2024/07/24(水) [n年前の日記]
#2 [anime] 「負けヒロインが多すぎる!」1〜2話を視聴
数日前にHDDレコーダに録画してたソレを視聴してたけどメモするのを忘れてたのでメモ。ライトノベルを原作とする学園ラブコメTVアニメ。制作はA-1 Pictures。北村翔太郎監督の初監督作品、らしい。たぶん。
見ていて唸ってしまった。素晴らしい。これはもう素晴らしい出来としか言いようがない。
「負けヒロイン」という、ラノベ/漫画/アニメ/ゲームに出てくるキャラ属性の分類概念にフォーカスを当てた基本設定や、次々に繰り出される主人公の軽快なツッコミ等、原作レベルで既に出来がいいのだろうなと思えるのだけど、コンテ、演出、作画、色彩設計、撮影、どれも隙が無いというか。夏の学校感とか、旧校舎の非常階段感とか、非常に雰囲気が出ていて、実に良い感じ…。
ところどころで新海誠監督作品と見紛うレベルのカットが出てきて…。もしも新海誠監督が純度の高い只のラブコメを作ってみたらどんな映像になるのかな? たぶんこうなるだろう。みたいな印象も…。ホントかどうかは知らないけれど、新海誠監督も1話を見てべた褒めしていたという話も見かけた。
1話については、動画や撮影等も含めて A-1 Pictures の内製率が高いらしい。菊池雄一郎プロデューサーが、スタジオの総力を結集すればこのレベルの映像は作れるという証明にはなっただろう、みたいな感じの発言していただけのことはあるなと…。
なんとなく、京アニの「けいおん!」を思い出したりもした。この内容で何故ここまで作り込む? みたいな。「獅子は兎を狩るにも全力を尽くす」とはこういう光景なのでは…。
この後の話数でどうなっていくのかそこは全然分からないけれど、少なくとも1〜2話については完璧な出来じゃないのかなと…。
見ていて唸ってしまった。素晴らしい。これはもう素晴らしい出来としか言いようがない。
「負けヒロイン」という、ラノベ/漫画/アニメ/ゲームに出てくるキャラ属性の分類概念にフォーカスを当てた基本設定や、次々に繰り出される主人公の軽快なツッコミ等、原作レベルで既に出来がいいのだろうなと思えるのだけど、コンテ、演出、作画、色彩設計、撮影、どれも隙が無いというか。夏の学校感とか、旧校舎の非常階段感とか、非常に雰囲気が出ていて、実に良い感じ…。
ところどころで新海誠監督作品と見紛うレベルのカットが出てきて…。もしも新海誠監督が純度の高い只のラブコメを作ってみたらどんな映像になるのかな? たぶんこうなるだろう。みたいな印象も…。ホントかどうかは知らないけれど、新海誠監督も1話を見てべた褒めしていたという話も見かけた。
1話については、動画や撮影等も含めて A-1 Pictures の内製率が高いらしい。菊池雄一郎プロデューサーが、スタジオの総力を結集すればこのレベルの映像は作れるという証明にはなっただろう、みたいな感じの発言していただけのことはあるなと…。
なんとなく、京アニの「けいおん!」を思い出したりもした。この内容で何故ここまで作り込む? みたいな。「獅子は兎を狩るにも全力を尽くす」とはこういう光景なのでは…。
この後の話数でどうなっていくのかそこは全然分からないけれど、少なくとも1〜2話については完璧な出来じゃないのかなと…。
◎ 感心した箇所 :
1話については色んなカットで感心してしまったのだけど、個人的には、カットが変わった直後に教室の扉の前でヒロインがピョンとジャンプしていたカットにシビレてしまった。コンテで指示してあったのか、作画の人が思いついてアドリブで盛り込んだのか分からんけれど…。よくまあこんな見せ方、いや、使い方を思いつくもんだなと。
要するに、実写のバラエティ番組でたまに見かける、ジャンプして着地したら全然別の場所に居るというあの見せ方の応用だろうなと。あるいは昭和ライダーのライダージャンプでもいい。いわゆるモンタージュ技法ってやつ。
自分達はそういう見せ方があるということを、知識としては持っている。何度も目にしてきているから、提示されれば「ああ、アレね」とすぐにピンと来る。だから、人によっては「それのどこが面白いの?」「よくある見せ方じゃん」と言い出すかもしれない。しかし…。
まさか、学校の教室の中で、学生さん達がたわいもない会話をしているその場面で、ライダージャンプ(の後半)が出てくるなんてフツー誰も思わないって。このタイミングでソレ使う? いや、たしかに使えるなコレ。全然使えるわ。いやー、このスタッフ、よく気が付いたな…。天才かよ…。みたいな。
しかも、その仕草を見せることで、視聴者側には「ちょ。今お前どっから湧いてきた?」「お前…神出鬼没やな」という感想が高い確率で発生する。演出が視聴者の心理をたしかに誘導できてると言える。ジャンプして着地するというアクションの前半をぶった切って見せてるだけなのに。
そういう細かいアレコレが1話の各所に盛り込まれていて、結果、塵も積もれば的に、こちら側では「このヒロイン変なヤツだなー」「実際に隣に居たら大迷惑だよなあ」という印象に育っていって…。そしてラストのあたり、旧校舎の屋上で、いきなり『あの表情』を見せてくるわけだから…。演出家の手のひらの上でコロコロと転がされてる(?)ようなこの感覚。実に気持ち良い…。次々に繰り出される職人芸の数々。良い。実に良い。
「ガラスの仮面」原作者の美内すずえ先生の発言を ―― 「ネタより見せ方のほうが大事」という言を思い出したりもして。ネタ=基本設定だけを見たら、たぶんこのアニメはさほど評価されないだろうなと思うのだけど、見せ方については尋常じゃないレベルで仕上げてる印象で…。「よくあるネタじゃん」なんて言ってるうちはまだ浅い。その「よくあるネタ」を面白く感じさせるように「見せ方」を工夫しまくってるあたりが逆に凄いんですよ。この食材でこんな料理作っちゃうのかよ、さすがプロの料理人は違うわ…。みたいな。
何にせよ、いいもの見せていただきました。素晴らしい。
要するに、実写のバラエティ番組でたまに見かける、ジャンプして着地したら全然別の場所に居るというあの見せ方の応用だろうなと。あるいは昭和ライダーのライダージャンプでもいい。いわゆるモンタージュ技法ってやつ。
自分達はそういう見せ方があるということを、知識としては持っている。何度も目にしてきているから、提示されれば「ああ、アレね」とすぐにピンと来る。だから、人によっては「それのどこが面白いの?」「よくある見せ方じゃん」と言い出すかもしれない。しかし…。
まさか、学校の教室の中で、学生さん達がたわいもない会話をしているその場面で、ライダージャンプ(の後半)が出てくるなんてフツー誰も思わないって。このタイミングでソレ使う? いや、たしかに使えるなコレ。全然使えるわ。いやー、このスタッフ、よく気が付いたな…。天才かよ…。みたいな。
しかも、その仕草を見せることで、視聴者側には「ちょ。今お前どっから湧いてきた?」「お前…神出鬼没やな」という感想が高い確率で発生する。演出が視聴者の心理をたしかに誘導できてると言える。ジャンプして着地するというアクションの前半をぶった切って見せてるだけなのに。
そういう細かいアレコレが1話の各所に盛り込まれていて、結果、塵も積もれば的に、こちら側では「このヒロイン変なヤツだなー」「実際に隣に居たら大迷惑だよなあ」という印象に育っていって…。そしてラストのあたり、旧校舎の屋上で、いきなり『あの表情』を見せてくるわけだから…。演出家の手のひらの上でコロコロと転がされてる(?)ようなこの感覚。実に気持ち良い…。次々に繰り出される職人芸の数々。良い。実に良い。
「ガラスの仮面」原作者の美内すずえ先生の発言を ―― 「ネタより見せ方のほうが大事」という言を思い出したりもして。ネタ=基本設定だけを見たら、たぶんこのアニメはさほど評価されないだろうなと思うのだけど、見せ方については尋常じゃないレベルで仕上げてる印象で…。「よくあるネタじゃん」なんて言ってるうちはまだ浅い。その「よくあるネタ」を面白く感じさせるように「見せ方」を工夫しまくってるあたりが逆に凄いんですよ。この食材でこんな料理作っちゃうのかよ、さすがプロの料理人は違うわ…。みたいな。
何にせよ、いいもの見せていただきました。素晴らしい。
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以上です。