2020/01/31(金) [n年前の日記]
#1 [cg_tools] Windows版のSynfig Studioをまだしつこく触ってる
Windows版の Synfig Studio を触って、動作を確認しているところ。環境は、Windows10 x64 1909 + Synfig Studio 1.3.11 32bit。
_Synfig - Free and open-source animation software
_Synfig - Free and open-source animation software
◎ 32bit版も不安定。 :
ググっていたら、64bit版は不安定だけど32bit版は安定しているという話を見かけて。
_Flashの代替えソフト、Synfig Studio。 | tsucchan(土田まさあき)のブログ
今まで 64bit版を使っていたので、32bit Portable版をDL・インストールして試してみた。
ダメだった。やはり、何かの拍子に、何の警告もなくアプリのウインドウがスッと消えて落ちる…。どんな操作をした時に落ちるのか、ハッキリしないあたりがどうにも…。
_Flashの代替えソフト、Synfig Studio。 | tsucchan(土田まさあき)のブログ
今まで 64bit版を使っていたので、32bit Portable版をDL・インストールして試してみた。
ダメだった。やはり、何かの拍子に、何の警告もなくアプリのウインドウがスッと消えて落ちる…。どんな操作をした時に落ちるのか、ハッキリしないあたりがどうにも…。
◎ メニューがおかしくなる。 :
この Synfig Studio、なかなかに致命的だなと思う点があって。Stable版と称して公開されてる Synfig Studio 1.2.2 は、何かの拍子にメニュー等が妙な所に表示されて、その後、元に戻らないという…。
ちなみに、正常表示されていたら、 _こうなる はず。
一体何を使って作ったらこんな不具合を起こせるのか…。不思議だ…。「Stable」って、一般的には「安定版」という意味じゃないのか…。
まあ、開発版の 1.3.11 なら、こういう状態にはならないのだけど。更に 1.3.11 は、レンダリング時の精度(?)も向上しているらしいので、1.3.11 を使えるならそちらを使ったほうがいいのかもしれない。
_Synfig Studio 1.3.11 released - Synfig
ちなみに、正常表示されていたら、 _こうなる はず。
一体何を使って作ったらこんな不具合を起こせるのか…。不思議だ…。「Stable」って、一般的には「安定版」という意味じゃないのか…。
まあ、開発版の 1.3.11 なら、こういう状態にはならないのだけど。更に 1.3.11 は、レンダリング時の精度(?)も向上しているらしいので、1.3.11 を使えるならそちらを使ったほうがいいのかもしれない。
_Synfig Studio 1.3.11 released - Synfig
◎ テキストツールで固まる件について。 :
Windows版 Synfig Studio でテキストツールを使うと Synfig Studio が固まってしまう件について、少しググって調べたり。以下の2点が分かった。
まず1点。Windows上で Synfig Studio を起動して、一番最初にテキストツールを使おうとした際は、数分ほどフォントを検索し続けて反応が返ってこない状態になるらしい。一度その状態を乗り切れば(?) ―― ウインドウが反応するまで放置しておけば、次回は、初回ほど待たされずにテキストツールが利用できる状態になる。
_Synfig hangs when text layer created (windows version) - Issue #242 - synfig/synfig
上記のバグ報告でも言及されているけれど、Windows上で GIMP を使おうとした際も同様のことが起きるので、まあ、そういうものなのだろう…。
もう1点。プロジェクトファイルを保存した場所に、ttfフォントのファイルをコピーして、フォントファミリとして ttfファイル名を指定すれば、多少は安定動作する、という話もあるそうで。
_How to use custom font style in Synfig - Morevna Project
試したところ、たしかに、ttfファイル名を指定することでもフォント種類を変えることができた。
ただ、相変わらず、全フレームに対して何かの処理をするようで、随分と待たされる…。正直、Windows + Synfig Studio では、テキストツール・テキストレイヤーは処理が重過ぎて使い物にならない、と思っておいたほうが良さそうな気もする。
まず1点。Windows上で Synfig Studio を起動して、一番最初にテキストツールを使おうとした際は、数分ほどフォントを検索し続けて反応が返ってこない状態になるらしい。一度その状態を乗り切れば(?) ―― ウインドウが反応するまで放置しておけば、次回は、初回ほど待たされずにテキストツールが利用できる状態になる。
_Synfig hangs when text layer created (windows version) - Issue #242 - synfig/synfig
上記のバグ報告でも言及されているけれど、Windows上で GIMP を使おうとした際も同様のことが起きるので、まあ、そういうものなのだろう…。
もう1点。プロジェクトファイルを保存した場所に、ttfフォントのファイルをコピーして、フォントファミリとして ttfファイル名を指定すれば、多少は安定動作する、という話もあるそうで。
_How to use custom font style in Synfig - Morevna Project
試したところ、たしかに、ttfファイル名を指定することでもフォント種類を変えることができた。
ただ、相変わらず、全フレームに対して何かの処理をするようで、随分と待たされる…。正直、Windows + Synfig Studio では、テキストツール・テキストレイヤーは処理が重過ぎて使い物にならない、と思っておいたほうが良さそうな気もする。
◎ TCBとクランプについて。 :
Synfig Studio は、キーフレームに、以下の5種類のどれかを指定できるけど。
TCBとクランプについては、どんな動きをするのか分からなかったので、この際確認してみた。
以下のような感じでキーフレームをベタ打ち(?)して、動きを確認。
結果は以下。
ここから分かることは…。
そんな感じで補間するのだろう。たぶん。
- TCB
- 線形 (Linear)
- イーズイン/アウト (Ease in/out)
- 定数
- クランプ (Clamp)
TCBとクランプについては、どんな動きをするのか分からなかったので、この際確認してみた。
以下のような感じでキーフレームをベタ打ち(?)して、動きを確認。
結果は以下。
ここから分かることは…。
- TCBは、キーフレームで指定した位置を飛び越えるような補間になる。
- クランプは、キーフレームで指定した位置を飛び越えないような補間になる。
- クランプは、動き始めはゆっくりで、途中で加速して、次のキーフレーム位置に到達する頃にはまたゆっくり、という動きになる。
- 動画の最初のキーフレーム、最後のキーフレームのあたりは、動き方がちょっと変わる。
そんな感じで補間するのだろう。たぶん。
◎ 全フレームに対して何かをしている処理について。 :
Synfig Studio 上で何か操作をすると、全フレームに対して何かの処理が走って、そこでガッツリ待たされてしまうあたりが気になっていたけれど。弄ってたら、その処理を無効化できることが分かった。
上のほうのアイコン群の中に、カメラっぽいアイコンがあって、マウスカーソルを重ねるとツールチップで、「Render future and past frames in background when enabled」と表示される。コレをクリックして無効にすればいい。
コレって、バックグラウンドで前後フレームをレンダリングする設定だろうけど。バックグラウンドと言う割には、ちと処理を食い過ぎているような…。ほとんど操作できなくなるほどに、処理が重くなるのではなあ…。
上のほうのアイコン群の中に、カメラっぽいアイコンがあって、マウスカーソルを重ねるとツールチップで、「Render future and past frames in background when enabled」と表示される。コレをクリックして無効にすればいい。
コレって、バックグラウンドで前後フレームをレンダリングする設定だろうけど。バックグラウンドと言う割には、ちと処理を食い過ぎているような…。ほとんど操作できなくなるほどに、処理が重くなるのではなあ…。
◎ svgインポート。 :
せっかくベクターデータを扱えるツールなのだし、Inkscape等でsvgファイルを作成して Synfig Studio にインポートできれば楽だろうなと思えてきたので、そのあたりも試したり。
以下のページによると、Inkscape 0.91以降は、Synfig Studio 用の .sif ファイルをエクスポートできるスクリプトが同梱されているらしい。
_SVG Import - Synfig Animation Studio
試しに、Inkscape で保存した .svg と、別名保存時に .sif を選んで保存したものを、Synfig Studio でインポートしてみた。
svgのほうは、ちと複雑なパスを読み込むと、サイズがおかしい上にパスもグチャグチャになってしまった。これはもう、全然使えないなと。話にならないレベル。
sif のほうは、それらしい形で読み込めた。と思ったけれど、sif も複雑なパスになると、破綻する・おかしな形で読み込まれる…。
例えば…。
以下で、Inkscape 上で sif に変換するためのスクリプト群が公開されているけれど。
_nikitakit/svg2sif: Inkscape SIF Exporter Extension
synfig_prepare.inx を、Inkscapeインストールフォルダ\share\extensions\ 以下にコピーすることで、エクステンション → Synfig → Prepare for Export という項目が増える。これを選ぶと、sif で保存する前に、sif用にするための処理を走らせることができる。
Inkscape上で、この Prepare for Export を走らせてみたところ、Inkscape 上でも形が崩れてしまった。なかなか厳しい…。
更に、Synfig Studio に読み込んだ svg (sif経由)は、Synfig Studio 上で修正できない模様。これまた厳しい…。
Synfig Studio は、実質的にはビットマップ画像しかインポートできない、と思っておいたほうが良いのかもしれず。
以下のページによると、Inkscape 0.91以降は、Synfig Studio 用の .sif ファイルをエクスポートできるスクリプトが同梱されているらしい。
_SVG Import - Synfig Animation Studio
試しに、Inkscape で保存した .svg と、別名保存時に .sif を選んで保存したものを、Synfig Studio でインポートしてみた。
svgのほうは、ちと複雑なパスを読み込むと、サイズがおかしい上にパスもグチャグチャになってしまった。これはもう、全然使えないなと。話にならないレベル。
sif のほうは、それらしい形で読み込めた。と思ったけれど、sif も複雑なパスになると、破綻する・おかしな形で読み込まれる…。
例えば…。
- Inkscape上でテキストツールを使って何文字か描く。
- パス → オブジェクトをパスへ
- オブジェクト → グループ解除
- sif で保存。
以下で、Inkscape 上で sif に変換するためのスクリプト群が公開されているけれど。
_nikitakit/svg2sif: Inkscape SIF Exporter Extension
synfig_prepare.inx を、Inkscapeインストールフォルダ\share\extensions\ 以下にコピーすることで、エクステンション → Synfig → Prepare for Export という項目が増える。これを選ぶと、sif で保存する前に、sif用にするための処理を走らせることができる。
Inkscape上で、この Prepare for Export を走らせてみたところ、Inkscape 上でも形が崩れてしまった。なかなか厳しい…。
更に、Synfig Studio に読み込んだ svg (sif経由)は、Synfig Studio 上で修正できない模様。これまた厳しい…。
Synfig Studio は、実質的にはビットマップ画像しかインポートできない、と思っておいたほうが良いのかもしれず。
◎ その他。 :
グラフ表示ウインドウ内で、縦軸のスケールを変更したい場合は、Ctrl + マウスホイール回転。Office系ソフトと似た操作らしい。
ん? ということは、もしかして。
試してみたら、キャンバスのズームも、Ctrl + マウスホイール回転で可能だった。知らなかった…。
ん? ということは、もしかして。
試してみたら、キャンバスのズームも、Ctrl + マウスホイール回転で可能だった。知らなかった…。
◎ 余談。 :
ぶっちゃけ、これを使うよりも blender を使って2Dアニメを作るほうが全然マシじゃないかなと思えてきたりもして。Windows上で使うのは、なかなか厳しい…。不安定だし、重い…。いやまあ、Linux上では安定、かつ、軽快に動作するけれど…。
UI仕様もちょっとアレなのが、どうにも…。例えば…。
UI仕様もちょっとアレなのが、どうにも…。例えば…。
- 最初のフレームや最後のフレームにキーフレームを指定すると、そこが異様に選択しづらい。
- 各ウインドウのスクロールバーが、近辺の項目を隠してしまって選択できない。
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以上です。