2020/05/24(日) [n年前の日記]
#1 [enve2d][synfig][cg_tools] アニメの影をどうやってつけたらいいのかで悩んだり
アニメ制作ソフト enve や Synfig Studio を触っていて、アニメ的な影をどうやってつけたらいいのかで悩んだり。環境は、Windows10 x64 1909 + enve_5_18_20、Synfig Studio 1.3.14。
Adobe Flash あたりもそうだけど、一般的に、PC上で動くアニメ制作ソフトの類は、 各図形を閉じたパスで表現してる場合が多くて。だけど、日本のTVアニメなどは、キャラに影をつけてる場合が多いので、その手のアニメ制作ソフトの仕様だと、影をつける際にちょっと困ってしまう。
日本製手描きアニメは、まずは線のみで動画を作ってから色を塗る、ということをやってるので…。影をつける際も、影の境界線を色トレス線で描いて動かすことができてしまうのだけど。これを、閉じたパスで図形を表現することを念頭に置いたアニメ制作ソフトで行おうとすると、ちょっと発想を変えないといかんわけで…。
Adobe Flash あたりもそうだけど、一般的に、PC上で動くアニメ制作ソフトの類は、 各図形を閉じたパスで表現してる場合が多くて。だけど、日本のTVアニメなどは、キャラに影をつけてる場合が多いので、その手のアニメ制作ソフトの仕様だと、影をつける際にちょっと困ってしまう。
日本製手描きアニメは、まずは線のみで動画を作ってから色を塗る、ということをやってるので…。影をつける際も、影の境界線を色トレス線で描いて動かすことができてしまうのだけど。これを、閉じたパスで図形を表現することを念頭に置いたアニメ制作ソフトで行おうとすると、ちょっと発想を変えないといかんわけで…。
◎ Synfig Studioの場合。 :
とりあえず、Synfig Studio なら、以下のような感じで影をつけられなくもないかなと…。
まず、影がついてない元図形を用意して。
次に、影に相当する塗り潰し部分を用意する。領域は、元図形よりはみ出しちゃってもいい。
影を、元図形の上に重ねると…まあ、こうなる。
そこで、影のレイヤー(or グループ)の設定を弄ってやる。ブレンドの種類を、「合成」から「クリッピング」に変更。こうすることで、現在レイヤーの下にあるレイヤー群の領域で、現在レイヤーがクリッピングされる。また、このブレンドは、同じグループの中でしか適用されないので、背景や、手前のレイヤー群から影響を受けない。
結果、こうなる。ちゃんと影がついたように見える。
動画にしてみる。一応それらしくなってる、だろうか。
ちなみに、Synfig Studio はフィルタレイヤーを使うこともできるので…。例えば、影レイヤーのすぐ上に「ぼかし」レイヤーを置けば、イイ感じにぼけた影にすることもできる。
動画にしてみると、こんな感じ。
ということで、Synfig Studio なら、
まず、影がついてない元図形を用意して。
次に、影に相当する塗り潰し部分を用意する。領域は、元図形よりはみ出しちゃってもいい。
影を、元図形の上に重ねると…まあ、こうなる。
そこで、影のレイヤー(or グループ)の設定を弄ってやる。ブレンドの種類を、「合成」から「クリッピング」に変更。こうすることで、現在レイヤーの下にあるレイヤー群の領域で、現在レイヤーがクリッピングされる。また、このブレンドは、同じグループの中でしか適用されないので、背景や、手前のレイヤー群から影響を受けない。
結果、こうなる。ちゃんと影がついたように見える。
動画にしてみる。一応それらしくなってる、だろうか。
ちなみに、Synfig Studio はフィルタレイヤーを使うこともできるので…。例えば、影レイヤーのすぐ上に「ぼかし」レイヤーを置けば、イイ感じにぼけた影にすることもできる。
動画にしてみると、こんな感じ。
ということで、Synfig Studio なら、
- 関連するレイヤーをグループに入れてから、
- 影相当のレイヤー or グループのブレンド種類をクリッピングにする。
◎ enveの場合。 :
enve の場合は、Synfig Studio で行ったようなことができなくて悩んでしまったり。
一応、enve も、各レイヤーには、SrcOver とか DstIn とか、色々な合成種類があるのだけど…。しかし、enve の場合、同じグループの中だけでその合成種類を有効にする、ということができないみたいで。
結果、合成種類を変更すると、背景レイヤーや手前のレイヤーにまでその処理が反映されてしまうので、キャラクター(?)だけに影をつける、ということが現在のバージョンではできないように思える。
もちろん、
てなわけで、enve でアニメを作ろうとすると、影がつかないアニメ映像スタイルに固執しなければいけない状態に陥るのではないか、と。
手描きアニメなら容易に(?)できていたことが、コンピュータを使ったらできなくなるという…。これはちょっとダサい話ではあるよなあ…。
一応、enve も、各レイヤーには、SrcOver とか DstIn とか、色々な合成種類があるのだけど…。しかし、enve の場合、同じグループの中だけでその合成種類を有効にする、ということができないみたいで。
結果、合成種類を変更すると、背景レイヤーや手前のレイヤーにまでその処理が反映されてしまうので、キャラクター(?)だけに影をつける、ということが現在のバージョンではできないように思える。
もちろん、
- 光のあたってる領域と影の領域を別々の領域として作るとか、
- 影の領域が元図形の領域内にきっちり収まるように作るとか、
てなわけで、enve でアニメを作ろうとすると、影がつかないアニメ映像スタイルに固執しなければいけない状態に陥るのではないか、と。
手描きアニメなら容易に(?)できていたことが、コンピュータを使ったらできなくなるという…。これはちょっとダサい話ではあるよなあ…。
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以上です。