mieki256's diary



2020/06/18(木) [n年前の日記]

#1 [enve2d][cg_tools][anime] enve の Expression で拡大縮小時の線幅を一定にしてみる

enve の Expression を使って、他にどんなことができるだろうと考えていたけれど、もしかしてパスを拡大縮小した際に線幅を一定にすることもできるだろうかと思えてきたので試しに実験してみたり。環境は Windows10 x64 1909 + enve 6_12_20。

一般的に、この手のアニメ制作ソフトで、パスが拡大縮小するような動きをつけると、線幅もそれに応じて細くなったり太くなったりするのだけど。手描きアニメ風というか、手描きの動画に近づけたいなら、線幅が一定のほうがそれっぽくなるわけで…。

指定内容をメモ。 :

以下のような Expression を、パスの outline → thickness に指定。thickness の数値入力欄を右クリックして Set Expression を選べば、xpression を入力できる。
Bindings:

scalex = Path 0.transform.scale.x;
value = $value;
Calculate( scalex, value ):

return value / scalex;
  • 「Path 0」は対象のパス名(レイヤー名?)。
  • $value は、この場合 thickness に元々指定されていた値を参照するための変数。

expression_02_ss01.png


こんな感じになった。




Expression を指定してないほうは線幅も含めて拡大表示されてるけど、Expression を指定してるほうは線幅が一定に見えるように拡大表示されてる。予想通りの結果が得られた。

問題点。 :

ということで、Expression を使えば、線幅が一定に見える状態で拡大縮小できそうだと分かったけれど。

ただ、実際には、もっと複雑な絵を ―― 多数のパスで構成された絵を拡大縮小したくなるはずで。しかし、それら多数のパスに対して、一つ一つこういう指定をしていくのは現実的ではない…。本来は、ソフトウェア側で機能を持ってると嬉しいというか、チェックボックスをON/OFFするだけで、線幅一定の表示になる、等の機能が欲しくなるところではあるよなと…。

ただ、「拡大縮小表示をする時に線幅が一定だと一体何が嬉しいんだ? 意味あるのか?」と言い出す人が多数かもしれないという予感もあり。そもそも必要性を感じてもらえなければ、実装されるわけもなく。

このあたり、一度自分の手を動かして、手描きで動画の中割を描いてみないと、こういう機能の有難味が分からないだろうなと…。でも、コレって、CGで拡大縮小してるだけなのに手描きで動かしてるかのように一瞬勘違いさせる、所詮は騙しのテクニックの範疇かもしれないので、なんというか…。

Adobe Flashの場合。 :

ちなみに、Adobe Flash の場合、線幅を「極細線」で指定すれば、拡大縮小時に線幅が一定になってくれた…ような気がするけどどうだったかな…。

手持ちの Adobe Flash CS5 を起動して確認してみたら、たしかに「実線」ではなく「極細線」にすれば、拡大縮小しても線幅が変わらなかった。記憶は正しかった。

というか、「伸縮」という設定項目がちゃんとあって、「標準」から「なし」にすれば線幅が変わらなくなる模様。こんな項目あったっけ? 昔は無かったような気がするのだけど。

ググってみたら、FLash 8 で追加された機能らしい。

_Amazing Flash: 線の話

知らなかった…。自分、Flash 4 で一旦使わなくなって、Flash CS4 からまた使い始めた人なので、その間にどんな機能追加があったのか全然把握してないのだよな…。

何にせよ、Adobe Flash CS5 までは線幅一定で拡大縮小することが可能、というのは間違いない模様。

Adobe Animate は…触ったことないので知らないです。

#2 [zatta][pc] Flash関係の愚痴

ちょっとFlash関係で愚痴を言いたくなったのでメモ。

自分が Flash を触り始めた当時(Flash 4の頃)、Macユーザさんから、「WebページにFlashが貼り付けてあるとブラウザだけでは飽き足らずOSまで巻き込んで落ちる」と苦情が来てしまって。 *1 「マジか。Flashを使うのは時期尚早なのかなあ…。もうちょっと様子を見るか」としばらく離れてたら、その間にどんどんブームになっちゃって、周回遅れになっちゃって。「しまった。これはもう追いつけないわ」みたいな。

Web関係の技術は、仮に作り込みが未成熟でユーザに迷惑をかけたとしても、「んなの知ったこっちゃねえ」的に最新機能を使いまくる人のほうが勝者になれるのだなー、と Flash を通じて悟ったというか…。

しかしそんなFlashも、2020年末にはブラウザ上で見れなくなっちゃうという。「あの人達って勝ち組だなあ」と思いながら眺めてた人達が(大変失礼ながら)皆負け組ですよ。恐ろしい。自分がせっせと作ったFlashデータも、ジョブズ一人のせいで、全てが強制的に問答無用でゴミ扱い。酷い。酷過ぎる。許すまじ、ジョブズ。

でも、こんなことはこれから何度も起きるに違いないのです。JavaScriptだって、CSSだって、もしかするとそのうち皆で寄ってたかってタコ殴りされて殺されるかもしれない…。その場の空気でFlashを殺した連中が、違う空気に支配されて似たようなことをしないという保障なんてどこにもないわけで。

なので、Flash のような展開になるかもしれないのに、そんなもんわざわざ勉強したくないよなあ、てなことを思ってしまって、ますます周回遅れになるという。なんだかな。

でもまあ、各技術が持っていた概念部分は、他の何かにも応用できるのかもしれないから、勉強したことも全くの無駄にはならないのかもしれないけれど。

だけどおそらく、後になっても役に立つ知識と、後になったら役に立たない知識があるんだろうなと…。そのあたりを賢く見極めることができればいいのだろうけど、それができないから今更勉強する気も起きないという…。

まあ、技術に対して目利きではないダメ人間の、只の愚痴です。それだけです。
*1: 古いMacとOSでは落ちる、という話だったから、当時の Macromedia が比較的新しいMacにのみフォーカスを当てて開発していて、古いMacは切り捨てていたのかなと想像するのですが。そりゃまあ開発リソースは常に限られているし、当時のMacって不安定なPCの代表格だったから、全ての機種でデバッグするとか無理だったのかなと…。

以上、1 日分です。

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