mieki256's diary



2021/06/15(火) [n年前の日記]

#2 [prog][hypercard] HyperCardが気になってる

ここ数日、HyperCard なるものが気になっていて、ちょこちょこ調べているところ。自分、触ったことがないので、どういうソフトだったのかさっぱり分からなくて。

HyperCardとは何ぞや。 :

HyperCard は、めっちゃ大昔のMacに添付されていたソフトだそうで。白黒表示しかできなかった頃のMac用だったから、長い間、HyperCard も白黒表示しかできなかった、とかで…。

一説によると、Webブラウザに先駆けて Hypertext を実装してみせたソフトだったとかなんとか。HyperCard に興味を持ったけどMacを持ってなかった・X端末しか使える環境になかった方が Viola というソフトを作って、そのうち WWW(World Wide Web) に対応させて ViolaWWW というWebブラウザを作りました、てな話があるぐらいに、HyperCard は古いソフト、らしいのだけど。

_HyperCard - Wikipedia
_ViolaWWW - Wikipedia
_ハイパーテキスト - Wikipedia

でも、ジョブズがAppleに復帰した際、おそらくは例の「選択と集中」とやらで HyperCard の息の根を完全に止めたそうで…。

_Loper OS > Why Hypercard Had to Die

自分は触ったことがないので、そのイメージが掴めず、一体どういうソフトだったのか気になってググってるわけだけど。

_Why Hypercard Had to Die : programming

「後継ソフトは Director や Flash だろう」
「ショボいPowerPointだったよね」
「VB6(Visual Basic)のほうがマシ」

等々の発言を目にして、ますます困惑。ジャンルの違うソフトがガンガン比較対象として挙げられているけど、一体どういうソフトだったのやら…。

当時触ってた方々の発言を眺めた感じでは、どうも Adobe Flash と同様に、二つの面があったのかなと。一つは、絵を描いたり表示させたりする使い方。もう一つは、アプリを作るためのプログラミングツール。

例えば、Flash は元々アニメを作るためのソフトだったけど、スクリプト機能をつけたあたりからそちらばかりが注目されてしまって、前者の発展が止まったりしたわけで。HyperCard も、グラフィック関連+スクリプト言語実行環境だったようなので、後者のほうが注目されてしまったのかなと…。

何にしても、次々に絵を表示するあたりは PowerPoint と比較できるし、ボタンを押したらスクリプトを実行するあたりは Visual Basic と比較できるしで、なんだか少し分かってきたような、そんな気分になってきたりもして。

ゲーム制作ソフトとして使えないか。 :

個人的には、「マンホール」「MYST」が HyperCard で作られたという話が気になっていて。

_マンホール : ADVGAMER
_The Manhole - Wikipedia
_MYST - Wikipedia

そういうスタイルのゲームが作りやすいソフトだったのかなと…。もしそうであれば、そういう用途に限定して、今も HyperCard のアレコレが応用できたりしないか…。

今なら、そういうスタイルのゲームを作ろうとした場合、何を使って作るんだろう。例えば Scratch では似たようなゲームを作れないのかな、等々が気になるわけで。

当時、子供さん達が、HyperCard を使ってADVゲームを作って遊んでたという話が、とても気になるわけで。そんなにも使い易いソフトだったのかと。

HyperCard でやっていた処理は、今ならWeb関連の技術を使って再現できるだろうけど。画像制作は専用アプリを使うことになるし、HTMLやCSSはエディタを使って書くことになりそうだしで、子供さんにはハードルが高そうだなと。基礎技術は十分過ぎるほど揃っているけど、子供さんでもサクサク使える統合ツールは…たぶん無さそうな。そういう分野で HyperCard の復権ってできないのかなあ、と…。HyperCard そのものを復権するのではなくて、HyperCard の使い勝手だけを復権、てな話なのだけど。

まあ、触ったことがないので、色々勘違いをしてたり、頓珍漢な妄想をしているのかもしれないのですが。

PowerPoint と似ていたと言うなら、PowerPoint で「マンホール」「MYST」を作れないかなあ、とか…。どうなんだろ。

LiveCodeを試用。 :

HyperCard を模倣した感じのソフトは無いのかなと気になってきた。そういったソフトを触ってみれば、少しは感覚が分かるのではないかと…。

ググった感じでは、LiveCode というソフトがあるらしい。昔は有償ソフトだったけど、今は無償で利用できる版(Community版)も存在しているそうで。せっかくだから、少し試用させてもらおうかと。

_LiveCode - Wikipedia
_LiveCode | The home of LiveCode open source
_All LiveCode Downloads

無償版の利用は、作成したスクリプトを公開すること(オープンソースにすること)が条件なのだとか。また、有償版なら iPhone(iOS) や Andorid のアプリ開発もできるという話も見かけた。

Windows, Mac, Linux版があるようで、今回は Windows10 x64 20H2 上で、LiveCodeCommunityInstaller-9_6_2-Windows-x86_64.exe をDLしてインストールしてみた。ただ、このインストーラ、500MB以上のファイルサイズがある…。随分大きいな…。インストール後は1.79GBになった。Runtime/* が1GB以上あるようで、Windows用以外の、Linux用やAndroid用のアレコレも入ってるっぽい。

Raspberry Pi版もあるという話を見かけたけど、上記ページ内では 7.0.0 - 7.0.4 までしか RPI というリンクが用意されてないように見えた。

インストール後に起動すると、個人情報の入力を求められるけど、Skip をクリックすれば先に進める。…と、巷の解説ページには書いてあったけど、自分の環境ではウインドウが閉じて終了してしまう。うーん。再度ショートカットをクリックして起動したら、今度はそれらしいウインドウが表示された。

ファイルの拡張子は、.livecode、.livecodescript、となってるっぽい。関連付けするかと尋ねてきたので一応 Yes をクリックしたけど、管理者権限で実行してないのに反映されるのだろうか…?

英文で表示されるチュートリアルに従って、ボタンを押すと Hello World と表示されるソレを一応作ってみたけれど、これだけでは、Visual Basic とかその手のソレと違いが無いよなと…。何かこう、これぞ HyperCard風、みたいな感覚を味わいたいのだけど…。

作業画面が全画面表示になってるあたりも気になる。いやまあ、そこがHyperCard風、なのかもしれないけど。

他のPCで動作するようにエクスポートするのは…。たぶん、File → Save as Standalone Application... かな…。事前に Standalone Application Settings で設定をしておく必要がありそう。デフォルトでは、Windows用以外にも、Mac用、Linux用が出力されるようにチェックがついていた。Windows用としては .exe が出力される。ただ、Community版を利用しているので、設定ウインドウの上部に「スクリプトソースも公開しなさいよ」と注意書きが表示されていた。

さておき。HyperCardらしさを体験してみたかったのだけど、特にそれらしい何かを得られた感触は無く…。機能を増やしたことで複雑化して他の開発ツール類と似通ってしまったのか、それとも元からこんなノリだったのだろうか…。なんだかちょっと残念な結果に。

以上です。

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