mieki256's diary



2019/05/07(火) [n年前の日記]

#1 [pc] MZTファイルのヘッダ情報を確認するツールを書いてみたり

MZ-80K/700等のエミュレータでは、カセットテープに入ったプログラムのイメージを模した、MZTファイルという形式が使われるのだけど。その MZTファイルのヘッダ情報を確認するツールを Python を使って書いてみたり。

_mieki256/pymztinfo

動作確認環境は、Windows10 1809 x64 + Python 2.7.16。

Pythonスクリプトだけではなく、py2exe で exe化したファイルも一応置いておいた。

使い方は以下。
python pymztinfo.py MZT_FILE

or

pymztinfo.exe MZT_FILE

以下のような出力になる。
> pymztinfo.exe S-BASIC_1Z007B.MZT
Input file : S-BASIC_1Z007B.MZT
0x00     : File mode = 0x01 (Binary)
0x01-0x11: Filename  =  S-BASIC
0x12-0x13: File size    = 0x6C80 (27776)
0x14-0x15: Load Address = 0x1200
0x16-0x17: Exec Address = 0x7E0F
0x18-0x3F: 11 30 11 CD 09 00 CD 15
           00 00 00 00 00 00 00 00
           00 00 00 00 00 00 00 00
           00 00 00 00 00 00 00 00
           00 00 00 00 00 00 00 00
0x40-0x43: Patch Enable
Adrs=0x1221 , Size=0x0C (12) , Data (Hex)=ED F4 03 ED F4 04 ED F4 01 ED F4 02
body length: 0x6C80 (27776)

MZTファイルのフォーマット仕様をメモ。 :

あちこちのページを眺めて把握した範囲で、一応、MZTファイルのフォーマット仕様をメモ。

  • 0x00 - 0x7F : ヘッダ部分。
  • 0x80 - : 実データ

ヘッダ部分の内容は以下。
0x00ファイルの種類。アトリビュート。
0x01 - 0x11ファイル名。0x0Dが終端文字。残りは0x20 でパディングされる。
0x12 - 0x13実データのサイズ
0x14 - 0x15ロード・格納アドレス
0x16 - 0x17実行開始アドレス
0x18 - 0x3F謎データ。FD使用時に絡んだデータが入ってるらしい?
0x40 - 0x43ファイルにパッチを当てる場合、'PAT:' が入ってる。
0x44 - 0x7Fパッチデータ
0x80 -実データ

ファイルの種類については、どうやら以下が決まってるように見えた。
0x01バイナリ
0x02BASICのプログラム。SP-5030 / Hu-BASIC等
0x05BASICのプログラム。MZ-700 S-BASIC
0xC8CMU-800用のデータ

パッチデータ1つ分のフォーマットは以下。
2 byteパッチを当てるアドレス値。0xFFFFが入ってたらパッチデータは終了。
1 byetパッチのサイズ
N byteサイズ分、パッチデータが並ぶ。
パッチの個数分、このデータ列が並ぶ。アドレス値に 0xFFFF が入っていたら、そこでパッチは終了。

参考ページ。 :

不明点。 :

0x18 - 0x3F に入ってるデータの意味が分からない。.mztファイルを作成するツールに、各BASIC用のヘッダファイルが同梱されていたりするのだけれど、中を覗くと、該当部分には、たしかに何かが入ってる。しかし、どういう意味のデータが入っているのか、記述したページが見つからず。

ファイルの種類(アトリビュート)に入ってる、0x02 と 0x05 の使い分けが、ちょっと自信がない。手元の .mzt をいくつか確認した感じでは、SP-5030 / Hu-BASIC用のプログラムには 0x02 が、MZ-700用S-BASIC用のプログラムには 0x05 が入っていたけれど、本当にその分類でいいのだろうか…?

テープのイメージファイルとしては、.mzt 以外にも .mzf というファイルが存在するのだけれど。.mzf は、先頭に 'mz20' の文字列が入ってるという情報を見かけたものの、Web上で公開されていた各種 .mzf を入手して中を覗いてみたところ、そういう文字列が入ってるファイルは見当たらなかった。拡張子が .mzf でも、フォーマットが異なるものが存在している、ということだろうか…。

この記事へのツッコミ

Re: MZTファイルのヘッダ情報を確認するツールを書いてみたり by 名無しさん    2020/01/24 12:25
BTXは
CMTだと05、QD RAM FDだと02みたいですね
https://original.sharpmz.org/filetypes.htm

#2 [prog] z88dkでMZ-700用のプログラムを作ってみたり

以前、Z80用のバイナリを作ってくれるCコンパイラ、SDCC を使って、MZ-700用のプログラムを作れるのか確認したことがあるのだけど。

_mieki256's diary - Z80用のバイナリを生成できるCコンパイラ SDCCを試用

ググってみたら、z88dk なるCコンパイラでも、MZ-80K/700用のバイナリが作れるらしいと知り、試用してみたり。環境は Windows10 x64 1809 + MZ700WIN 0.56。

インストール。 :

公式サイトのリンクを辿って、sourceforge から、z88dk-win32-1.99C.zip を入手。

_z88dk
_Z88 Development Kit - Browse Files at SourceForge.net
_Nightly CVS snapshots and win32 builds of z88dk

一般的には Nightly builds 版、z88dk-win32-latest.zip を入手して使う場合が多いらしいけど…。今回は、バージョンがついてる版を選択してみた。

解凍して、任意のフォルダに置く。

環境変数を設定。
  • PATH に、z88dkインストールフォルダ\bin、を追加。
  • 環境変数 Z80_OZFILES を新規作成して、z88dkインストールフォルダ\lib、を指定。
  • 環境変数 ZCCCFG を新規作成して、z88dkインストールフォルダ\lib\Config、を指定。

以下の解説ページが参考になった。ありがたや。

_MSX用クロス開発のすすめ(z88dk) - 仮想と現実

コンパイル。 :

C言語のソースを書いて、コンパイル。例えば、hello.c をコンパイルして、MZ-80K/700用のバイナリを作るなら、以下の指定になる。
zcc +mz -lm -o hello -create-app hello.c
  • +mz : MZ-80K/700用をターゲットにする。
  • -lm : 謎。
  • -o xxxxx : 出力ファイル名
  • -create-app : アプリ作成
この指定で、いきなり .mzt が出力される。

_Platform Sharp MZ - z88dk/z88dk Wiki
_platform:sharpmz [z88dk]

しかし、-lm の意味が分からない…。zcc --help をしてみたけど…。-l -m を指定してるということなのかな…。

※ 2019/05/08追記。-lm オプションは、「Link in the generic Z80 maths library」だそうで。数学ライブラリをリンクしてくれるのだろう。たぶん。

_Tool zcc - z88dk/z88dk Wiki

結果。 :

Hello World はコンパイルできたし、動いてくれた。

#include <stdio.h>

int main(void) {
  printf("\n-- HELLO WORLD --\n");
}

しかし、 _先日 SDCC で試したソース は、コンパイルはできたけど動かない。画面が真っ暗なまま。ただ、何故か、unsigned char のポインタを char のポインタにすると動く。
#include <stdio.h>

#define DISPADRS 0xd000
#define ATTRADRS 0xd800

int main(void)
{
  for (int c = 0; c <= 255; c++)
  {
    char d = c;
    for (int y = 0; y < 25; y++)
    {
      int x = 30;
      char *p;
      char *q;
      p = (void *)(DISPADRS + y * 40 + x);
      q = (void *)(ATTRADRS + y * 40 + x);
      while (x < 40)
      {
        *p++ = d;    // display code
        *q++ = 0x40; // attrib
        x++;
      }
      d++;
    }
  }
  return 0;
}

/*
int init(void)
{
  return 0;
}
*/

最新版にしたら動いた。 :

Nightly builds版の z88dk-win32-latest.zip を入手して使ってみたところ、unsigned char のポインタを記述しても動くようになった。1.99c 版はそのあたりにバグがあった、ということだろうか…。

#include <stdio.h>

#define DISPADRS 0xd000
#define ATTRADRS 0xd800

int main(void)
{
  for (int c = 0; c <= 255; c++)
  {
    unsigned char d = c;
    for (int y = 0; y < 25; y++)
    {
      int x = 30;
      unsigned char *p;
      unsigned char *q;
      p = (unsigned char *)(DISPADRS + y * 40 + x);
      q = (unsigned char *)(ATTRADRS + y * 40 + x);
      while (x < 40)
      {
        *p++ = d;    // display code
        *q++ = 0x40; // attrib
        x++;
      }
      d++;
    }
  }
  return 0;
}

/*
int init(void)
{
  return 0;
}
*/

参考ページ。 :


以上、1 日分です。

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