2007/02/19(月) [n年前の日記]
#8 [zatta] _日本はエラくもないが卑下したもんでもない
_強者の責任
日本は強い優秀な国である。国土だって、日本国民が思うほど狭くない。(ヨーロッパ諸国の国土面積を見てくれたまえ。)だから、「日本は小さい取るに足らない国」は間違っている。しかし、その一方で、「他の国より優れている」というのもこれまた間違っている。日本に日本文化があるように、他の国には他の国の文化があるわけです。お互い尊重するのが大人ってもんじゃありませんか。
なぜ、「どうせウチラはダメ」と「オレサマがエライ」という二つの間違った両極端の間を行き来してしまうのか。
私はこの理由を、日本には「Noblesse Oblige」という概念がない(もしくは忘れられてしまった)からでは、と思うのでした。Noblesse Obligeは もともと「貴族たるものが負うべき義務」ということだが、「強者が弱者に対して負う義務」といった意味で使われる。日本は、広く国民一人一人が世間に迷惑をかけない、という「薄く広い責任」については非常に意識が高いと思うが、「強者が弱者のwell-beingに 責任を持つ」っていう概念はあんまりないのでは。もしかして明治時代くらいまではあったのかもしれないけど。で、Noblesse Obligeがないから、「日本は強い国だ、と思うこと」=「日本はエライ、と思うこと」という発想になり、「偉そうにしてはいけない」という自制心が、「日本はどうせ小さな国だし」という、「他国から見たら間違った認識」を呼んでいるのでは、と。なるほど…。
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以上です。