2015/03/31(火) [n年前の日記]
#3 [anime] 暁のヨナ、感想をメモ
最終回まで一応見たので少し感想をメモ。…何故か今まで「暁のユナ」と覚えてた。なんでや。とうとう人名のみならず作品名すら自分は覚えられなくなってきたのか。トホ。
花とゆめ連載の少女漫画原作をstudioぴえろ *1 がアニメ化、だったせいなのか、勘所を押さえていた印象で。例えば、絶対に作画崩れは起こさないぞ、みたいな気合いを感じたり。海賊の頭のお婆ちゃんが、「いいかい、お前達。このアニメは少女漫画が原作だ。つまり女も見るんだ。女が男(アニメ)を品定めする時の厳しさ、知らないわけじゃないだろうね。だから手を抜くんじゃないよ!」「おー」と言ってるかのようなノリを感じたりってどんなノリやねん。そのくらい、止め絵や顔のアップが綺麗だった印象。よくまあここまで綺麗に描けるなあ、なんだか恐ろしいなあ、などと感心しながら眺めてました。
1番目のOP曲も良かった。歌詞無しで、なんだか大河っぽさを感じる曲で。あるいはRPGのOP曲っぽい感じで。なんとなく十二国記を思い出したりして。聞いてるだけで、「これから30分、あなたの目はあなたの身体を離れて、このアジアンな世界の中に入っていくのです」てな気分に。グイグイと作品世界に視聴者を誘導していくいい曲だったと思います。2番目のOP曲はノリが違ってしまったけど、その代りED曲がイイ感じで。最後にこの曲が流れると、アジアンな余韻が残るなと。
主役の方の泣き演技がとにかくグー。音声を聞いてるだけで、もらい泣きしそうになったところが多々。声を押し殺しながら泣く、あの演技は凄い。素晴らしい。
あちこちで音の使い方が上手かった印象も。例えば、最終回ちょっと前の回の最後のあたりで、打ち上げの喧騒 → 静寂な街の通り → 街角で意外な人物と遭遇 → 一気に流れ始めるBGM、といった流れがあって唸ったり。音を使って意識的にコントラストを作ってるなあ、なんと鮮やかな腕前なのだろうと。最近、音楽はその場の空気を一変させる効能がある、てな点を意識しながらアニメを見ていたりするのだけど。そういう視点で眺めると、アレは見事なお手本だなと。もちろん、そんなアレコレを当たり前のようにやってる作品も多々あるし、こういうのって上手くできればできた分、視聴者はそこにテクニックが使われてることにどんどん気付かなくなるのでアレなのだけど。何にせよ、OP・ED曲も含め、音をしっかり戦力として組み込んでる感じがして好印象。このアニメは総合芸術になってたよなと。
さておき。どうやら原作が連載中らしく、 「俺達の戦いはこれからだ!」で終わってしまったのがアレだなと。白泉社系の漫画のアニメ化はそういうのばかりな気がしてきたけど実際はどうなんだろう。かといって連載終了した作品をアニメ化しても商売が難しいのだろうし。…連載開始前に、アニメ化まで見越して○○編で区切ったシリーズ構成を意識するよう漫画家さんにお願い、てのは無理なのかな。無理だろうな。
花とゆめ連載の少女漫画原作をstudioぴえろ *1 がアニメ化、だったせいなのか、勘所を押さえていた印象で。例えば、絶対に作画崩れは起こさないぞ、みたいな気合いを感じたり。海賊の頭のお婆ちゃんが、「いいかい、お前達。このアニメは少女漫画が原作だ。つまり女も見るんだ。女が男(アニメ)を品定めする時の厳しさ、知らないわけじゃないだろうね。だから手を抜くんじゃないよ!」「おー」と言ってるかのようなノリを感じたりってどんなノリやねん。そのくらい、止め絵や顔のアップが綺麗だった印象。よくまあここまで綺麗に描けるなあ、なんだか恐ろしいなあ、などと感心しながら眺めてました。
1番目のOP曲も良かった。歌詞無しで、なんだか大河っぽさを感じる曲で。あるいはRPGのOP曲っぽい感じで。なんとなく十二国記を思い出したりして。聞いてるだけで、「これから30分、あなたの目はあなたの身体を離れて、このアジアンな世界の中に入っていくのです」てな気分に。グイグイと作品世界に視聴者を誘導していくいい曲だったと思います。2番目のOP曲はノリが違ってしまったけど、その代りED曲がイイ感じで。最後にこの曲が流れると、アジアンな余韻が残るなと。
主役の方の泣き演技がとにかくグー。音声を聞いてるだけで、もらい泣きしそうになったところが多々。声を押し殺しながら泣く、あの演技は凄い。素晴らしい。
あちこちで音の使い方が上手かった印象も。例えば、最終回ちょっと前の回の最後のあたりで、打ち上げの喧騒 → 静寂な街の通り → 街角で意外な人物と遭遇 → 一気に流れ始めるBGM、といった流れがあって唸ったり。音を使って意識的にコントラストを作ってるなあ、なんと鮮やかな腕前なのだろうと。最近、音楽はその場の空気を一変させる効能がある、てな点を意識しながらアニメを見ていたりするのだけど。そういう視点で眺めると、アレは見事なお手本だなと。もちろん、そんなアレコレを当たり前のようにやってる作品も多々あるし、こういうのって上手くできればできた分、視聴者はそこにテクニックが使われてることにどんどん気付かなくなるのでアレなのだけど。何にせよ、OP・ED曲も含め、音をしっかり戦力として組み込んでる感じがして好印象。このアニメは総合芸術になってたよなと。
さておき。どうやら原作が連載中らしく、 「俺達の戦いはこれからだ!」で終わってしまったのがアレだなと。白泉社系の漫画のアニメ化はそういうのばかりな気がしてきたけど実際はどうなんだろう。かといって連載終了した作品をアニメ化しても商売が難しいのだろうし。…連載開始前に、アニメ化まで見越して○○編で区切ったシリーズ構成を意識するよう漫画家さんにお願い、てのは無理なのかな。無理だろうな。
◎ SDキャラな絵柄。 :
このアニメ、シリアス絵柄なカットの合間に、結構頻繁にSDキャラな絵柄のカットが入るあたりが興味深かったり。おそらく原作が少女漫画なので、そういうコマ運び?になってるのだろうと想像するのだけど。
考えてみれば、SDキャラの絵柄を挿入するのは結構メリットがありそうだなと。
ただ、シリアス → SDキャラ → シリアスと変化することで、流れにひっかかりを感じる視聴者も中には居るかもな、という気もしてきたり。
もっとも、今時の視聴者は子供の頃から色んな漫画を読んでるはずで、特に少女漫画ではそういうコマ運びは当たり前だから、違和感を覚えない・フツーに受け入れる人が多数ではないかとも。お爺ちゃんお婆ちゃんにも見せるつもりなら話は別だけど、若い人達に見せるつもりなら全然アリではないかなと。
もちろん、このあたりは作品によるわけですけど。例えば、宮崎アニメで急にSDキャラが出てきたらお客さん怒るだろうし。
考えてみれば、SDキャラの絵柄を挿入するのは結構メリットがありそうだなと。
- 作品全体で見れば、線を随分と減らせそう。絶対に作画を崩してはいけないカットが減らせるだけでも、多少は気が楽になるのでは。
- 2〜3枚の絵をパカパカ動かすことが許されるので、該当カットのクオリティ維持がしやすい予感。おそらくは海外に動画を撒いて線が溶ける、てな事態を避けられそうな。
- 3DCGではまだまだ実現が難しい、実にイイ感じの味が出る。これぞ、手描きアニメの強み。
- 実写では到底無理。漫画・アニメならではの見せ方。
- そのカットにおける、キャラの表情・気持ちが伝わりやすい。微妙・絶妙な演技を要求されずに済む。
- シリアス → SDキャラ → シリアス、と繋がっていくことで、各カットの間にメリハリ・コントラストが生まれる。ちょっとした笑いを軽く取っておくからこそ、そこから続く、しんみりとした台詞、相手を大事に思ってる系の台詞がスッと視聴者に入ってくる、みたいな。
ただ、シリアス → SDキャラ → シリアスと変化することで、流れにひっかかりを感じる視聴者も中には居るかもな、という気もしてきたり。
もっとも、今時の視聴者は子供の頃から色んな漫画を読んでるはずで、特に少女漫画ではそういうコマ運びは当たり前だから、違和感を覚えない・フツーに受け入れる人が多数ではないかとも。お爺ちゃんお婆ちゃんにも見せるつもりなら話は別だけど、若い人達に見せるつもりなら全然アリではないかなと。
- 子供達にも人気があったケロロ軍曹もこういう見せ方をやってたし。
- 「鋼の錬金術師」の原作漫画でもフツーにやってるし。
- 士郎正宗先生の作品ですら、AI戦車の口が突然「ω」になったりするわけで。
もちろん、このあたりは作品によるわけですけど。例えば、宮崎アニメで急にSDキャラが出てきたらお客さん怒るだろうし。
*1: 実際はどこで作ってたのか分からないけど…。
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以上です。