2021/06/14(月) [n年前の日記]
#3 [anime] 「86 エイティシックス」10話を視聴
TVアニメ「86」の10話を視聴。Bパートの見せ方にかなりシビレタ。とメモ。
「86」は、ロボット兵器を相手にして戦わされることになった少年少女兵の話、という説明で合っているのかどうか…。コードギアス外伝の設定を更に尖らせたような設定というか…。前線に人間は居なくて、自動操縦の兵器しか存在しないという建前になっているけど、実際は国から差別を受けている民族が人間扱いされず部品と称されて前線に投入されている、という設定で。上官は遠くて安全なところから指示だけを出して、前線では少年少女が次々に命を落としていく。そんな感じの、絶望しかない基本設定。
さておき、Bパートは…。ネタバレになるからmontaメソッド *1 を使うけど、 部隊にたまたま拾われた物資運搬ロボットの視点のみで構成されたエピソードで。 ロボットがそれまで見てきた光景がカメラ映像として延々画面に流れるという…。例えば、 少年兵達がどんどん死んでいって、残った者がそれをどう受け止めたのか等々、そういった光景が、 言葉を発する機能すら持たないロボットの視点で客観的に淡々と描かれていく。そして、 そのロボット自身も部隊に同行して最後には…。というエピソードで。
昔、とあるアニメ監督さんが、「一人称視点だけでアニメなんか作れるわけないですよ」と自信満々につぶやいていた記憶があるのだけど。この回を目にして、Aパートのみとか、Bパートのみぐらいの尺であれば、全然作れなくもないのだなと感心したというか…。
もっとも、その視点を持ったキャラがどういう属性のキャラなのか、事前にある程度説明しておかないといけないわけで、最初から終わりまで一人称視点だけで作ることはできない、というのはやっぱり正しいのかもしれないな、とも。実際今回のBパートも、数カットほど別視点で描いた説明カットがあったし、そこに至るまでフツーの映像で色々エピソードを見せていたから、各カットがグッとくる仕掛けになっていたわけで。とはいえ、こういう見せ方は、かなり好みというか…。いやはや、渋い。見ていて唸りました。ここでこういう見せ方を持ってくるとは、やりますなあ…。
気になるのは、原作小説にこのエピソードがあるのかどうか。小説でこれを描写するのはかなり難しい気がする。視覚情報を提示できる漫画やアニメなら成立するけど…。もしかすると、原作小説では、もっと違う伝え方をしていて、漫画もしくはアニメ版ではソレを大胆にアレンジしたのかな、とも。
ところで、この作品、視点を絞ったり、情報を絞ったりすることを意識してやってる気がするわけで。例えば、同じエピソードを、Aパートは上官視点、Bパートは部下視点で見せていったりとか。上官と部下の間で使えるコミュニケーション手段を音声のみにすることで、顔も知らない相手に少しずつ感情移入していく様子を描いたりとか。あえて制限・制約を加えることで、そこにあるものを際立たたせて伝える、そんな見せ方を活用している感じがして、工夫してるなあ、この見せ方は上手いよなあ、などと時折感心しながら眺めているのでした。
「86」は、ロボット兵器を相手にして戦わされることになった少年少女兵の話、という説明で合っているのかどうか…。コードギアス外伝の設定を更に尖らせたような設定というか…。前線に人間は居なくて、自動操縦の兵器しか存在しないという建前になっているけど、実際は国から差別を受けている民族が人間扱いされず部品と称されて前線に投入されている、という設定で。上官は遠くて安全なところから指示だけを出して、前線では少年少女が次々に命を落としていく。そんな感じの、絶望しかない基本設定。
さておき、Bパートは…。ネタバレになるからmontaメソッド *1 を使うけど、 部隊にたまたま拾われた物資運搬ロボットの視点のみで構成されたエピソードで。 ロボットがそれまで見てきた光景がカメラ映像として延々画面に流れるという…。例えば、 少年兵達がどんどん死んでいって、残った者がそれをどう受け止めたのか等々、そういった光景が、 言葉を発する機能すら持たないロボットの視点で客観的に淡々と描かれていく。そして、 そのロボット自身も部隊に同行して最後には…。というエピソードで。
昔、とあるアニメ監督さんが、「一人称視点だけでアニメなんか作れるわけないですよ」と自信満々につぶやいていた記憶があるのだけど。この回を目にして、Aパートのみとか、Bパートのみぐらいの尺であれば、全然作れなくもないのだなと感心したというか…。
もっとも、その視点を持ったキャラがどういう属性のキャラなのか、事前にある程度説明しておかないといけないわけで、最初から終わりまで一人称視点だけで作ることはできない、というのはやっぱり正しいのかもしれないな、とも。実際今回のBパートも、数カットほど別視点で描いた説明カットがあったし、そこに至るまでフツーの映像で色々エピソードを見せていたから、各カットがグッとくる仕掛けになっていたわけで。とはいえ、こういう見せ方は、かなり好みというか…。いやはや、渋い。見ていて唸りました。ここでこういう見せ方を持ってくるとは、やりますなあ…。
気になるのは、原作小説にこのエピソードがあるのかどうか。小説でこれを描写するのはかなり難しい気がする。視覚情報を提示できる漫画やアニメなら成立するけど…。もしかすると、原作小説では、もっと違う伝え方をしていて、漫画もしくはアニメ版ではソレを大胆にアレンジしたのかな、とも。
ところで、この作品、視点を絞ったり、情報を絞ったりすることを意識してやってる気がするわけで。例えば、同じエピソードを、Aパートは上官視点、Bパートは部下視点で見せていったりとか。上官と部下の間で使えるコミュニケーション手段を音声のみにすることで、顔も知らない相手に少しずつ感情移入していく様子を描いたりとか。あえて制限・制約を加えることで、そこにあるものを際立たたせて伝える、そんな見せ方を活用している感じがして、工夫してるなあ、この見せ方は上手いよなあ、などと時折感心しながら眺めているのでした。
*1: クリックすると黒塗りが外れます。たぶん。
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以上です。