mieki256's diary



2013/07/08(月) [n年前の日記]

#4 [anime][neta] CG特撮は日本人向き

今一つ考えがまとまってないけど思考メモ。

ものづくりは、失敗する場面まで考えながら行うもの。らしい。

要するに、トライ&エラーが多ければ、その分野は進歩するのだと思う。

大昔の日本が、特撮分野で評価を得ていたのは、ミニチュアの精巧さによるところが大きい。つまり、「作り込み」に関して、日本人は強い。

しかし、ミニチュアや着ぐるみを撮影する時は ―― 特に破壊シーンは、一発勝負。トライ&エラーが許されない。「作り込み」ができない場面と言える。
これが、日本におけるアナログ特撮の限界。一発勝負は現場ではウケがいいだろうけど、しかし「作り込み」「トライ&エラー」ができない。日本人が持つ強みを活かせない。

その点、CG特撮は、常にトライ&エラーの繰り返し。そして、「作り込み」が必須。モデリングにしろ、カメラワークにしろ、レンダリングにしろ、一発で決まることはまずない。

故に、日本人が強い「作り込み」を活かしながら、トライ&エラーを繰り返せるCG特撮は、極めて日本人向きだと思う。

前例・実証例として、アニメがあるようにも思える。 つまりアニメは、「作り込み」と「トライ&エラー」が許される、極めて日本人向きの映像表現だった。だから、日本のアニメは強くなった。 *1

CG特撮も、おそらく同様。日本人が持つ職人気質を活かせるやり方・作り方ではないだろうか。

でも、前述のソレが仮に正しいなら、ミニチュアや着ぐるみその他のアナログ特撮も、一発勝負を極力排除できる工夫が盛り込まれていけば、復権できる・生き残れる…?

全然関係ないようで関係ありそうな話。 :

ちなみに。そういう視点で見ても、原発は日本人向きじゃない。アレは失敗が許されないモノの代表例だから。本当なら、もんじゅの爆発実験が許されるぐらいの社会じゃないと進歩は得られない。でも、そんなの無理。

失敗することが許されないなら、失敗が許される別のやり方を検討したほうがいい。太陽光発電にしろ、風力発電にしろ、失敗してもトンデモなことにはならない。つまり、トライ&エラーが比較的許されるので、進歩が早い。実際、原発事故後、他の発電分野では新技術がいくつ産まれたか・発見されたかチェックしてみれば、進歩する速度の違いが分かるはず。発電分野に限らず、節電技術も同様。失敗しても大惨事にならないから、新技術が生まれやすい。

将来モノになるかどうかの賭けをしなきゃいけないなら、「ソレは失敗がどの程度許されるか」「トライ&エラーがしやすいか」を判断してから賭けたほうがいい。失敗が許される分野は、成長も早い。「今、実用になるか」ではなくて、「成長しそうか」を見抜くには、「失敗することが許されているか」を見るべき。

もっとも、原発だって、失敗が許される状況を実現するための基礎技術 ―― 例えば放射性物質の半減期を短くする技術などが発見されたら状況は全く変わってくる。湯川秀樹が言っていた、「原子力には『急がば回れ』があてはまる」てのは、そういう面も含まれていたはず、と勝手に想像しているのだけど。

*1: もちろん実写も、役者の演技等であればトライ&エラーができるけど、例えば車がひっくり返るようなシーン、セットを燃やすシーンなどは、失敗できない。

以上です。

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