mieki256's diary



2013/12/06(金) [n年前の日記]

#1 [pc] ヘッドフォンにポッチがついてることに気がついた

今まで、ヘッドフォンを使う時は、根元に書いてあるRとLの文字を頼りにして耳に刺していたのだけど。

_次世代USBコネクタは表裏なし | スラッシュドット・ジャパン ハードウェア というページの中で「ヘッドフォンにもポッチをつけよ! 左右が分かりにくいんだよ!」という意見を目にして。ふと、自分が使ってたヘッドフォンを眺めたら…。

ポッチついてるやん! 「L」のほうに、ポッチついてるやん!

知らなかった、というか、気づかなかった…。自分は今まで一体何をしてたんだ…。audio-technica ATH-C500M、偉い。地味に素晴らしい。

他のヘッドフォンはどうなのだろうと思って眺めてみたら。SONYは…まあ、コレは、ケーブルの長さが左右で違うし、スピーカ部分とその根元の2ヶ所で、「R」「L」が書いてあるし。まだ気を使ってるほうなのかなと。さすがSONY、なのでしょうか。

Panasonic は…これもポッチがついてた。さすがPanasonic、なのかな。

とりあえず手持ちのヘッドフォンは、左右が分かりやすくなるように、ちょっとした工夫はしていた模様。これは勉強になった…。

マウスのボタンも、ポッチがついてたらよかったのに。

#2 [dxruby] DXRubyというタグを増やしました

ここ数日、DXRuby絡みの記事を書くことを意識してますが、タグが無いのもアレだなと思ったのでその手の記事にはつけておくことにしました。

#3 [windows][dxruby] デスクトップ画面をキャプチャしてGIFアニメにするツール

昨日、一昨日と、DXRubyのウインドウをキャプチャしてGIFアニメにして貼り付けているわけですが。キャプチャする際に、GifCam というソフトを使っておりまして。

_【レビュー】デスクトップを動画キャプチャーしてアニメーションGIFファイルにする「GifCam」 - 窓の杜

コレ、大変便利です。コレが無かったら、あの手のGIFアニメを作って載せるとか、ちょっと無理だったかもしれず。これで、録画開始と終了をホットキーで出来たら文句なしなのですが…。

ちなみに、他にも同種のソフトをHDDにインストールしてある状態でして。

_LICEcap - k本的に無料ソフト・フリーソフト
_【今日のお気に入り】GIFアニメ作成など多彩な機能を備える画面キャプチャーソフト「窓フォト」 - 窓の杜

どのソフトも、ウインドウ枠でキャプチャサイズを指定するタイプです。

LICEcap は、GifCam と同様、キャプチャ結果を即座に GIFアニメにしてくれるソフト。FPSを指定できる点はイイ感じ。ただ、GifCamのように、録画後、フレームを削除したりはできないようで。

窓フォトは、一旦、bmp、jpg、png等でHDDに連続でキャプチャ画像を保存した後、それら画像群を使ってGIFアニメ作成を行うタイプ。おそらく、キャプチャ画像はフルカラー相当でしょうから、それら画像群を元にして綺麗な動画を作る等の作業もできるのではないかと。また、マウスカーソルに赤い丸をつけて表示する機能もあるので、操作説明動画を作るには向いてるかもしれず。

自分は使用してないですが、 _Gyazo というツール+Webサービスも便利らしいですな。録画したソレを、即座にWebサーバに送るそうで、URLを相手に知らせれば、すぐにキャプチャ結果を共有できるのが売り、らしいです。

ただ、興味は湧いたものの、キャプチャ結果を一般公開できるのかどうかがよく分からなくて…。一般公開もできるのであれば、自分の手持ちのサーバ容量や回線の転送量を圧迫しないで済みそうだなと。いや、件のWebサービス提供側がその分負担してるだけだから、ホントにソレっていいのかなという気もしますが。

#4 [dxruby][game] DXRubyで等速度運動と加減速運動を試してみる

今回も、DXRubyを使って、そっち関係の記事を…。いや、もう DXRuby は関係なくて、ただの昔話ばかり書いてる気もしますが…。それはさておき。

昨日の記事で時間ギリギリだったので、今日は少し軽い話にしとこうかなと。…や、昨日のソレは、ソースは1時間ぐらいで書けたのですけど、blenderでモデル作るだけで半日かかっちゃって…。あんなヘボ画像でも、ボディ部分のモデルは3回作り直してたり…。ホントは超兄貴みたいな画像にしたかったんですけど、これが全然そんなレベルにはならず…。モデリングを仕事にしてる人達、絵描きさん達はやっぱりスゴイと再認識ですよ…。

さて本題。自分、何かしらを動かす時に、好きな動きというか、好きな書き方があるのです。そのあたりを紹介してみようかなと。

例えば。メニュー画面で十字キーを押すと、各項目に向かってカーソルが動いていく、といった処理を書かなきゃいけない場合。さて、カーソルに、どういう動きをさせますかね?

真っ先に思いつくのは、等速度運動ですかね。等速度、つまり、速度が一定の動きです。こんな感じの動きかなと。
等速度運動
# 動きのテスト。等速度運動

require 'dxruby'

font = Font.new(24)
img = Image.load("ufo.png")
CNTMAX = 60
cnt = 0
x = 0 # 現在座標
y = 0
tx = 0 # 目標座標
ty = 0
dx = 0 # 速度
dy = 0

Window.loop do
  break if Input.keyPush?(K_ESCAPE)

  if cnt % CNTMAX == 0
    # 1秒ごとに現在座標と目標座礁を初期化
    x = 0
    y = 0
    tx = Window.width
    ty = Window.height
    dx = (tx - x).to_f / CNTMAX
    dy = (ty - y).to_f / CNTMAX
  end

  # 等速度運動
  x += dx
  y += dy
  
  # 目標座標に到達したらメッセージを描画
  if x == tx and y == ty
    Window.drawFont(32, 32, "到達", font)
  end
  
  Window.draw(x - img.width / 2, y - img.height / 2, img)

  cnt += 1
end

たしかにコレでも仕様は満たせますが。自分はどうも、物足りなさを感じてしまって…。

そこで、加減速運動(?)をさせることが多いのです。
加減速運動
# 動きのテスト。加減速

require 'dxruby'

font = Font.new(24)
img = Image.load("ufo.png")
CNTMAX = 60
cnt = 0
x = 0 # 現在座標
y = 0
tx = 0 # 目標座標
ty = 0

Window.loop do
  break if Input.keyPush?(K_ESCAPE)

  if cnt % CNTMAX == 0
    # 1秒ごとに現在座標と目標座礁を初期化
    x = 0
    y = 0
    tx = Window.width
    ty = Window.height
  end

  # 加減速運動
  x += (tx - x) * 0.2
  y += (ty - y) * 0.2
  
    # 目標座標に到達したらメッセージを描画
  if x == tx and y == ty
    Window.drawFont(32, 32, "到達", font)
  end
  
  Window.draw(x - img.width / 2, y - img.height / 2, img)

  cnt += 1
end
現在座標と目標座標の差を1/nにして、現在座標に足すという処理です。等速度運動より、なんかちょっぴりカッコイイ感じがしませんか? 自分だけかな? また、ソースを見れば分かりますけど、速度を管理しなくて済むあたりも、ちょっとだけ美味しくて。

ちなみに。以前、DXRuby を使って _Anime PV Easy Maker ZERO てのを書いたんですけど。メニューがヒュンヒュンと動くあたりは、全部こういう書き方をしています。お気に入りなんです。この動き。

ただ、この書き方、ちょっと問題があって。

コレ、いつまで経っても、目標座標に到達してくれないのですよ…。なんだかちょっと、 _「アキレスと亀」 みたいな状態ですから。いや、この場合、亀は止まってますけど。

なので、「一定距離まで近づいたら、強制的に、現在座標を目標座標で上書きする」という処理が必要になりまして。
加減速運動、ちゃんと目標座標に到達する版
# 動きのテスト。加減速。目標座標に近づいたら現在座標を設定する版

require 'dxruby'

font = Font.new(24)
img = Image.load("ufo.png")
CNTMAX = 60
cnt = 0
x = 0 # 現在座標
y = 0
tx = 0 # 目標座標
ty = 0

Window.loop do
  break if Input.keyPush?(K_ESCAPE)

  if cnt % CNTMAX == 0
    # 1秒ごとに現在座標と目標座礁を初期化
    x = 0
    y = 0
    tx = Window.width
    ty = Window.height
  end

  # 加減速運動
  x += (tx - x) * 0.2
  y += (ty - y) * 0.2

  # 目標座標に近づいたら現在座標を設定する
  x = tx if (tx - x).abs < 0.5
  y = ty if (ty - y).abs < 0.5

  # 目標座標に到達したらメッセージを描画
  if x == tx and y == ty
    Window.drawFont(32, 32, "到達", font)
  end
  
  Window.draw(x - img.width / 2, y - img.height / 2, img)

  cnt += 1
end
現在座標を変更した直後に、ちょっと条件判定してますよね。こうしないと、目標座標に到達してくれない。このへんが、ちょっともにゃもにゃした気分に…。

まあ、こういう動きが自分は好きでよく使ってます。てなだけの話でした。

一応ソースと画像も置いときます。Public Domainってことで。

_movetest.zip

ちなみに、こういう書き方って、今はあまり主流じゃないのだろうな、とも思うのですけど。

#5 [game][prog] 今は数式で動かすのが主流、なのかな

昔のTVゲーム機上で動いてたプログラムって、上に書いたソースのように、毎フレーム、現在座標に速度を足したり、速度に加速度を足したり、という書き方をしてたんですけど。

今は、座標移動は数式で行う場合が多いのかな、という気がしています。

例えば、JavaScript のライブラリで、Tween.js てのがあるらしいですけど。動きの一覧を見ると、どう見てもフレーム毎にどうこうしてる動きじゃないなと。たぶん、座標値を求めるための数式が、ライブラリ中にそのまま書かれているんじゃないのかなと。あくまで想像ですけど。

_Tween.js / graphs

Unity あたりも似たような感じで。「前回のフレームから今回のフレームまで何ミリ秒かかった、という値が取得できるから、それを速度に掛けて座標に足せ」みたいな書き方が基本としてあるわけですよ。

このあたり、昔のことを思い出すのです…。

子供の頃、ベーマガという雑誌を買って読んでたんです。ベーマガ=マイコンBASICマガジンの略なんですけど。

その雑誌の中に、「あのゲームの敵の動きは、こうやって実現している!」てな記事がありまして。そこではBASICを使って、座標移動が数式で書かれてたんですね。子供だった自分は、「そうかー。こういう動きって、数式で書くものなんだー」と素直に信じていたのです。

ところが、その手の業界に入ってみたら、そんな書き方してる人は誰も居ない。皆、毎フレーム、速度や加速度をひたすら足して、動きを作っていて。「うわあ。これは騙された。ベーマガに騙されちゃった」てな気分になった記憶があります。

ところが…どうも昨今、座標移動は数式で、という書き方が主流になってる気がするのです。

考えてみたら、数学の教科書その他に載っているのも、数式ですから…。数学をちゃんと勉強してきた人なら、たぶんそういう書き方のほうが分かりやすい。では、どうして、昔はそういう素直(?)な書き方をしなかったのかなと。

このあたり、ハードウェアが関係していたのだろうと思うのですよね。 そんな事情があったので、毎フレーム、速度・加速度を“足す”“引く”という書き方だったのだろうなと。

しかし、3Dゲームが普及して、状況が変わってくるわけです。

3Dゲームは、描画処理が重いので、フレームレートが一定にならない。フレームレートが一定であることを期待したプログラムを書くと、ハマってしまう。おそらくは、まだ、数式を素直に書くべく志向したほうが、ハマりにくいのだろうなと。

さらに、CPUの性能も向上した。おそらくは掛け算・割り算はもちろんのこと、浮動小数点演算まで当たり前のようにできるようになってきた。昔のTVゲーム機に使われてたCPUは、整数演算しかできませんでしたから…。固定小数点演算が関の山で…。

そんなわけで、昔、「ベーマガに騙された」と思ったソレが、ゲームの見た目が変わって、CPUが性能向上して、着々と主流になっているような気がして、なんだか不思議な気分になったりするのでした。

ちなみに昔の書き方も、全然間違ってないのですけど。むしろ、速度や加速度というものが理解できてるから、そのように書けていたわけで。

速度とは何でしょうか? この時間で、どの程度の距離を進むのか。それが速度ですから。1時間で進む距離は「時速」と呼ばれてるし、1秒で進む距離は「秒速」と呼ばれてる。ゲームの場合は、1フレームで進む距離ですから…「フレーム速」とでも呼べばいいのでしょうかね?

ただ、3Dゲーム全盛時代は、可変フレームレートが当たり前なので…。いくつかのゲーム用ライブラリを眺めていた際、速度の単位が全て「秒速」で統一されてたりして、「昔とは違うんだなあ」と感じた記憶もあります。

まあ、何の役にも立たない昔話でした。

待てよ? ふと思ったけど、このあたり、もしかすると、PC文化とTVゲーム機文化の違いでしかなかったりするのかな…?

#6 [dxruby][pc] Anime PV Easy Maker ZEROの苦労話その1

今頃になって、 _Anime PV Easy Maker ZERO の苦労話、というか悩んだ点について、書けなくもなかったかな…と思えてきてしまったり。途中途中で悩んだ点があったことを少し思い出してきたというか。せっかくだから忘れないうちにメモしておきます。

フラットデザインを意識。 :

件のアプリのメニュー画面を作る際、「今回はフラットデザインで行くぞ」と意識して作業しました。なんだか流行ってるようだし、このビッグウェーブに、俺も乗らねば!

嘘です…。乗りたくて乗ったわけでは…。

実を言うと、最初の頃はもっとリッチな感じの画面でした。でも、メニュー画面を何枚も作ってるうちに、かなり面倒臭くなってきて。例えば、ボタンの形が複雑になれば、マウスカーソル座標との判定処理も複雑になるわけですよ。

こんなのやってられねー、なんとかインチキできんのか? てなわけで、シンプルな形のボタンに作り替えてるうちに、「お? コレ、今流行りの『フラットデザイン』てのにすれば誤魔化せるんじゃね?」と気付いて、舵を切り直したという…。自分、ダメ過ぎですね。

ちなみに、配色に関しては、 _Flat UI Colors というサイトを参考にしました。更に、このサイトで紹介されてる配色を、GIMP、Inkscape で使えるパレットファイル(.gpl)にして配布してくれてる方もいまして。コレを、Inkscape と GIMP に入れて作業しました。

_Rok Fajfar : Flat UI Color Palette for Inkscape / Gimp
_rfajfar/gplflat - GitHub

件の配色だけを使うよう心掛けてる限りは、パッと見でそれっぽくなるのでオススメ…かどうかは知りませんけど、デザインについてはド素人の自分でもソレっぽくなったので助かりました。ありがたや。

画像は事前に用意。 :

DXRuby には、画像を生成する機能もありますので、件のアプリのようなシンプルな画面・シンプルなボタン画像なら、大半はスクリプト上でその都度生成できるはず、なのですが。

その方法では、いくつか問題点があることに気付きまして。故に、画像生成は極力せず、事前に画像を作っておいてソレを表示する方針にしました。配布時のバイナリ容量が大きくなるというデメリットはありますけど、今回は画像で持っておいたほうがいいかなと。

以下、問題になるなと思えた点をメモしておきます。

レイアウトを考える際の問題。 :

DXRubyを使って画像生成をするとなると、フォント描画その他の、描画位置調整作業は、以下のようになるわけですが。
  1. エディタでスクリプトを修正して数値を調整。
  2. スクリプト実行。
  3. 位置を確認。
  4. 1. に戻る。
こんな作業、やってらんねーです。面倒臭いです。

そんなわけで、レイアウトを決める作業は、Inkscape を使ってやりました。WYSIWYGとまではいかないまでも、GUIでレイアウトを決めて、決まったらその数値をエディタで打ち込むほうが、まだ楽かなと。その関係で、ボタン等も丸々画像で持った方が楽だろうなと。

まあ、本来、Inkscape で作ったSVGファイルをロード・parseして描画する何かを書いたほうが楽だったんじゃないか、という気もしていますが…。

今になって気付きましたが、エディタ上で数値を調整して位置決めする作業って、デバッガを使って作業すれば早く終わったような気も…。もっとも、当時、emacs でスクリプトを書いてたので、デバッガを使うスタイルに気付きませんでした…。Ruby 対応のグッドなIDEが無いのがいかんのや…。

フォント絡みの問題点その1。 :

DXRuby は、フォントを描画する際、状況によってアンチエイリアスの有無が違ってくると知りまして。 _DXRuby 1.4.0 リファレンスマニュアル 4.13 フォント描画 で解説されてますが。

当時、試してみたところ、なんだかその時々で描画結果がバラバラだなと首を傾げまして。このあたりハマりそうだったので、最初から別途画像を持っておいて、DXRuby は画像描画に専念させよう、と思った、ような気がします。

たしか、DXRuby 1.5.? dev版では、フォント描画周りでアンチエイリアスの有効無効のオプションが追加された記憶がありますので、DXRuby 1.6.x 等が正式公開された際には、このあたりの状況が変わってくるだろうなと期待していますが。

ただ、Webページのデザインもそうでしょうけど、何としてもこの見た目を寸分違わず提供したいと思った時は、迷わず全部画像にしちゃう、というのはアリじゃないかなと。

フォント絡みの問題点その2。 :

DXRubyを使って、自分の好みのフォントデザインでフォント描画をするためには、そのフォントファイルが必要になる ―― スクリプトと一緒に、フォントファイルを同梱しておく必要がありますが。その、フォントファイルの使用条件・ライセンスがどれもなかなか厳しくて、同梱させるのは無理だ、できる限り画像化するしかないなと諦めたのでした。フォント絡みでは、こちらの問題のほうがはるかに大きかったです。

考えてみたら、SVGをparseして、というやり方では、このフォントライセンス問題をクリアできない可能性があるので、あまり意味が無いですね…。描画に使うべきフォントがそれほど選べないのでは…。

このあたり、愚痴り(?)始めると長くなるので、別記事にしておきます。

他にも何かあったような。 :

まあ、思い出したらその都度メモするということで…。

#7 [game][dxruby] フリーゲーム制作時におけるフォントのライセンス問題

上の記事でちょっと書いたあたりを補足というか。もっとも、フリーのゲーム、同人ゲームを作ってる人なら、えてしてフォントのライセンス問題は知ってると思いますけど…。念のため、自分も軽く(?)書いておこうかなと。

世の中、「フリーで使えるフォント」なるものがたくさん紹介されていますが。各フォントには、使用条件・ライセンスがついていて、「フリー」だからといって「自由」ではないのが実状で。また、ゲームの場合、画面内でメッセージを表示しなければいけない場面も時々あるわけですけど。そのためにはフォントファイルを、アプリと一緒に同梱しておく必要がありまして。

しかし、この、「アプリと同梱」を禁止してるフォントが多いので、色々と困ってしまうわけでして。

企業が提供するフォントの場合。 :

まず、企業から販売されているフォントは ―― まあ、そもそもフリーのフォントではないわけですけど、それらのフォントはライセンスがが圧倒的に厳しく、たとえCD-ROM等を正規に買った場合であっても、フリーソフトの類では利用できませんで。「同梱禁止」は当たり前としても、更に、「ボタン等に画像化してゲーム画面に出すのも禁止」だったりします。「ゲームや映像作品に、そのフォントを使う場合は、別途契約して使用料を払ってください」というフォントばかり。

以前調べた範囲では、「Webページに画像として表示するのも禁止」てなフォントもありました。じゃあ、一体何に使えるんだよ? …たぶん、年賀状にしか使っちゃダメ、と言ってるのだと思いますけど。

中小企業が配るチラシとかもダメですね。「商業が絡む印刷物への利用は禁止」等が書いてありましたから。

こんな状態ですので、フリーソフトを作る際には、企業が提供してるフォントは絶対に触れないのが賢いだろうと思うのです。こっちは無料で自作ソフトを公開してるのに、後になって「使用料を払え」なんて訴えられたら、大赤字になっちゃいますし。

フリーの日本語フォントの場合。 :

ならば、「フリーで使えるフォント」と紹介されてるフォントなら大丈夫かというと、これも厳しい状態で。

とりあえず、日本語フォントは、99%ダメな印象です…。

まず、「同梱禁止」を明示してあるフォントがゴロゴロあります。まあ、これは、ちゃんと書いてあるだけ、ありがたいほうでして…。

危ないのが、「宗教、アダルト、商業利用禁止」が書いてあるフォント。…アレは何なんでしょうかね? 誰かがテキトーに作った意味不明の独自ライセンスを、何も考えずにコピペして使い回してるとしか思えませんが。

「宗教、アダルト禁止」は避けたほうが無難です。何故なら、こちらの思う「宗教、アダルト」の境界線と、フォント作者様の「宗教、アダルト」の境界線は、大きく異なってる可能性があるからでして。

例えば、フォント作者様が、「Rubyを使ってるヤツは宗教野郎だ。DXRubyを使ってるヤツは、もっと宗教野郎だ」「だから、お前が公開してるDXRubyアプリはライセンス違反している。お前は宗教活動にこのフォントを使ってるのだ」「よって、アプリの公開を即刻停止せよ!」と叫んでも、こちらは文句を言えない。

つまり、フォント作者様の胸三寸で、フォントの使用条件が、後からいくらでも実質的に変更できてしまうのです。せっかく苦労して作ったアプリの生殺与奪を、ソフト制作者ではなく、フォント作者様が、ずっと持ち続けている状態になってしまう。

「宗教、アダルト禁止」という条項は、そんな危険性を内包している一文なのです。

「そんなバカなことを言い出すヤツは居ないよ」と笑いますかね? …でも、日本には、「お前の作った歌詞は、私の漫画から盗んだモノだ! 訴えてやる!」と本当に訴えちゃったおじいちゃんだって居るわけですよ。そのぐらい、モノを作る人ってのは、えてして人間としてどこかおかしいのが常。それでもまだ、「ありえないよ」と笑えますか? そのフォント作者様が、そういうアレな人物ではないと、何故思えるのですか?

わざわざ御丁寧に、フォント作者様が、一時停止の標識を掲げているのだから、こっちはちゃんとブレーキを踏まないと。そのフォントはスルーした方が賢いと思いますが…どうでしょうかね。

このあたり、日本人の民族性があるのでしょうね。何かしらの決まり事を作る際、日本人は、とにかくやたらとグレーゾーンを広げておこうと画策するのだろうと。

例えば、今現在、国会で問題になってる秘密保護法案もそうですし。以前問題になっていた児ポ法もそうですよね。グレーゾーンをとにかく広げておいて、後で問題が出た際には、そのグレーゾーンに引っ掛けて対応できるようにしておこう、と企むという…。

閑話休題。

そんなわけで、日本語フォントで自由に使えるフォントとなると、
  • M+フォント
  • *NIX文化圏から出てきたフォント
  • もしかするとIPAフォント
ぐらいしか選択肢が無いのが実状でして。つまり、デザイン面での自由度が制限されるわけです。いや、M+フォントのデザインは、自分好きなんですけど。それでも選択肢はどうしても絞られちゃうよね、という話です。

ちなみに、M+フォントから派生したフォントも油断できません。時々、独自ライセンスに変わってしまってるフォントを見かけますし。他のフォントが混在したことで制限が増えたフォントもありますから。

まあ、どのフォントも、使う時はライセンスをよく読まないとマズい、というだけの話ですが…。

英語圏のフリーフォントの場合。 :

その点、英語圏のフリーフォントは、随分と状況が違っている印象があります。

まず、独自ライセンスではなく、よく知られているライセンスを選ぶ傾向があります。GPL、BSDライセンス、MITライセンス、CC(Creative Commons)、OFL(SIL Open Font License)、等々…。

英語圏のライセンスは、許可される範囲、禁止される範囲が、比較的明確なので、安心して使えます。

そもそもあちらでは、「宗教」がどうとか奇妙なことを言い出さない印象もありますね。例えばアメリカなどは多民族国家ですから、宗教禁止などと言い出したら無駄に余計なトラブルが発生するわけで。故に、そこらへんは誰も口を挟まないことにするのが、大人の知恵、賢い対応、なのだろうなと想像しますが。

その点日本は、何かおかしいですな…。日常生活のあらゆる場面で宗教が絡んでるわりに、自身が絶えず宗教と接してることにはとことん無自覚で、それでいて突然、合理的理由も無く「宗教禁止」を言い出すのですから…。一体何を考えてるのか、というか、たぶん何も考えてないのでしょうけど。

何にせよ、フリーソフトを作る際、画面のほとんどを英語メッセージにすれば、同梱できるフォントファイルの選択肢はグンと広がると、思っておいてもいいのではないかと。

画像化するなら話は別。 :

ここまでの話は、「フォントファイルをアプリに同梱するなら」という前提の話でしたが。フォントファイルを同梱せず、ボタン画像等、画像化する方向なら話は違ってきます。その場合、独自ライセンスであっても、制限が緩くなる可能性がある…。

そんなわけで。自分が Anime PV Easy Maker ZERO を作った際は、各フォントのライセンスを調べた上で、極力、ボタン等を画像化する方向で作業したのでした。英語フォントは基本的にOFLを、日本語フォントは、同梱はできなくても画像化して使う分にはOK、というフォントだけ選んで使って…いたはずです。たしかそのはず…。

フォント関係は、実に面倒臭いですね。

まあ、見た目に拘ると面倒臭くなるという話ですが。例えば、Windowsに標準でインストールされてるフォントをそのまま使ってしまう分には、全然面倒臭くないのですけど。少し欲を出して、「もうちょっとパッと見を」なんて思い始めると…。

それでも、自身でフォントを作り始める光景を想像すると、現状でもありがたいぐらいで…。M+フォントには、いつもお世話になっております。ありがたや…。

以上、1 日分です。

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