mieki256's diary



2016/12/15(木) [n年前の日記]

#1 [anime] バンバン撃ってきてるのに当たらないアレ

先日、「TRICKSTER」というアニメを見ていたら、ちょっと気になるカットがいくつかあって。

警備ロボットがマシンガン?をバババババと撃ってきて、まるで土砂降りの雨の中の地面のように床の上で火花がチュチュチュチュチュンとなっちゃってる中を、イケメンおじさんが颯爽と駆け抜けてく、てなカットだったのですが。一目見た瞬間に「おいちょっと待てソレどう見ても当たるだろ」とさすがにツッコミたくなる映像になっていて。コレはアレかな。コンテがアレなのかな…。

いやまあ、これがギャグアニメだったらこういう処理の仕方もアリだけど、とは思ったりもしたのです。例えばだけど、ナントカ松さんの足元でバンバン着弾の火花が飛んでいてナントカ松があわあわした直後に「うわ、あぶねー! 当たるところだったー!」とか言ったら別のナントカ松が「いや待って今のソレさすがにおかしいよね絶対当たるよね主人公補正にもほどがあるだろって視聴者からツッコまれちゃうレベルだったよね」とツッコミを、みたいなシーンだったらコレは全然アリだけどなあ、と。

でも、件のアニメはギャグアニメなのかというと…いや…実はギャグアニメだったのかな…自信が無くなってきた…。

それはともかく、そこでなんだか考え込んでしまったのです。どういう見せ方が適切なのかなと考えてみても、こういう見せ方がフツーだろう、てな構図がさっぱり浮かんでこなくて。アレレ? なんだこれ? どういうことだ、と。

敵がバンバン撃ってきてるけど何故かメインキャラ達には当たらない、なんてシーンはその手のアニメなら飽きるほど描かれてるし、いくらでも目にしているはずなのですよ。なのにどうしてその具体的な見せ方について自分は記憶に残ってないのか。

それはつまり、ちょっと考えるとおかしいけれどパッと見は自然に思えてくる上手な見せ方・処理の仕方をしてる作品が多数だから明確に記憶に残ってないのだろうと。大多数の作品は視聴者が話や展開に集中できるように上手いことやってるんだろうなと。たぶん。

おそらくだけど、そういうシーンの見せ方って、技と言うか、コツと言うか、何かテクニックがありそうだよなと。コレを入れとくと激しい銃撃戦の感じが出るんだよね、だけどコッチを入れちゃうと不自然さが際立つから避けたほうがいいんだよ、コレをやるなら○秒以上見せちゃダメだね一瞬チラッと挟むのが、みたいなノウハウが…。

ということで、今後そういうシーンを見かけたら一体どういう処理をしてるのかちょっと意識して観察してみようかなあ、と思った次第です。それだけです。

ちなみに、その件の回は、コンテが全部ダメってわけでもなくて。冒頭のスカイダイビングのシーンは「おおぅ…」と思ったし *1 、複数のディスプレイを使いながら複数キャラの表情を同時に見せる、みたいなカットには唸ったりもしたのでアレなんですけど。ただ、あの銃撃戦(?)だけは、ちょっと…。

ホント、どういう見せ方をすると自然に見えてくるのかなあ…。「いやいやちょっと待て」から「スゲー! カッケー!」に持っていくには、何をどうしたら…。

と、ここまで書いて気が付いたけど。そういやルパンやナウシカのソレも大体あんな感じだったなと…。もしかして今回のソレも何かの作品のパロディやオマージュの類でわざとやってたのだろうか…。「このおじさんはルパンみたいなもんだからこのくらいあり得ない感じで」てのも、なんだかあり得そうな…。考えてみればアレに出てくるあの少年は能力的には五ェ門みたいなもんだし…。そういうジャンルの作品と思えば、ああいう見せ方もアリなのかな。どうなんだ。

カリ城のソレ。 :

余談。ルパンシリーズも、不自然過ぎるぐらいにその手の銃撃が当たりませんな…。一番最初のOP、サーチライトで照らされて走り抜けるところからして当たらないですもんねえ…。

故に、カリ城のあのへんの展開がより印象的に感じられるというか。

あのへんのシーンの上手さは、ルパンが銃撃を避けるつもりで動いてないところだよなと。完全に油断してるから、あり得る展開に見える。回想シーンの、銛がタタッとなるところも同じで。後は飛び込むだけだ、楽勝楽勝、とでも油断してるのだろうなと見ていて想像できるカットでタタッとなるから自然な展開に見える。

そういう例外処理(?)を盛り込んであるという点でもカリ城は名作ってことで。見るたびに「上手いよなあ」とため息が。

ナウシカのソレ。 :

クシャナが走っていく足元でバンバン着弾してるソレは、パッと見はギャグですわな。そのカットだけ見たら「あり得ねえよ!」「当たるだろソレ!」と思える。その直後、たしかクワトロも身を乗り出して、着弾で「あぶねっ」的な反応して、そのことでクシャナが無茶苦茶なことをしてると強調された、ような気がしたけど違いましたっけ覚えてねえや偽記憶かも。

ただ、あのシーンは…。そんな無茶なことをしてしまうぐらいにクシャナはナウシカがどうなったのかとにかく知りたくて知りたくてたまらないのだ、と観客が瞬時に察することへと繋がっていくわけで。クシャナのような人物ですら、思わずそんな行動を取ってしまうほどに、ナウシカという人物は周囲の者を引き付けてやまない力があるのだ、てなことも伝わってくる。たとえパッと見はギャグ一歩手前の表現であっても、前後にどういうカットが入るのか、キャラの心情がどうなのか、何を伝えようとしているのかで、それらの表現も全然アリになる。どんな表現も使い方次第なんだよねと、わずか数カットのあのシーンは見事に教えてくれている、ような気が。

何にせよナウシカも名作ってことで。見るたびに「上手いよなあ」とため息が。

*1: あのシーン、若干エウレカセブンの飛翔感・落下感を思い出しました。イイ感じだったなと…。「コイツラ何故にこんなことを」とは思いましたが、カッコよかったからオッケー。

以上です。

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