mieki256's diary



2017/04/12(水) [n年前の日記]

#2 [tv][zatta] テロップが個人的に好き

思考メモ。

たまたまTVをつけたらNHKの朝の連続テレビ小説が映っていて。登場人物の前に「社会科の○○先生」「体育の○○先生」等のテロップが表示されて、なんだか感心してしまったり。と言うのも…。

娯楽映像作品においては、登場人物は知っているけど視聴者が知らない情報ってのがフツーにゴロゴロしていて。登場人物達の会話についてリアルっぽさを追求していくと、視聴者が知らない情報が何の説明もなくポンポン出てきて視聴者が置いてけぼりになる。ので、えてして脚本上で説明台詞と揶揄されるソレを盛り込んだりするわけだけど。その説明台詞のせいで、「ナウシカは独り言が多いなあ」とか「富野アニメはどうして突然フルネームで呼び始めるんだろう」とかそういうツッコミが…。 *1

かといって、「そんなツッコミするんやったら説明台詞を極力省いてやる! どうだ!? これで満足か!?」などとやってしまうと、近年の宮崎アニメのように観客置いてけぼり感が増してしまって…。アレ、ブランドになってるし大作家様だから許されてるけど、もし、PIXARのラセター監督がボスだったら、「コレ、お客さんに伝わるかな…? どう思う?」と笑顔でやんわりと諭されつつリテイク続出だよなあ…。

その点、テロップがポンと出てくるソレは、登場人物がリアルっぽい会話をしながらも、しかし視聴者の知らない情報について同時に補完することができる。ので、個人的には結構好きだったり。

ていうかテロップを出そうと判断して実行してる時点で、登場人物にとって自然な会話と、視聴者にとって分かりやすいやり取りは別なのだとちゃんと知った上で作ってることが伝わってくるし、映像作品制作における問題点を認識しつつも何かしらの手管を駆使してソレをクリアしていこうとする前向きさも感じて、スタッフの姿勢そのものに好感が持てるというか。この人達、まだ投げ出してないな、みたいな。

まあ、「テロップ出すなんて安易過ぎる」と馬鹿にしたり無意味に思い込んだりしてるクリエイター様の姿もチラホラ見かけるけど、そういう方々は違った方法で解決すればいいだけの話で。映像作品って総合芸術だから解決策は一つじゃないし。各人好きなように工夫していただければ…。お客さんが話の流れを理解できて、かつ、作品に乗ってくれるなら、なんでもOK。どれも正解。だよなと。

連続テレビ小説ならではの問題がありそう。 :

テロップを出したことを褒めるようなソレを書いた直後にアレだけど。連続テレビ小説でテロップを出すのはどうなんだろう、とも思えてきたり。

アレって、朝の忙しい時間にTVをつけて音声だけを聞きながら出勤の準備その他をしてる視聴者がほとんど、てな話を昔どこかで聞いた記憶があるような…。それが本当なら、映像を見なくても話の流れが分かる作りが望ましい、てなことになるよなと…。テロップは、画面から目を逸らしていたら情報を見逃すので、そういう意味ではちょっと良くないのかもしれない。

これがもし映画であれば、観客は映画館でスクリーンに釘付けになってるはずだから、画面で情報を伝えても全く問題はない。けれど、TVで流すコンテンツはそこらへん違ってきそうだなと。たしか平成ライダーシリーズの偉い人も、そのあたりについて言及してた記憶も…。視聴者が画面をちゃんと見ていることを現代では期待できない、とかなんとか…。

でもまあ、連続テレビ小説も、出勤する必要のないお年寄り相手に見せるつもりで作るのであれば、テロップ使っても全然問題無いのかも。視聴者側の状況が昔とは随分違っている可能性だってあるよなと。

それに、音声だけ聞いていても分かるけど画面を見たらなんだかスカスカな作品と、画面を見たらちゃんと情報が詰まってる作品では、最終的には後者のほうが評価されそうな気もするし…。ていうか、「画面から目が離せなくなる、そんなドラマを作ってやるぜ…!」ぐらいの意気込みで作ってほしい、ような気もしてきたり。

そもそもラジオドラマではダメなんだろうか。 :

連続テレビ小説に関して、もし本当に音声だけ聞いてる視聴者が多数であれば、それはもうラジオドラマにしたほうがいいのでは…。場合によってはそういう企画もアリ、なんだろうか…。NHKはラジオもやってるし…。

平成ウルトラマンシリーズや、平成ライダーシリーズのラジオドラマとかどうだろう。って何で話がそっちの方向に。いや、さっき、平成ライダー云々とか書いちゃったから…思考がそっちに…。

ガンダムのラジオドラマもいいな。富野脚本のラジオドラマとか…想像すると違う方向でハラハラドキドキ。サウンドオンリーだからこのくらい大丈夫だろう的に歯止めが効かなくなってエンジン全開な富野脚本が炸裂。銀魂よりも各方面に謝罪して回らなきゃいけない展開に。作品の存在自体が放送事故と後世で語られるほどの伝説のラジオドラマに。みたいな。などと妄想しながらググってみたら、ガイア・ギアはラジオドラマ版があったようで。でも、富野脚本ではないのですな。

などと書きつつも、自分、ラジオって全く聞かないのでアレなんだけど。ラジオ番組になってしまうと扱われ方がまた違ってくる印象も。

*1: いや、富野アニメのフルネーム呼びは、説明台詞とはちょっと種類が違う気も…。

以上です。

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