mieki256's diary



2013/07/21() [n年前の日記]

#2 [anime][neta] ヤマト2199、ビーメラ星の回を視聴

ヤマト艦内でゴソゴソしてた一派の動きが明確になった回、なのかな。

見ていて、2点ほど気になってしまったり。や、作品全体の素晴らしいクオリティからすれば、かなりどうでもいい箇所ではあるんですけど。

以下ネタバレ。未見の人は読まないでくださいな。

メガネ女子が真田さんに、移住可能惑星がせっかく見つかったのだから、ここから引き返して地球にこの情報を伝えるべき、と提言するのだけど。真田さんが「それはできない」「それはできない」とそればっかりで、見ていて首を捻ってしまったり。真田さんは真性(?)の科学者だから、そういう態度は取らんだろうと…。

自分の脳内の真田さんだったら…。
真田 「たしかに君の言う通り、
       移住可能な惑星を発見したと地球に伝えることには意義がある。
       いずれ人類がこの星へ移住する未来もあり得るだろう」

メガネ女子 「だったら」

真田 「しかしそれは、人類がガミラスから攻撃を受けていなければの話だ。
       この星まで到達できる地球の艦船は、現在ヤマト一隻しかない。
       そして移住を果たせる船団を作る時間は、我々に残されていない。
       人類移住計画は、時間の面から考えても不可能だ」

メガネ女子 「ヤマトだけで運べるだけ運べばいいじゃないですか。
             それでも人類は、種として生き長らえることができます」

真田 「そうは思わん。君も知っていると思うが、
       地球上の生物が種として存続するためには、最低限一定の個体数が必要だ。
       ヤマトだけでそれを満たすことはできないだろう」

メガネ女子 「人間は他の生物と違います。
             個体数も他の生物ほど必要ではないと思います」

真田 「はたしてそうだろうか?
       そのような考え方は…人間の驕りとしか思えないね。
       所詮人間も生物であることを自覚できていない意見だろう」

メガネ女子 「…たしかに真田先生の仰る通りかもしれません。でも…。
             いいえ。そうじゃない。違うんです。
             私は…私は、真田先生と一緒に」

キツネ目 「おやおや、交渉決裂のようですなあ」
とか。真田さんならそんな風に、どうしてダメなのか長々と丁寧に説明してくれるんじゃないかと。説明するのが好きで好きでたまらない人種なんだから。

でも、こういう説明、本編の前のほうでちゃんとやってたような気もしてきた。偽記憶かな。

しかしカロリーメイトモドキを食べて「これで充分」とか言っちゃうキャラでもあるから、生物としての人間を最も軽視しそうな気も…。いや、心がどうとか言い出す人物でもあるし…。どういう理屈をこねるのか、ちょっと読めないな…。

もう一点気になったのは、キツネ目が島を処分しようとしたシーン。ここまで来るだけでも大変だったのに、ここで、ヤマト艦内でもっとも優秀であろうパイロット(?)を処分とかコイツ何考えてんだと。地球に帰還できなくなるやん。目的を見失ってますがな。ここまでじわじわと計画を立ててきたほどの人物が、なんでそういうことするかなと。

であれば、そこも、もうちょっと…。
メガネ女子 「馬鹿なことをしないで!
             島君を失ったら私達は地球に戻れなくなるのよ!」

キツネ目 「いいえ。逆です。
           命令に逆らうような人間は、これからも同じことをして私達を危機に陥れる。
           反抗するエースパイロットより、ロボットのように従順な凡人のほうが、
           まだ任務を果たせる確率は上がる。地球に戻れる可能性が増すんです。
           幸い、予備のパイロットもこの船には乗っている。動かすだけなら問題ない。
           …そういうわけです、島君。
           これも人類存続のため。恨まないでください。(カチッ)」
みたいな、ありきたりな台詞でも置いてあったら違っただろうか、と。

ただ、そういうアレコレを脚本に盛り込めるかと考えたら、できるわけないよなと。単純に、こんな長々としたソレをやってたら、尺がいくらあっても足りないと思う。

そもそもヤマトというコンテンツで何をしたいのかと考えれば、それは、お客さんをハラハラドキドキさせたいわけで。真田さんやキツネ目の言うことに「ふんふんなるほど、それも一理ある」と思わせることが目的じゃないし。語弊があるかもしれないけれど、むしろ、その場のノリで話を進めて「えー、どうなっちゃうのー」と思わせていくほうが、はるかに正解に近いだろうと。オリジナルのヤマトだってそういう作品だった印象があるし。

とはいえ、それぞれの一派がもっともらしいことを常々口にしてたら、考えさせられる作品・深い作品として扱ってもらえて商品の魅力も増すだろうから、盛り込めるなら盛り込んだほうがいいんだろうけど。

もしかすると、真田さんやキツネ目が、思考停止状態に陥ったり、客観的な判断力を失ってる様子をより強調して見せて、それを _ミルグラム実験(アイヒマン実験) と絡めて説明する、なんて手もあったのかなと。任務を与えられた人間は、その瞬間からえてして正常な思考能力を失ってしまうのだ、みたいな。
真田 「私と彼は、同じかもしれない…。
       任務遂行を優先して考え過ぎたために、各状況に対して客観的判断力を失っていた。
       そのことに気付けなかったという点では、私も彼も同類だ」
とか。それもそれで、なんだか綺麗に話がまとまりそうな気もする。

ていうか真田さんが最後になんかそれっぽいこと言うと、大体は話が綺麗にまとまるような気がしてきました。真田さん、ステキ。チョー便利。真田さんが言うとなんでも説得力が出てくる、ような気がする。
真田 「男にロリコンが多いことは不自然なことではないさ。
       生物として、実は意外と理に適っている現象だ」
ゴメン。真田さんを使った説得力にも限界がありますな。

以上です。

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