2020/05/28(木) [n年前の日記]
#3 [comic][neta] Web連載作品には地雷がありそうだなと思えてきたりもして
「神之塔 -Tower of God-」なるTVアニメを眺めていたりするのだけど。個人的には、その内容に首を捻っていたりするのです。どうしてこういう展開にするんだろう、原作者の意図がよく分からんなあ、みたいな部分がチラホラと。
なんでも、原作は韓国のWeb連載漫画で、LINE漫画なるサービスだかアプリだかで連載されていたそうで。…ググってみたら、LINE漫画じゃなくて「NAVER WEBTOON」なるサービスで連載されてたらしい。
そこからふと、Web連載漫画について色々と妄想してしまったり。
以下は妄想メモです。何の根拠もない、完全な妄想。全て妄想です。
韓国は日本よりインターネットが発達してる国と聞いた記憶があるのだけど、であれば当然、Web漫画サービスも日本より発達してそうだなと。例えばもしかすると、韓国では、ネット上で漫画を連載する際、読者からの反応を調査して、即座に作品に反映させる流れが既に確立されていたりするのかもしれないなと
日本では、少年ジャンプのアンケート至上主義が ―― 読者からのアンケートハガキの結果を重視して、連載続行か打ち切りかが決まってしまう、アンケートシステムなるものが有名だったりするけれど。
韓国のWeb漫画サービスは、ジャンプのアンケートシステムの粒度をさらに細かくした、発展版のようなシステムが用意されていてもおかしくはないよなと。この展開は好きか嫌いか、このキャラは好きか嫌いか等々を、その時々で細かく知ることができたりするのではないか。韓国ならそのくらいのことはやれるだろう。日本よりネットが発達してる国らしいし。
「連載を継続すること」「人気作品を作り上げること」を最優先事項として考えた場合、そういうシステムがあれば便利だろうなと。ネットを利用すれば、即座に読者の反応が得られるから、公開して、反応を見て、すぐさま次回のネームに反映、みたいなこともできそうな。下手すると、漫画の各コマや各キャラに「いいね!」ボタンがくっついていたり。最後のページに「君が主人公なら、どうする? A. 〜 B. 〜」と選択肢が置いてあったり。いや、さすがにそこまではやってないだろうけど…。やってるところもあるのかな…。
ただ、そういうシステムを使って出てきた作品は、問題を抱えているだろうな、とも。
一つは、作家性の消失。作家は、読者の感想を得た直後、脊髄反射的に展開を変えていくことに専念しないといけない。そこで作家に求められる能力は、読者が望む展開やキャラ配置になるように、巧みに辻褄合わせをする能力ぐらいだろう…。そうなると、もはや作家の顔は見えなくなる。作家の嗜好性も滲み出てこない。作家の意図も読み取れない。全体を眺めると、話に一貫性は無く、思想的な芯も無く、その場その場でひたすら読者の顔色を伺ってるだけの、ふらふらし続ける作品が平気で世に出てしまう。
もう一つは、必ず雑味が入ること。まず一旦は、読者が好むか好まないか分からない展開やキャラ配置を出して、そこから読者の反応を見て、読者好みになるように修正していく作業になる。かつてビルゲイツは、Microsoft内で開発中の製品を「ドッグフード」と呼んでたらしいけど、前述のようなシステムで作られたWeb連載漫画も、ドッグフードが頻繁に出現する漫画になってしまうはず。誤答、正答、誤答、正答を繰り返すから、最初から読み直してみると全くすっきりしない作品になるのではなかろうか。
しかし、たとえそのような問題を抱えていたとしても、前述のとおり、「連載を継続すること」「人気作品を作り上げること」という目的は十分に果たせるわけで…。
そして、閲覧数が多い作品だから別メディアでも展開させよう、てな話になったりもするのだろうなと…。企画を通す人は楽だろう。閲覧数という実績データがあるわけだから、その数値を前面に押し出せばいい。お金を出す人達も、実績データがこれだけあるならヒット商品になるのではと、容易に目論むだろうと。
でも、おそらく、そこで一度は、皆で原作を読んでみないといかんのではないか…。自分で読んでみて、面白い原作なのか、そうでもない原作なのかを見極めてから取り掛かる必要があるのでは…。
「これは面白い!」と思ったならそのまま進めればいいけれど、「俺にはさっぱり面白さが分からんけど、閲覧数がこんなにあるのだから、何かウケる要因があるんだろう」程度の浅い考えで思考停止したまま進めちゃったらヤバい気がする。面白くない作品でも閲覧数だけは伸ばせるシステム、閲覧数だけは増やせてしまう特殊な状況がそこにあるのではないか、ぐらいの疑念を持って、カラクリを暴いた上で企画の扱いを決めたほうがいいのではないか…。
まあ、結局は、お金を出す側に目利きが居ないとなあ、という話になっちゃうのだろうけど…。
別に、そういうシステムで生まれた作品が、他のメディアでは全然使えないというわけでもないよなと…。雑味があるなら取り除けばいい。芯が無いなら入れればいい。スタジオジブリのように、「原作は映像作品を作るための叩き台」として扱ってしまえばいい。「漫画としてはこれもアリだけど、どうせ映像作品にするならこうしたほうがいいでしょう」とでも嘯いて再構成してしまえばいい。原作ファンからは叩かれるだろうけど、ちゃんと面白くなれば大体は許されるものだし。そして、面白い内容に再構成するためのデータは、原作サイドが既にたっぷり持ってるはずで。そのデータに基いてパッチを当てまくったから、グチャグチャな漫画になってしまったはずなので。
てなことを妄想してしまったのだけど。でも、そもそも、そんなシステムはこの世に存在していないのかもしれない…。件の作品だって、作家さんが自分一人で悩みながら世に出した作品なのかもしれないし。いやまあ、それにしては、首を捻るところがチラホラ…。なんか日本とは漫画の作り方が違うのかしらん、などとついつい妄想してしまうようなソレで…。
てな感じで、只の妄想メモでした。
なんでも、原作は韓国のWeb連載漫画で、LINE漫画なるサービスだかアプリだかで連載されていたそうで。…ググってみたら、LINE漫画じゃなくて「NAVER WEBTOON」なるサービスで連載されてたらしい。
そこからふと、Web連載漫画について色々と妄想してしまったり。
以下は妄想メモです。何の根拠もない、完全な妄想。全て妄想です。
韓国は日本よりインターネットが発達してる国と聞いた記憶があるのだけど、であれば当然、Web漫画サービスも日本より発達してそうだなと。例えばもしかすると、韓国では、ネット上で漫画を連載する際、読者からの反応を調査して、即座に作品に反映させる流れが既に確立されていたりするのかもしれないなと
日本では、少年ジャンプのアンケート至上主義が ―― 読者からのアンケートハガキの結果を重視して、連載続行か打ち切りかが決まってしまう、アンケートシステムなるものが有名だったりするけれど。
韓国のWeb漫画サービスは、ジャンプのアンケートシステムの粒度をさらに細かくした、発展版のようなシステムが用意されていてもおかしくはないよなと。この展開は好きか嫌いか、このキャラは好きか嫌いか等々を、その時々で細かく知ることができたりするのではないか。韓国ならそのくらいのことはやれるだろう。日本よりネットが発達してる国らしいし。
「連載を継続すること」「人気作品を作り上げること」を最優先事項として考えた場合、そういうシステムがあれば便利だろうなと。ネットを利用すれば、即座に読者の反応が得られるから、公開して、反応を見て、すぐさま次回のネームに反映、みたいなこともできそうな。下手すると、漫画の各コマや各キャラに「いいね!」ボタンがくっついていたり。最後のページに「君が主人公なら、どうする? A. 〜 B. 〜」と選択肢が置いてあったり。いや、さすがにそこまではやってないだろうけど…。やってるところもあるのかな…。
ただ、そういうシステムを使って出てきた作品は、問題を抱えているだろうな、とも。
一つは、作家性の消失。作家は、読者の感想を得た直後、脊髄反射的に展開を変えていくことに専念しないといけない。そこで作家に求められる能力は、読者が望む展開やキャラ配置になるように、巧みに辻褄合わせをする能力ぐらいだろう…。そうなると、もはや作家の顔は見えなくなる。作家の嗜好性も滲み出てこない。作家の意図も読み取れない。全体を眺めると、話に一貫性は無く、思想的な芯も無く、その場その場でひたすら読者の顔色を伺ってるだけの、ふらふらし続ける作品が平気で世に出てしまう。
もう一つは、必ず雑味が入ること。まず一旦は、読者が好むか好まないか分からない展開やキャラ配置を出して、そこから読者の反応を見て、読者好みになるように修正していく作業になる。かつてビルゲイツは、Microsoft内で開発中の製品を「ドッグフード」と呼んでたらしいけど、前述のようなシステムで作られたWeb連載漫画も、ドッグフードが頻繁に出現する漫画になってしまうはず。誤答、正答、誤答、正答を繰り返すから、最初から読み直してみると全くすっきりしない作品になるのではなかろうか。
しかし、たとえそのような問題を抱えていたとしても、前述のとおり、「連載を継続すること」「人気作品を作り上げること」という目的は十分に果たせるわけで…。
そして、閲覧数が多い作品だから別メディアでも展開させよう、てな話になったりもするのだろうなと…。企画を通す人は楽だろう。閲覧数という実績データがあるわけだから、その数値を前面に押し出せばいい。お金を出す人達も、実績データがこれだけあるならヒット商品になるのではと、容易に目論むだろうと。
でも、おそらく、そこで一度は、皆で原作を読んでみないといかんのではないか…。自分で読んでみて、面白い原作なのか、そうでもない原作なのかを見極めてから取り掛かる必要があるのでは…。
「これは面白い!」と思ったならそのまま進めればいいけれど、「俺にはさっぱり面白さが分からんけど、閲覧数がこんなにあるのだから、何かウケる要因があるんだろう」程度の浅い考えで思考停止したまま進めちゃったらヤバい気がする。面白くない作品でも閲覧数だけは伸ばせるシステム、閲覧数だけは増やせてしまう特殊な状況がそこにあるのではないか、ぐらいの疑念を持って、カラクリを暴いた上で企画の扱いを決めたほうがいいのではないか…。
まあ、結局は、お金を出す側に目利きが居ないとなあ、という話になっちゃうのだろうけど…。
別に、そういうシステムで生まれた作品が、他のメディアでは全然使えないというわけでもないよなと…。雑味があるなら取り除けばいい。芯が無いなら入れればいい。スタジオジブリのように、「原作は映像作品を作るための叩き台」として扱ってしまえばいい。「漫画としてはこれもアリだけど、どうせ映像作品にするならこうしたほうがいいでしょう」とでも嘯いて再構成してしまえばいい。原作ファンからは叩かれるだろうけど、ちゃんと面白くなれば大体は許されるものだし。そして、面白い内容に再構成するためのデータは、原作サイドが既にたっぷり持ってるはずで。そのデータに基いてパッチを当てまくったから、グチャグチャな漫画になってしまったはずなので。
てなことを妄想してしまったのだけど。でも、そもそも、そんなシステムはこの世に存在していないのかもしれない…。件の作品だって、作家さんが自分一人で悩みながら世に出した作品なのかもしれないし。いやまあ、それにしては、首を捻るところがチラホラ…。なんか日本とは漫画の作り方が違うのかしらん、などとついつい妄想してしまうようなソレで…。
てな感じで、只の妄想メモでした。
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以上です。