2003/11/30(日) [n年前の日記]
#6 _H2A打ち上げ失敗
_中国の有人宇宙飛行について、「中国人は無知だから『アイヤー』と喜んでいる。あんなものは時代遅れ。日本がやろうと思ったら1年でできる」と言った石原都知事
がどんなコメントを出してくれるのか気になる。まあ、だんまりだろうけど。
*1
◎ 導火線が溶けたらしいけど :
NHKのニュースで、導火線とやらが上部→下部→上部の順にグルリと回り込んでる図を見て首を捻った。何故に、温度が高くなる=事故の確率が上がるであろう噴射口近辺を経由させるのだろう。下で問題が起きたら上もダメになりそうな。何かのタイミングでも絡んでるのかな。
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以上です。
スペースシャトルぐらいにしか使われてない、水蒸気しか出さなくて地球に優しい
ロケットエンジンLE7、二段燃焼出来るLE5、確かに中国には無い技術。
だけど、中国が作れないかと言えばそうでもないだろう。日本と違って
技術的制約が無かったし、真新しい技術開発よりも、成功率を重視しただけで。
そもそも、昔から日本と中国に大きな技術格差がある訳でもないし。
>晴れて日本は独力で人工衛星を打上げた4番目の国となったのである。
>この4番目というのは実はタッチの差ともいえた。なぜなら、わずか3ヶ月後には
>中国が人工衛星「東方紅」の打上げに成功しているからである。
http://www.sf-fantasy.com/magazine/serials/develop/05.html
やはりそういう感じなのですか。
まあ、都知事ぐらいの世代は「日本の技術は世界一ィィ」と思いたいのかも。
関係無いけど、
http://unixluser.org/diary/?200312a&to=200312101S1#200312101S1
↑ここで紹介されてた宇宙航空研究開発機構のQ&Aを読んで、
やはり宇宙開発って大変だなと思ったデス。
こんな難しい事してるんだから、本来なら、
「成功するのがデフォルト」じゃなくて、「成功したらラッキー」なのかも。
でもね、中国と同等の科学力があるとするなら日本も有人飛行してなきゃ
可笑しいのだが、有人飛行計画自体が無いからなぁ。
http://www.sf-fantasy.com/magazine/interview/031101.shtml
日本のH2Aロケットは、H2シリーズから数えても13機打ち上げて、
失敗3つ。成功率77%ぐらいで、4機打ち上げて3機成功するぐらいの確率。
http://www.nasda.go.jp/projects/rocket-result_j.html
http://www.nasda.go.jp/press/category/back-h2a_j.html
http://www.nasda.go.jp/projects/rockets/h2/index_j.html
対するヨーロッパのアリアン4は113機打ち上げて失敗3機。
実に成功率97%を誇ってる。
http://spaceinfo.jaxa.jp/db/kaihatu/rocket/rocket_j/arian_4_a_j.html#4
更に、アリアン5は有人飛行も見据えて作られてたりします。夢があってイイなぁ〜
http://www.so-net.ne.jp/SF-Online/no17_19980725/special1-5.html#3
凄い…。こりゃかないませんなぁ。
すると当面日本のロケットは、
アリアン4並みの成功率達成がまずは目標なのかな。
その前に打ち上げ回数自体増やさないとアレかもしれんですが。
113機打ち上げ…10倍近い差が。
といっても開発・運用時期が違うのか。
http://astro.ysc.go.jp/izumo/digest.html
…1988年がアリアン4の初打ち上げですな。
む。だとすると、少し前の日本のロケットと比較したほうがいいのだろうか。
http://www.asagaku.com/jkp/jkp8/jkp8_18.html
…そんなことはなかった。性能的にはアリアン4とH2Aを比較するのが妥当ですね。
うーむ、やはり日本の置かれてる状況は厳しい…。
プロジェクトXネタが、またひとつ作れますゼ旦那。
打ち上げ失敗の補助ロケット捜索船、24日出航
http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt56/20031222AS1G2202T22122003.html
えー、また回収するんですか。海の上の人も大変だなぁ…。
いっそ、補助ロケット自体、グライダーっぽく戻ってくるように
したほうがいいんじゃなかろうか。
嘘。余計に重くなって打ち上げ能力が劣ってしまうでしょうね。たぶん。
結果だけにとらわれ、その裏側を見ようとしないマスコミの思考回路と全く同じである。大体失敗を隠す中国、その後どれだけ失敗を隠しているのかわからないだろう。(ちなみに打ち上げ失敗後の爆発で村人500人を死亡させるという世界最大のロケット事故による死者を出したのは中国。しかも中国政府はこのことを必死に隠そうとしていた。だが、あまりのすごさにバレてしまった。このことから昔小さな事故が頻繁に起こっていたことは容易に想像できる。)日本はロケット打ち上げによる死亡者は一人もいない。中国に作れないかといえばそうでもないだろう?
確かに神舟シリーズを打ち上げる長征2Fは打ち上げ能力を落としている。だが最高レベルである長征3号ですら日本のH-IIAにはるかに及ばない。(中国最強長征3号が低軌道9t、日本のH-IIAは最低でも10t。最高で16tほどといわれている。)あなたもご存知のとおり日本のロケットは技術的にも難しく環境にやさしい(H-IIA8号機にはエコマークまでついている。)一方神舟シリーズを打ち上げる長征シリーズは技術的には簡単だが環境にも悪く、人にも猛毒の四酸化二窒素と非対称ジメヒドラジンを全段に用いている。事故を起こせば大惨事になる。このような歴史を振り返ってみても技術的な差は明らかで中国のロケットが危険極まりないということがわかるだろう。では、本題の日本ロケットの成功率に話題を移したい。H-IIAは9号機まで打ち上げ、失敗したのは6号機ただ一機のみ。極めて高い信頼性といえる。10号機までで一度も失敗していない無人ロケットはアメリカ、ヨーロッパといえどもなかなかないのが現実である。現に商業打ち上げ最強を誇る、ヨーロッパのアリアン5でさえ最初の10号機中3機も失敗しているのである。日本は技術開発を進めているにも関わらず、この信頼性なのである。中国は枯れた技術で何度も打ち上げやっと安定してきたので国家の威信をかけて有人飛行を成功させたというだけのことである。金さえあれば日本でも真似できるが、中国で日本の技術は真似できない。(技術を盗まない場合)ちなみに日本は有人飛行開発を行えないのではない。行わないのである。アメリカ、ロシア、ヨーロッパでは宇宙開発には必ずリスクが伴い、10回未満の段階で1回くらい失敗しても仕方がない、次に生かせればそれでよいと考えている。しかし日本は残念ながらそうではない。1回しか失敗していないのに日本の宇宙開発は失敗ばかりなどと書きたて、いくら金が無駄になったのかしか頭にない。(ちなみに開発に関わった事で事故に影響していない箇所で技術を習得することもあるわけだから、そもそも単純に費用が全てパーなどといっている時点で技術開発には全く疎い人間の戯言として相手にしなくて良い。)日本は技術開発でも成功率でも十分すぎる効果をあげている。今の日本の宇宙開発で一番問題なのは、成功率(成功率は何回も打ち上げれば上がるわけだから、そもそも分母の小さすぎる日本のロケットの成功率を議論するというのはあまり意味がない。H-IIAは一回しか失敗していないのに成功率は88.9%。アリアン4は100回以上打ち上げているのであと10回打ち上げて全て失敗したとしても成功率ではH-IIAを余裕で上回る。まあアリアン4は運用を終了しているので、あくまでも仮定の話だが)などではなく、日本や世界のロケット事情をしっかり勉強し、正しく国民に伝えるマスコミの存在である。だが多少改善傾向は見られるもののまだまだ不十分だといわざるをえない。そこで、インターネットなどでぜひ勉強していただきたい。このような現状はインターネットなどで探せばいくらでものっている。あなたは多少なりとも知識があるようだから、ぜひしっかり勉強していただきたい。そして周りにも正しい情報を広めていっていただきたいと願うばかりである。長い文章で申し訳ないが、日本の宇宙開発はペンシルから50年もある。簡単にはあらわせないのでこのような長い文章になったことをお許しいただきたい。
おお。解説ありがとうございます。勉強になります。
つまるところ、ロケット開発は長い目で見ないとあかん、
ということですかな。<話を端折りすぎな予感…。
そういえば金云々の話で思い出しましたが、
中国の月探査計画、「経済理由」で延期
http://cnn.co.jp/science/CNN200603080013.html
中国もなかなか厳しい、ということなのでありましょうかねえ…。
アジア初の月探査ってのもワクワクドキドキする話だったので
ちと残念な感も。
全然関係ないですが、
この掲示板って、こんなに文字列を書き込めたとは…。
自分で設置してながら知らなかった…。