mieki256's diary



2022/08/24(水) [n年前の日記]

#1 [prog][windows] Borland C++ Compilerを試用

Windows10 x64 21H2上で、Borland C++ Compiler 7.3 と 5.5 (以下、bccと記述)を試用してみた。教育目的、あるいは個人利用の範囲なら無料で利用できるらしい。

セットアップファイルの入手。 :

セットアップファイル名は以下。
  • bcc 7.3 (Borland C++ Compiler 7.3) : BCC102.zip
  • bcc 5.5 (Borland C++ Compiler 5.5) : freecommandlinetools2.exe
今現在、7.3 のほうは公式サイトから入手できるけど、5.5 はもう公開されてないっぽい。ただ、セットアップファイル名でググったら、学校関係の授業のページで入手できなくもない感じだった。

_ホーム - Embarcadero
_C++ Compiler - Free Tool - Embarcadero

7.3 の入手は、公式サイトの上のほうにある「無料版」にマウスカーソルを合わせるとメニューが出てくるので、「C++ Compiler」をクリック。「今すぐダウンロード」をクリックすると入手ページが開かれる。入手にはメールアドレスその他の入力が必要。

インストール。 :

bcc 7.3 (BCC102.zip) は、解凍して任意のフォルダに置いておけば良さそう。

bcc 5.5 (freecommandlinetools2.exe) は、実行するとインストーラが起動する。

bcc 7.3 は、インストールフォルダ\bin\ に PATH を通せば利用できるけど、bcc 5.5 は、2つほどファイルを作成する必要がある模様。bcc32.cfg と ilink32.cfg を作らないといけない。
  • インストールフォルダ\bin\bcc32.cfg
  • インストールフォルダ\bin\ilink32.cfg
自分の環境では、D:\Dev\borland\bcc55\ にインストールしたので、各ファイルの内容は以下になった。

_bcc32.cfg
-I"D:\Dev\borland\bcc55\Include"
-L"D:\Dev\borland\bcc55\Lib"

_ilink32.cfg
-L"D:\Dev\borland\bcc55\Lib"

パスを通す。 :

どちらも、環境変数 PATH に、インストールフォルダ\bin\ を追加して使うことになる。

Windowsの環境変数にあらかじめ追加登録しておいてもいいけれど、自分の場合、以下のようなbatファイルを作成して使うことにした。PATHが通ってる場所に各batを置いておいて、DOS窓で、bcc か bcc55 を実行すれば、PATHの先頭に bccインストールフォルダ\bin が追加されて、bcc が使えるようになる。

_bcc.bat
@echo off
@set BCCPATH=D:\Dev\BCC102\bin

set PATH=%BCCPATH%;%PATH%
@echo enable BCC 7.3 (Borland C/C++ Compiler 7.3)
@echo Add Path [%BCCPATH%]

_bcc55.bat
@echo off
@set BCCPATH=D:\Dev\borland\bcc55\Bin

set PATH=%BCCPATH%;%PATH%
@echo enable BCC 5.5 (Borland C/C++ Compiler 5.5)
@echo Add Path [%BCCPATH%]

コンパイルできるか確認。 :

以下のファイルを作成。

_testhello.c
#include <stdio.h>

int main(void)
{
    printf("Hello.\n");
    return 0;
}

bcc 7.3 なら、以下でコンパイル。
bcc32c testhello.c

bcc 5.5 なら、以下でコンパイル。
bcc32 testhello.c

testhello.exe と testhello.tds というファイルが作成された。testhello.exe を実行すると、「Hello.」と表示された。コンパイルはできた。

参考ページ。 :

2022/08/26追記。 :

上記の作業で初期設定は済んだものと思っていたけど、まだ足りてなかった。

bcc 5.5 のリソースコンパイラ、brc32.exe を利用しようとした際、以下のエラーが出る。ちなみに、bcc32.exeではなくて brc32.exe であることに注意。どこかしらで質問しても、皆さん、bcc32 と見間違えて変な回答をしている…。
        brc32 main.rc scrnsvr.scr
Borland Resource Compiler  Version 5.40
Copyright (c) 1990, 1999 Inprise Corporation.  All rights reserved.

Error main.rc 1 11: Cannot open file: windows.h
「windows.h を開けなかった」と言っている。brc32 は、ヘッダーファイル(*.h)の置いてある場所を知らないのだろう…。

brc32 -h と打ってみると、ヘルプメッセージが出てくる。
> brc32 -h

Syntax: brc32 [options ...] filename
  options marked with a '*' are on by default

  -r                    compile only. Do not bind resources
  -fofilename           set output res filename
  -fefilename           set output exe filename
  -v                    verbose
  -ipath                set include path
  -x                    ignore INCLUDE environment variable
  -dname[=string]       define #define
  -32                *  build 32-bit Windows compatible res/exe files
  -16                   build 16-bit Windows compatible res/exe files
  -Vd.d Mark the .exe file with Windows version provided (4.0 is the default)
  -31  Provided for downward compatibility (build 16-bit res/exe files)
  -w32 Provided for downward compatibility (build 32-bit res/exe files)
  -k                    do not create fastload area (16 bit only)
  -t                    (ignored, for compatibility)
  -? or -h              display this message

-ipath で include のパスを指定できる、と書いてあるが、その下、-x をつけると INCLUDE という環境変数を無効化できる、とも書いてある。

つまり、環境変数 INCLUDE に、ヘッダーファイルのある場所(bcc5.5インストールフォルダ\Include)を指定すればいいのだろう…。
set INCLUDE=(bcc5.5インストールフォルダ)\Include

自分の場合、bcc55.bat というbatファイルを実行すれば bcc 5.5 が使えるようにしてあるので、batファイルを修正して、環境変数 INCLUDE も設定するようにしておいた。

_bcc55.bat
@echo off
set BCCPATH=D:\Dev\borland\bcc55

set BCCBINPATH=%BCCPATH%\Bin
set PATH=%BCCBINPATH%;%PATH%
set INCLUDE=%BCCPATH%\Include

echo enable BCC 5.5 (Borland C/C++ Compiler 5.5)
echo Add Path [%BCCBINPATH%]
echo Set Env INCLUDE=%INCLUDE%

参考ページ。

_BRC32 - リソース シェル - RAD Studio
_■ - Humanity

以上、1 日分です。

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