の鎖を断ち切ることも許されない。片方が死んで、ジョーカーが一人になれば、人類は滅びる。どちらも命を落とすわけにはいかない。人類を滅ぼさないためには、二人とも、生き続けなければならない。

「始は、今も、人間と共に生きたいと思ってくれてるだろうか…」。そんな不安に駆られるときも主人公にはあるはず。ひょっとしたら、自分は裏切られるのではないか。いや、既に裏切られ、始は人を襲っているのではないか。…でも、信じなければいけない。友を信じるしかない。そう信じて、自分も生き続けるしかない。

人が子を産み、育て、次の世代が子を産み、育て…その営みを、主人公と始の二人だけが、永遠に見守り続けていく。この世界で、時の流れを見守り続ける、たった二人だけの存在。永劫の時を過ごす苦しみ・悲しみを理解しあえる、唯一無二の友。しかし、その二人が、再会することは許されない。友なのに、会えない。いや、友だからこそ、会えない…。


こんなセツナイ話がありましょうか。織姫と彦星だってここまで酷くはない。しかも、主人公と始は男同士なのに! <それはこの際関係ないか。

とは言っても :

どうせ映画版で再会しちゃったり共闘しちゃったりするのだろうけど(爆) それを考えると興醒めなんですが。 *2 それに、あの脳天気な王子のことだから、そのうち「始? …それ、誰だっけ?」とかマジ顔で言いそう。ズコー。いや、アイツはそういうヤツだ。どーも今一つ信用できん。ますます興醒め。

むしろ、「アイツ…途中で気が変わったりしてないだろうな…ヤツは信用できん…」と、不安に思い続ける日々を永遠に送らなきゃいけない始のほうが、よほど不憫かもなぁ…(爆)

*1: にしては、主人公が始を友と思う、その過程の描写が杜撰な気もするけれど。それはさておき。
*2: ただ、映画版はパラレルワールドになってるという話も聞いたので、どうなのかなとは思うのですが。自分、映画版は見てないんですわ。

以上です。

過去ログ表示

Prev - 2005/02 - Next
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28

カテゴリで表示

検索機能は Namazu for hns で提供されています。(詳細指定/ヘルプ


注意: 現在使用の日記自動生成システムは Version 2.19.6 です。
公開されている日記自動生成システムは Version 2.19.5 です。

Powered by hns-2.19.6, HyperNikkiSystem Project