2019/04/12(金) [n年前の日記]
#1 [tv][anime] 未知との遭遇は笑ってするものだろうか
NHK朝ドラ「なつぞら」を、ここのところ一応視聴しているのです。なんでも、ヒロインが後にアニメーターになるそうで、その設定ならちょっと見ておかないといかんかなあ、と。
ただ、今日の回の冒頭で、妙なシーンがあったように感じてしまって。いやまあ、一般的にはたいしたアレではないよなとも思うけど。
どんなシーンかというと…。子供時代のヒロインが、おそらくは生まれて初めてアニメーションを目にするシーン、だったのかな。たぶん。
一つ前の回で、学校の先生が、「皆さんに、まんが映画を見てもらいます」と説明して、小学生達が「…まんが映画ってなんじゃ?」と疑問をつぶやいてたりしたので、おそらく設定上は、まんが映画を見たことがない子供達ばかりがそこに居るのだろうと推測したのですが。
しかし、今回、そのまんが映画 *1 の上映が始まる前から、子役ヒロインや、モブの同級生達が、いきなり最初から満面の笑みをたっぷりと浮かべてスクリーンを見つめていて。「いやあ、コレは楽しみだなあ。どんなアニメを見れるのだろう」てな感じの楽し気な顔で…。
ソレ、ちょっとおかしいよなー、と。
例えばだけど、フツーに考えたら、以下のような光景・描写にならないか…。
どうして雑になってしまったのか。これは勝手な推測だけど、作り手世代が、自分達の世代感覚だけで、うっかり描写していた可能性がないかと。脚本家も演出家も、おそらくは子供の頃からアニメが存在するのが当たり前の世代。故に、子供がアニメを見るとなれば最初から「楽しみだなー」てな顔をするもんだろう、と思い込んでいるのではないかと。 *2
しかし、それは間違いだと思うわけで。生まれて初めて目にする、自身にとっては未知のモノを、最初から笑って見ている子供がはたして居るのだろうかと。
作り手のおじさん世代の体験で置き換えれば…。例えば、TVゲームなんかはどうだろう。子供の頃の自分が、TVゲームを生まれて初めて目撃した時、最初からニッコニコした顔で眺めてましたかと。そんなわけないですよ。「TVの中で、何だか変なものが動いてるぞ…。一体なんだコレ…」と真剣な顔でじっと凝視して、ソイツの正体を突き止めてやろうとしていたんじゃないですかね。
未知との遭遇って、そういうもんじゃないのかな。笑いながら目撃したりはしないよなと。
今回、ヒロインが、いずれはそういう職業につくわけで、コレはもう人生を変えるほどの出会いだったはず。結構重要なシーンだろうと思うわけで。それにしちゃ、描写が雑過ぎないかと。こういう重要なシーンで説得力を持たせなくてどうするのだろう。こんな調子で今後大丈夫なのか。
アニメがまだ一般的には知られてなかった時代に、それを初めて目にする子供達の姿を描けるなんて、かなり面白い仕事じゃないかとも思うわけで。自然と妄想が膨らむじゃないですか。一体どういう気分で見るんだろう。どんな顔して見てたんだろう。想像せずには居られない。でも、こんな面白いシーンを、「どうせこんなもんだろ」「ガキの反応なんてこんな感じに決まってる」的に見せちゃうのって、ソレどうなんだ。みたいな。
でもまあ、どんどん撮影していかないと放送に間に合わないですわな…。朝ドラはスケジュールが厳しいと聞いた記憶もあるし。なので、仕方ないよなー、とも思うのですけど。
まあ、そんな感じで、ちょっぴり気になってしまったのでした。「え? それでいいの? これでOKなの?」「ココ結構重要なシーンとちゃうんか?」みたいな。それだけの話です。
ただ、今日の回の冒頭で、妙なシーンがあったように感じてしまって。いやまあ、一般的にはたいしたアレではないよなとも思うけど。
どんなシーンかというと…。子供時代のヒロインが、おそらくは生まれて初めてアニメーションを目にするシーン、だったのかな。たぶん。
一つ前の回で、学校の先生が、「皆さんに、まんが映画を見てもらいます」と説明して、小学生達が「…まんが映画ってなんじゃ?」と疑問をつぶやいてたりしたので、おそらく設定上は、まんが映画を見たことがない子供達ばかりがそこに居るのだろうと推測したのですが。
しかし、今回、そのまんが映画 *1 の上映が始まる前から、子役ヒロインや、モブの同級生達が、いきなり最初から満面の笑みをたっぷりと浮かべてスクリーンを見つめていて。「いやあ、コレは楽しみだなあ。どんなアニメを見れるのだろう」てな感じの楽し気な顔で…。
ソレ、ちょっとおかしいよなー、と。
例えばだけど、フツーに考えたら、以下のような光景・描写にならないか…。
- 「まんが映画ってなんじゃ?」「わしらはこれから一体何を見せられるんじゃ?」と怪訝・不安げな子供達の表情。
- 上映が始まると、「おお…。まんが映画を見たことある○吉が得意気に言ってた通りじゃ。絵が動いとるぞなもし…」的に、驚きの表情。
- キャラのコミカルなアクションを見て、教室のあちこちから「ハハッ」「ふふっ」と笑い声が少しずつ漏れ始める。
- 最後のあたりは、教室中からどっと笑い声が発せられる。全員が満面の笑みを浮かべている。
どうして雑になってしまったのか。これは勝手な推測だけど、作り手世代が、自分達の世代感覚だけで、うっかり描写していた可能性がないかと。脚本家も演出家も、おそらくは子供の頃からアニメが存在するのが当たり前の世代。故に、子供がアニメを見るとなれば最初から「楽しみだなー」てな顔をするもんだろう、と思い込んでいるのではないかと。 *2
しかし、それは間違いだと思うわけで。生まれて初めて目にする、自身にとっては未知のモノを、最初から笑って見ている子供がはたして居るのだろうかと。
作り手のおじさん世代の体験で置き換えれば…。例えば、TVゲームなんかはどうだろう。子供の頃の自分が、TVゲームを生まれて初めて目撃した時、最初からニッコニコした顔で眺めてましたかと。そんなわけないですよ。「TVの中で、何だか変なものが動いてるぞ…。一体なんだコレ…」と真剣な顔でじっと凝視して、ソイツの正体を突き止めてやろうとしていたんじゃないですかね。
未知との遭遇って、そういうもんじゃないのかな。笑いながら目撃したりはしないよなと。
今回、ヒロインが、いずれはそういう職業につくわけで、コレはもう人生を変えるほどの出会いだったはず。結構重要なシーンだろうと思うわけで。それにしちゃ、描写が雑過ぎないかと。こういう重要なシーンで説得力を持たせなくてどうするのだろう。こんな調子で今後大丈夫なのか。
アニメがまだ一般的には知られてなかった時代に、それを初めて目にする子供達の姿を描けるなんて、かなり面白い仕事じゃないかとも思うわけで。自然と妄想が膨らむじゃないですか。一体どういう気分で見るんだろう。どんな顔して見てたんだろう。想像せずには居られない。でも、こんな面白いシーンを、「どうせこんなもんだろ」「ガキの反応なんてこんな感じに決まってる」的に見せちゃうのって、ソレどうなんだ。みたいな。
でもまあ、どんどん撮影していかないと放送に間に合わないですわな…。朝ドラはスケジュールが厳しいと聞いた記憶もあるし。なので、仕方ないよなー、とも思うのですけど。
まあ、そんな感じで、ちょっぴり気になってしまったのでした。「え? それでいいの? これでOKなの?」「ココ結構重要なシーンとちゃうんか?」みたいな。それだけの話です。
◎ 実写畑の甘え。 :
ちょっと失礼な話かもしれんけど、もしかすると実写畑には、役者の存在に甘えてるところがありそうだなと思ったりもして。
実写は、カメラの前に役者さんが居るので、何も努力しなくても実在感が確保できる。現実にはありえない言動でも、目の前の役者さんが演じれば、それだけでもそれなりに説得力が出てきちゃう。なので、ちょっとおかしな描写をしていても、うっかりスルーしちゃう。
これがアニメだと、そういうわけには行かない。良くも悪くも、所詮は人が描いた絵に過ぎないので…。そこに、本当に人物が居るかのような錯覚をさせるためには、細かいところで説得力を持たせる努力をしないといけない。コマ単位で、「こいつ今どんな気分になってるんだろ」と想像しながら、ちょっとした動きや表情を意識的に挿入して、視聴者の脳内で眠っている記憶を釣り上げて、「そうそう、○○ってこういうときがある」と気づかせることで感情移入を誘う、というか。そのためには、とにかく観察が必要で…。
そんな工夫や努力を、延々と、愚直なまでにコツコツやってきたのが、東映動画で育った高畑監督だったり、宮崎駿監督だったり、共に働いていたベテランアニメーターの方々、だったりするのだろうと。
今回の朝ドラは、ヒロインが将来アニメーターになる ―― それも、初期の東映動画相当に入社するヒロインということで、アニメとは何なのかを再確認する機会が密かに含まれているのかもしれん、と想像していたりするのですけど。
図らずもこういうところで、アニメだったら許されないけど実写畑ならうっかり許されちゃう、いわば実写畑の甘えのようなものを、ちらりと目撃してしまったのかもしれないな、などと思ったりもして。
まあ、そのあたり、実写の強みでもあるし、弱みでもあろうし…。便利な時もあるし、不利な時もあるのだろう、と…。
実写は、カメラの前に役者さんが居るので、何も努力しなくても実在感が確保できる。現実にはありえない言動でも、目の前の役者さんが演じれば、それだけでもそれなりに説得力が出てきちゃう。なので、ちょっとおかしな描写をしていても、うっかりスルーしちゃう。
これがアニメだと、そういうわけには行かない。良くも悪くも、所詮は人が描いた絵に過ぎないので…。そこに、本当に人物が居るかのような錯覚をさせるためには、細かいところで説得力を持たせる努力をしないといけない。コマ単位で、「こいつ今どんな気分になってるんだろ」と想像しながら、ちょっとした動きや表情を意識的に挿入して、視聴者の脳内で眠っている記憶を釣り上げて、「そうそう、○○ってこういうときがある」と気づかせることで感情移入を誘う、というか。そのためには、とにかく観察が必要で…。
そんな工夫や努力を、延々と、愚直なまでにコツコツやってきたのが、東映動画で育った高畑監督だったり、宮崎駿監督だったり、共に働いていたベテランアニメーターの方々、だったりするのだろうと。
今回の朝ドラは、ヒロインが将来アニメーターになる ―― それも、初期の東映動画相当に入社するヒロインということで、アニメとは何なのかを再確認する機会が密かに含まれているのかもしれん、と想像していたりするのですけど。
図らずもこういうところで、アニメだったら許されないけど実写畑ならうっかり許されちゃう、いわば実写畑の甘えのようなものを、ちらりと目撃してしまったのかもしれないな、などと思ったりもして。
まあ、そのあたり、実写の強みでもあるし、弱みでもあろうし…。便利な時もあるし、不利な時もあるのだろう、と…。
◎ 気づくための儀式。 :
完全に余談だけど。こういう時に、「高畑監督だったらこういうときどうするかなあ」みたいなことをちょっと考えてみると有効かもしれないと想像したりもして。
高畑監督ならあんな描写したかな。しないよな。あんなシーンをスタッフが作ろうとしたら、3時間ぐらいネチネチ説教されてスタッフの目がみるみる死んでいくか、無言で監督が帰っちゃって3日ぐらいスタジオに出てきてくれなかったりしそう。
まあ、別に、高畑監督を思い浮かべなくてもいいんだけど。小津監督でも黒澤監督でも誰でもいいけど、「〜監督なら、〜さんなら、コレどうするかな」みたいなことをチラリと考えたら、「む。このシーンは違うな。これじゃねえな」ぐらいは気づくんじゃないか ―― 気づけるための儀式がゲットできるんじゃないか。などと妄想したりしました。
まあ、以下の話からそういうことを妄想しただけなんですけど。
_「宮崎監督と一緒に仕事をされて何を学びましたか?」
高畑監督ならあんな描写したかな。しないよな。あんなシーンをスタッフが作ろうとしたら、3時間ぐらいネチネチ説教されてスタッフの目がみるみる死んでいくか、無言で監督が帰っちゃって3日ぐらいスタジオに出てきてくれなかったりしそう。
まあ、別に、高畑監督を思い浮かべなくてもいいんだけど。小津監督でも黒澤監督でも誰でもいいけど、「〜監督なら、〜さんなら、コレどうするかな」みたいなことをチラリと考えたら、「む。このシーンは違うな。これじゃねえな」ぐらいは気づくんじゃないか ―― 気づけるための儀式がゲットできるんじゃないか。などと妄想したりしました。
まあ、以下の話からそういうことを妄想しただけなんですけど。
_「宮崎監督と一緒に仕事をされて何を学びましたか?」
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#2 [zatta] WTOについて少し調べたり
ちょっと気になるニュースがあって。
_日本が逆転敗訴、韓国の水産物禁輸巡り WTO最終審
これはもしかして、「日本の提出した資料が捏造データだったということが判明しちゃったのでは」「日本人は政府からずっと騙されていたということになるのでは」「安全性云々が怪しくなってきたのかな」などと妙な邪推(?)をしながら判決(?)の原文をあたってみたのだけど。
_WTO | 2019 News items - Appellate Body issues report regarding Korean restrictions on Japanese food imports
何が書いてあるのかさっぱりだけど、少なくとも、安全性について新しい何かがわかったわけではなさそうだなと…。冒頭では、「日本が提出した資料が不十分なのでこれじゃ判断できねえな」「日本の言い分は信用できねえ」てなことしか書いてないように見えるというか。コレ、もしかして、外務省の担当官僚がポカをしちゃったケースなのではと邪推しちゃったりもして。
そもそもWTOって何なのか、そこからして恥ずかしながら知らなかったのでググってみたのだけど。
_世界貿易機関 - Wikipedia
_RIETI - WTOなき世界:何が問題なのか?
_韓国WTO提訴:韓国メディア「敗訴する」 危険性の証明困難 過去日本も敗訴 | NewSphere
必要性はあるらしいけど、なんかちょっと変なことしてる組織にも見えるなと…。以前日本が輸入禁止をした時は、「輸入禁止してる日本が危険性を証明しろよ。言いがかりつけてんじゃねえ」と言ってきたのに、今回韓国が輸入禁止をした事例では、「輸出してる日本が安全性を証明しろよ」みたいな状態になってる感じがするし、これもう韓国から日本が差別されてるとかそういう話じゃなくて、WTOから日本が差別されてるんじゃないの? という不安が。
WTOはもはや機能してないという評もあるようだし、去年の中頃からアメリカのトランプ大統領が、「このままだとアメリカはWTOを脱退するぞ」と脅しをかけてたらしいし。
_トランプ米大統領、WTO脱退を警告 不公平な扱い受けたと - BBCニュース
_WTOとトランプ米政権の壊れた関係,修復可能か? | 馬田啓一
_コラム:米国離反でWTOに「機能不全」の恐れ - ロイター
ということで、ググって色々眺めてみたけど、WTOの現状自体が、どうもよくわからんなと。
_日本が逆転敗訴、韓国の水産物禁輸巡り WTO最終審
これはもしかして、「日本の提出した資料が捏造データだったということが判明しちゃったのでは」「日本人は政府からずっと騙されていたということになるのでは」「安全性云々が怪しくなってきたのかな」などと妙な邪推(?)をしながら判決(?)の原文をあたってみたのだけど。
_WTO | 2019 News items - Appellate Body issues report regarding Korean restrictions on Japanese food imports
何が書いてあるのかさっぱりだけど、少なくとも、安全性について新しい何かがわかったわけではなさそうだなと…。冒頭では、「日本が提出した資料が不十分なのでこれじゃ判断できねえな」「日本の言い分は信用できねえ」てなことしか書いてないように見えるというか。コレ、もしかして、外務省の担当官僚がポカをしちゃったケースなのではと邪推しちゃったりもして。
そもそもWTOって何なのか、そこからして恥ずかしながら知らなかったのでググってみたのだけど。
_世界貿易機関 - Wikipedia
_RIETI - WTOなき世界:何が問題なのか?
_韓国WTO提訴:韓国メディア「敗訴する」 危険性の証明困難 過去日本も敗訴 | NewSphere
同紙は、アメリカが1997年に、反対に日本の禁輸措置(害虫の流入を防ぐためだとして米国産リンゴを禁輸)をWTOに提訴、米側が勝訴した件を例に挙げる。その際、WTOは、禁輸品目の危険性については「輸入禁止国側が科学的に証明しなければならない」と判断した。韓国の専門家らは、今回のケースでも同様に、禁輸措置を取っている韓国側が危険性の立証をしなければならならず、それは「容易ではない」と指摘しているようだ。
必要性はあるらしいけど、なんかちょっと変なことしてる組織にも見えるなと…。以前日本が輸入禁止をした時は、「輸入禁止してる日本が危険性を証明しろよ。言いがかりつけてんじゃねえ」と言ってきたのに、今回韓国が輸入禁止をした事例では、「輸出してる日本が安全性を証明しろよ」みたいな状態になってる感じがするし、これもう韓国から日本が差別されてるとかそういう話じゃなくて、WTOから日本が差別されてるんじゃないの? という不安が。
WTOはもはや機能してないという評もあるようだし、去年の中頃からアメリカのトランプ大統領が、「このままだとアメリカはWTOを脱退するぞ」と脅しをかけてたらしいし。
_トランプ米大統領、WTO脱退を警告 不公平な扱い受けたと - BBCニュース
_WTOとトランプ米政権の壊れた関係,修復可能か? | 馬田啓一
_コラム:米国離反でWTOに「機能不全」の恐れ - ロイター
ということで、ググって色々眺めてみたけど、WTOの現状自体が、どうもよくわからんなと。
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以上、1 日分です。