mieki256's diary



2018/09/09() [n年前の日記]

#1 [blender] blenderでカメラマッピングの実験

前々から、カメラマッピングなるものに興味があったので、blender を使って試してみたり。

カメラマッピングとは何ぞや。写真素材なり、背景画なりの静止画を、立体的に見せるテクニックの一つ、という説明で合ってるのだろうか。

実験結果。 :

基本的には CC0 の画像を入手できるとされている _Pixabay から、以下の静止画像を入手、かつ、1920x1080にトリミングして…。

corridor-1990622_1920x1080.jpg
_廊下 エンドレス 通路 - Pixabayの無料写真

hospital-661274_1920x1080.jpg
_病院 医師 看護師 - Pixabayの無料写真

解説記事を眺めつつ、 blender で作業して、以下のような動画が得られた。





よく見るとモデルが簡単すぎて、あちこち破綻した映像になってるけど…。パッと見はそれっぽいので、個人的にはそれなりに満足。元々は静止画なのに、たしかに立体的に動いてるように見えるな…。これは面白い。

説明。 :

実際の作業は、以下のような流れになる。
  1. 元画像を下絵にしながら、カメラから見て形が同じになる3DCGモデルを作成。
  2. その3DCGモデルに、カメラから見た形のままテクスチャのUV設定をして、元画像を貼り付け。
  3. カメラを動かして動画を作成。

注意点としては…。

その1。結局は3DCGモデルを作って処理するので、3DCG映像を作るのと同じだなー、と…。

元画像の中に細かいアレコレが映ってたら、モデルも細かく作り込まないと映像が破綻するので、どうしてもそれなりの作業時間が必要になる。けして、フィルタを選んでボタンを1クリックすればできちゃう系の簡単な作業ではない…。

その2。元画像に映ってない・描かれてない部分は、当然映像にも出てこない。

例えば、手前に木の幹がある写真を使ったら、幹の向こう側は隠れてるわけだから、映像にも出しようがない。そういう時は、木の幹を切り抜いて別レイヤーにして、幹で隠れていたところはフォトレタッチで誤魔化して…。つまり、1枚の画像を、フォトレタッチ技術を駆使して、数枚〜数十枚に分割していく作業が入ってくる。もっとも、これが手描きアニメ等なら、最初から木の幹と向こう側の2枚を発注すれば済みそうだけど…。何にせよ、後工程を何も考えずに描かれてしまった1枚の背景画を渡して「よろしくー」で済む作業ではないだろうなと。

その3。3DCGだからと言って、カメラをグリグリ動かせるわけじゃない。

カメラが奥に行けば、元画像の小さい部分を無理矢理拡大表示しちゃうから、テクスチャが荒れてボケボケになるし。前述のように、元になった画像素材に映ってない部分はもちろん出せないのだから、後ろを振り向いたり等、360度グリグリとカメラを回せるわけでもない。ほんのちょっとだけカメラの位置や向きが気持ち変わったかな、ぐらいの見せ方しかできないような気がする。

そんなわけで、制限は多いけれど…。それでも、静止画を元にして、奥行きや立体を感じさせる映像を作れるあたり、なんだか浪漫を感じるわけで…。

とは言え、あの宮崎駿監督も仰ってるように「CGは魔法の小箱じゃない」ので…。それなりの結果を得たいなら、面倒な下ごしらえをしないと…。「CGなら簡単なんでしょ?」なんてとんでもない話で。

今回作ったモデル。 :

今回は、以下のようなモデルを作成した。

blamtest02_ss01.png

そこにテクスチャを設定。

blamtest02_ss02.png

テクスチャを貼るためのUV設定は、blender 2.79b の場合、各頂点を選択した状態でUキー → プロジェクション、を選択。これで、カメラから見たモデルの形そのままでUVが設定される。

blamtest02_ss03.png

ただ、各ポリゴンを細分化しないと、テクスチャが歪みまくるようで。頂点を全選択してWキー → 細分化、だったかな…。あるいは、Ctrl + R キーを押して、任意の場所を分割とか。分割する際にマウスホイールを回すと分割数を変更できる。以下の解説ページが分かりやすいかも。

_【Blender】細分化する方法【ポリゴンの分割】
_【Blender】ループカットとスライドの使い方

2つ目の動画は、以下のようなモデルになった。

blamtest03_ss01.png

本当は、元画像の廊下が十字路っぽくなってるので、それに応じたモデルにしないとおかしいのだけど…。実際、今回の出力映像は、脇の廊下が不自然な見た目に…。手抜きをすると、その分しっぺ返しが来るというか。

写真と画角を合わせるのはBLAMが便利。 :

blender上で、写真からカメラの画角等を求めるのは、BLAMというアドオンを使った。

参考ページ。 :

2つ目の動画をもうちょっと頑張ってみた。 :

やはり、十字路っぽい廊下が気になる。もう少しきっちりとモデルを作ってみたい…。

GIMPを使って元画像をレタッチ。手前の壁と、奥の画像の2枚に分割してみた。

_hospital-661274_1920x1080_a.png
_hospital-661274_1920x1080_bg.jpg

3DCGモデルは、以下のような感じに。

blamtest04_ss01.png

出力動画は、こうなった。



元画像を適切に分割して、モデルをちゃんと作れば、らしさが増すなと…。

以上です。

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