mieki256's diary



2022/12/12(月) [n年前の日記]

#1 [cg_tools] 3Dモデリングツール 3DACEを試用その2

_昨日、 3DACE 2.72 を少し試用してみたけれど。以前、色々なモデリングツールを試用した際、とりあえず「マグカップを作ってみる」というお題を自分に課していたことを思い出して、3DACEでも作れるものかなと挑戦してみた。環境は Windows10 x64 22H2 + 3DACE 2.72。

3DACEには、箱、球、円柱というプリミティブを生成する機能があるので(ウインドウ → プリミティブ、で生成ダイアログを表示できる)、まずは円柱を出してみて、上下の蓋を削除してから、移動ツールで Ctrl + ドラッグして押し出しをしながら弄っていったのだけど、これがなかなか難しい…。生成時に分割数?を指定できないので、ローポリのカクカクした形状しか生成できない…。せめて回転体を作る機能があればもうちょっとなんとかなりそうだけど…。

Alt + Shift + ドラッグで、ポリゴンや線を分割していけるけど、xyz軸に沿った状態で分割できないので、後から調整するのが面倒。F5キーで横方向を揃えたり、F6キーで縦方向を揃えたりできるので、分割直後にそれらを使って整列する感じになるのだろうか。

面を張ったつもりが表示されなくてかなり悩んだ。実は張られているけれどポリゴンの表裏が逆になっていて見えなかったというオチだった。矩形選択ツールで、面があるはずのところをクリックすると面だけ選択された状態になるので、その状態でFキーを押して面の表裏(面の法線)を反転すると見えるようになる、ということが結構あった。

ちなみに、デフォルトではポリゴンの両面表示が有効になっているので、ポリゴンがどちらを向いているのか分かりづらい。描画 → 両面表示、のチェックを外すか、もしくは F11キーで、両面表示の有効無効を切り替えられる。

そんなこんなで、こんな感じになった。

3dace_ss01.png

3dace_ss02.png


とりあえず、できたモデルデータも置いときます。CC0/Public Domain ってことで。使い道は無さそうだけど…。

_3dace_cup_model_20221212.zip


正直、こういった形状であれば、別の3Dソフトでモデリングしたほうが良さそうだなと。3DACE の強みは左右対称でモデリングしていくことだろうけど、こういった形状では、その強みが全然活かされない気がする。

blenderでインポートしてみた。 :

3DACE から、.dxf, .lwo, .obj でエクスポートして、blender 3.3.1 x64 LTS でインポートしてみた。
  • .dxf のインポートは、ファイル → インポート → AutoCAD DXF。
  • .obj のインポートは、ファイル → インポート → Wavefront (.obj)。
  • .lwo のインポートは、アドオンをインストールしてから、ファイル → インポート → Lightwave Object (.lwo)。

blender_import_ss01.png


Lightwave形式のインポートには、以下のアドオンを使わせてもらった。

_nangtani/blender-import-lwo: This is an addon for blender that imports Lightwave models into Blender and works with 2.80+, cycles

結果は…。
  • .lwo は指定した色も多少反映された状態でインポートされた。ちなみに、Edge Split というモディファイアが適用された状態になっている。
  • .obj は形状についてはそれらしくインポートできた。ただし、色指定は消滅。3DACEのヘルプには .mtl というファイルでマテリアルを書き出すような記述もあるけれど、3DACE 3.72 では .mtl は出力されなかった。
  • .dxf は一部のポリゴンが抜けてる状態でインポートされてしまったので、使えない印象を受けた。

.lwo と .obj をインポートした状態で、Cycles でレンダリングしてみた。

blender_import_test_ss01.png

3DACE から .obj でエクスポートして、blender で .obj をインポートしてマテリアルを設定し直すのが無難なのかなと…。もっとも、こういった形状なら、最初から blender でモデリングしたほうが良さそう。

この記事へのツッコミ

Re: 3Dモデリングツール 3DACEを試用その2 by 立体男    2022/12/15 01:53
2022年!に、3DACEの詳細な試用感想を読めるなんて感激です。
回転体やベベルとか厚み付け(ソリッド化)とかブーリアン等の機能も全く無いです。
直線からパイプ形状を作り出す、パイプ作成機能が少し便利かな、といった印象です。
最近の統合型3Dソフトと比較すると、剥き身の彫刻刀みたいなソフトですよね。
そんなレトロで無骨な雰囲気も、嫌いじゃなかったりします。

ちなみに、3DACE上でOBJ形式でモデルを出力する前に
☆「オプション」→「フォーマット別設定」のOBJタブをクリック
☆「色はグループ別ではなくマテリアル別で書き出し」と
 「書き出し時にマテリアルファイルも書き出し」の両方にチェックを入れておく
と、objファイルと同じディレクトリにmtlファイルが書き出されます。

その後に、Blender(2.93LTSで確認)のインポート機能を使ってobjファイルを読み込むと
マテリアル(色&テクスチャ画像の参照情報)を持ったモデルが再現できます。
しかし、Blender上で確認すると色合いが微妙に薄くなってしまっているうえに、
スペキュラーの数値が高めに設定されていて少しテカっています(要調整)。

さらに、モデルを全選択してTabキーで編集モードに入ると、辺の大部分に
「シャープ」設定が施されています(デフォルト設定だと水色の二重線で表示)。
全選択後に辺メニューから「シャープ設定をクリア」を実行すると良いかと思います。
エッジが角ばった感じを残したいなら、クリアしなくても良いかもしれません。

そんな面倒な受け渡しをしなくても、最初からBlenderでモデリングすれば良いという話で(笑)。
年代物のrokファイルとかxファイルとかを、コンバートして蘇生する用途ぐらいには使えるかも…。
さすがに、私も現在はBlender 2.93LTSをメインに使用しています。
サブPC(Linux Mint)にはローポリ小物作成用にWings3Dを入れてあります。

長文コメントで失礼しました。
お身体をお大事になさってください。

以上です。

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