mieki256's diary



2012/12/11(火) [n年前の日記]

#1 [cg_tools] コミPo体験版を試用してみたり

漫画を簡単に作れると謳うソフト。どのくらい簡単に使えるものなのか気になってきたので、無料体験版を試用してみたり。

無料体験版のセットアッププログラムを入手するためには、メールアドレスを送信しないといけない。ゲンナリしながらも一応入力。

なんでメールアドレスなんか要求するんだろう。Webにおいては、この手の入力を無駄に要求すると、商品に興味を持った人達のほとんどがそのまま引き返す・ページを閉じるという調査結果があったはずなので、こういう配布の仕方は商品にとってマイナスだと思う。もっとも、メルアドを入力させられても触ってみたいと思う人を絞り込む作戦、なのかもしれないのか。誰にでも広く売りたいわけではなく、一部の好事家だけを相手にして商売したい、ということか。…誰しもが漫画を作れるのだと錯覚させることが可能なソフト、パラダイムシフトを起こせるであろうソフトと思ってたけど、メーカ自身はそう思ってない、ということかな…。

とりあえずインストールして起動してみたり。たしかにある程度はサクサク作れるような気がする。ただ、思っていたよりも、チマチマした作業を延々繰り返す羽目になるような。何かこう、もっとざっくり、あっと言う間に作れてしまう、自動化できそうな部分は他にないのかなと。紙の上にマルチョンで描く、あの感覚で作れたら凄いんだけど…まあ無理だよな…。

もっとも、3DCGソフトの類と比較すれば、漫画に特化している・やれることを制限している分、作業が随分楽になっているのだけど。Shade や blender や 六角大王でこんなことをしようとしたら…作業の流れを想像しただけで泣く。それを考えると、このソフトは凄い。このくらいの操作量に収まっているなら、一応誰にでもお勧めできる。小学生でも、お爺さんでも、使えそう。

出力画像の仕上がりはイイ感じだなと。綺麗で見やすい。ジャンルを限定すれば、商業作品にも十分使える品質のように思えた。

しかし…。仕上がりを良くするために、チマチマが増えてサクサクが遠ざかってる印象も。サクサク作れるようにすると、細かい調整を諦めることになり、それは仕上がりも今一つになるし、作品毎の差別化も難しくなる。調整可能にすると、チマチマした作業が増えてしまってサクサク作れない。調整できる場所、制限を加える場所、その2つの見極めのバランスが難しそう。漫画は多様な表現ができるので、ますます難しい…のだろうなと思えました。

選択項目の見せ方。 :

細かいことだけど。表情選択は、眉、目、口でバラバラに選択したほうが、選択肢が少なくなって選びやすそうと思ったり。しかし、その3つをまとめた状態でサムネイルを並べなければいけない事情がありそうな気も。内部的に、表情はパーツの組み合わせで持っていない可能性もあるのだろうなと。

カメラレイアウトも同じことが言えそうな。向きとズームをバラして選択させれば、選択肢はグンと減る。

でも、どちらが正解なのやら…。

選択項目が階層になっている状態と、一次元のリストになっている状態。どちらが一般人には優しいのかと考えると悩んでしまう…。配列が a[10][10] になっているのと、a[100] になっている状態。人間はどちらが選びやすい・把握しやすいのだろうか。項目が100個並んでたら探すのも面倒臭い。でも、階層になってたら頭がパンクする人も居るだろうし。

このモデルデータはどうなんだろう。 :

体験版に同梱されているモデルデータが、女の子のデータばかりなのだけど。これはどうなんだろうなあと思ったり。

男の子のモデルが入ってないのは、卑猥な漫画を作られては困るという判断なのだろうか…?

いっそ、女の子のモデルを排除して、イケメン男子ばかりを同梱したほうがウケないかな。ガンダムWとか、ガンダムSEEDとか、黒子のバスケとか、ああいう感じのイケメンキャラが入ってたら、あのあたりの層にガツンと売り込めたりしないかと。あのあたりってどのあたりだ。あのあたりですけど。…女性はチマチマした作業も飽きずにやってくれそうな印象もあるし。男なら面倒臭くなって投げ出す作業も、リリアンだかリリヤンだかをやる感覚で使い続けてくれないだろうか、などと甘いことを考えたりもして。

イケメンキャラというキーワードで妄想したけど。寺沢武一先生と交渉して、コブラを同梱できないものか。4コマ漫画の最後のコマで、コブラが出てきて名台詞を吐けば、それだけでオチがつく。誰でもオチがつけられるから、体験版としては最適。だったりしないかな。

手塚漫画のキャラクターを同梱するのも良さそうな。例えばブラックジャック先生が入ってたら、ただそれだけで色々なネタがすらすらと浮かぶ…のは特定の世代だけか…。ピノコ、写楽、どろろ、あたりが入ってるだけでも何か作れそうな気も。でも、既存漫画のキャラは使用料がかかるんだろうな…。難しいか…。

筋肉ムキムキのモデルが入ってるほうが、ネタに走りやすくて美味しい気もしたり。4コマ漫画と言えばギャグマンガ。ギャグマンガと言えば筋肉ムキムキ。…ちょっとイメージ偏ってるか。

ジャンルとモデルが難しさを助長してるような。 :

女の子のキャラを使って4コマ漫画を作れと言われたら、一般的には萌え4コマを思い浮かべるだろうけど。しかし、萌え4コマって、実は作るのが意外と難しい。難易度の高いジャンルを体験版で強要するのはどうなんだ、という気もする。

この無料体験版を触ってもらうことで、「コレを使えば自分でも面白い漫画を作れるぞ」と、ある程度勘違い(?)させなきゃいかんわけで。勘違いさえしてくれれば、ソフトを手放せなくなって、購入に至ってくれる可能性が高まるだろうし。そのためには、誰でも変なネタが湯水のようにスラスラと湧いてくる、そんな素材が入ってないと。4コマフォーマットと、素材を目の前にして、「これで漫画らしいものを作れるらしいのだが、しかし…ネタが浮かばないぞ…」と悩ませてしまうようでは、体験版としてマズイ気も。

でも、女の子がバーンと表示されると、見た目で興味を持ってもらえるし…。見た目が良くないと、体験版を触ってみようかなという気持ちにもなってくれないし。例えば筋肉ムキムキ男が表示されてたら、そのソフトを触ってみようという気になるか? 難しいんじゃないか。だけど、せっかく体験版を触ってくれたのに「こりゃ難しいな」と思わせたのではそこで詰んでしまう。難しいのは機能のせいではなくて、ジャンルと素材のせいなんだけど。

要するに、何を体験させるのか、その見極めも難しそうだなと。これは楽しいと思わせないといけない。このソフトを使えば、俺の才能は開花する、と思わせないといけない。

昨今のDTMソフトは、添付のフレーズデータ・波形データを並べていくだけで、なんだかカッコイイ曲が出来ちゃって、それが面白くてついつい触り続けてしまう ―― つまり、「もしかして、俺って凄い?」と勘違いさせてくれるのだけど。この手のCGソフトも、そういう視点が必要だったりするのだろうか。分かりませんが。

UIを知ってもらうのではなく、UXを知ってもらう。ということなのかな…? 分かんないけど。

以上です。

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