2007/02/26(月) [n年前の日記]
#2 [anime] _ディズニー等、欧米のアニメーターの使っている作画机とまったく形態が違うんですよね。
日本のアニメーターの大多数の人が、三起社製の作画机で仕事をしていると思うんですが、ディズニー等、欧米のアニメーターの使っている作画机とまったく形態が違うんですよね。何が違うかというと、トレス台の傾斜がまったく違うんです。日本のものは5度程度の角度で、欧米のものは45度程度の角度があるんです。日本は伝統的に、床に紙を置いて、正座して水分の多い岩絵の具や墨で絵を描いていた頃からの連続性で、ほとんど水平の作画机が使用されているんでしょう。戦前の写真を見ると、まったく傾斜のない机で仕事をしているように見えますから。片や欧米では、フレスコ画の様に壁に絵を描き、その後、油絵の具でイーゼルに、板またはカンバスを立てかけて、立って、またはイスに座って絵を描いていたので、作画机も自然に傾斜の大きな物が使われるようになったのでしょう。
目からウロコという言葉がありますけど、本当にそんなカンジです。「オレはなぜ20年間もお仕着せの机を使い続けてきたのか! その事に違和感を感じつつも、なぜ工夫しなかったんだ……!」としばしボーゼンとしてしまうくらいに仕事がしやすいんです。もしかするとCG制作時も似たようなところがありそうな気がしてきた。まず、タブレットは水平に置くのではなく斜めに置くとか。…斜めに置くと楽になるのかな。ディスプレイは垂直だから、紙に描くときとはまた微妙に違いが生まれそうな。
もう少し角度が欲しいんですが、それ以上角度を大きくすると、タップという金属製の板がスベリ落ちてしまうので、今のところは15度程度の角度で作業しています。話によると、磁石の力でタップのスベリ落ちをふせいでいる人もいるらしいですが……。
タブレットをn度に傾けられるオプションをwacomで販売したりしないだろうか。
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以上です。