mieki256's diary



2018/12/26(水) [n年前の日記]

#1 [moho] Mohoでマルチプレーンカメラ相当のソレを実験

随分前に作業してデータは作ってあったけど、アップロードする機会を逃していたので、この際アップロード。

前提。 :

アニメ制作がフィルム撮影からデジタル撮影に移行したことで、マルチプレーン・カメラ相当についてはスペックが超絶パワーアップしたのではないのかなと個人的には思っていて。

_マルチプレーン・カメラ - Wikipedia
_2次元の絵で3次元的な奥行きのあるアニメーションを制作するために使用された「マルチプレーン・カメラ」の解説ムービー - GIGAZINE
_ふるさと文化講座「東映アニメーションのマルチ撮影台」公演の様子 - YouTube

フィルム撮影時代、マルチプレーンカメラにおいて、扱えるセル・BOOK枚数は、機械の見た目からして明らかに有限だったろうけど。デジタル撮影になった現在、フィルム撮影時代と比べれば、ほぼ無限と言ってもいいぐらいに扱える枚数が増えたはずだよなと。 *1

で。そのように超絶パワーアップした道具をせっかくゲットできたのだから、ソレを使って何か面白い映像が作れたりしないものかなー、と思ってしまったりもするわけで…。

例えば、奥行方向(z軸方向)に延びてる何かしらの物体を、奥行方向でたくさんスライスして、z軸に沿ってずらりと並べてカメラを動かしたら、めっちゃ空間を感じられる映像になったりしないかな、と妄想を。

てなわけで、Moho Pro 12 を使って試してみたり。

結果。 :

まずは、背景画一枚を置いて、カメラを移動した場合。



次に、ロボットの頭、胸、肩、腕、腰、格納庫の壁、でレイヤー分けして、それぞれのレイヤーの、z値と拡大縮小率を変えて配置して、カメラを動かした場合。



最後に、背景を3DCGでレンダリングした場合。ちなみに、使った3DCGソフトは blender。

感想。 :

正直ビミョー。どうなのコレ。

試す前は、きっとムンムンと空間を感じる映像になるのではないかとワクワクしていたのだけど。実際やってみたら、これがあんまり…。こんなはずでは…。

ただ、少なくとも、一枚の背景画をズームするよりは、何枚かレイヤーで分けてあるほうが、まだ全然空間を感じられるような気はするなと。

また、3DCGでレンダリングしたソレは、思っていたほど空間を感じられるわけでもないなと。コレなら、レイヤー分けして作った映像と大して変わらない気もする。カメラが奥行方向に移動する程度の単純な動きなら、わざわざ3DCGでやる必要は無いのかもしれないなと。おそらく、カメラ位置だけではなく、カメラの向きも大きく変化する映像なら、3DCGでやる意味も出てくるのではないかしらん。

そもそも人間の目は、細かく分けられたレイヤーが、各々ビミョーにズームする様子を、個別に捉えられないのではないか、という気もしてきた…。この場合、ロボットの上半身、下半身、背景の壁、といった3枚程度で分離してズームするだけでも充分じゃないのか、という気がする…。

ロボットっぽい形のモノだから効果が薄いのかもしれない。例えば、TVゲームの _アフターバーナー_ギャラクシーフォース の背景のように、木だの岩だのパイプだの、小さい何かがびっしり置いてある、みたいな映像だと印象がまた違ってくるのかも…。

何にせよ、せっかくゴイスな道具が手に入っても、人間側がナイスなアイデアを出せないと宝の持ち腐れだなと…。

*1: 実際は、撮影ソフト側で枚数制限があったりするだろうけど…。それでも、フィルム撮影時代と比べたら桁違いの上限、ではないのかなと。

以上です。

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