2012/11/14(水) [n年前の日記]
#1 [anime][comic][neta] 目の大小
漫画絵、アニメ絵における目の大小についてもやもや考えてしまったり。
_本の虫: 流行の絵柄と没個性
_「アルプスの少女ハイジ」最近の挿絵かわいすぎワロタwwwラノベかよwwww : はちま起稿
_本の虫: 流行の絵柄と没個性
_「アルプスの少女ハイジ」最近の挿絵かわいすぎワロタwwwラノベかよwwww : はちま起稿
- 現代風ハイジは、手塚治虫の絵柄の系譜。
- 対して、昔のハイジの絵柄は、東映動画の絵柄の系譜。昔のハイジを作ったのは、東映動画を追い出されたアニメーターさん達なわけで。
- 手塚の絵柄は、ディズニーアニメに多大な影響を受けている。
- ミッキーマウス、バンビ等、昔のディズニーアニメのキャラクターデザインは、目がぎょろりと大きい。
- 昨今の萌えアニメのキャラデザは、ほとんどが手塚の系譜。手塚の系譜ということは、ディズニーの系譜と言えなくもない。今の日本で普及している萌えキャラデザインは、ある意味、昔のディズニーアニメのキャラデザが日本国内でガラパゴス的変化を遂げたもの、とも言えるかもしれない。
- 昔の東映動画のキャラデザは、おそらく日本画の影響を受けているか、もしくは手塚に対する反抗的な精神性がそこにある。故に、目が小さい。
- 手塚に対する反抗心とは何か。TVアニメを普及させたことで余裕のあるアニメ制作を失わせた、その戦犯に対する憎しみから発している。手塚追悼記事において宮崎駿が手塚を叩いてたのがソレ。ただ、真の戦犯は手塚ではなく、アニメ業界による考え無しのダンピング行為らしいが…。
- あるいは、東映動画内に蔓延していた、漫画家<<<アニメーターというプライドが、手塚に対する反抗心を産んだ可能性も。東映動画制作の西遊記に、その傾向が見られる。西遊記の制作によって、手塚は自分でアニメスタジオを作らないと思い通りにアニメを作れないと感じ、東映動画は漫画家をアニメ企画に参加させる難しさ、作家性を集団作業に取り込む難しさを知った。と言われてる。
- 考えてみれば、宮崎駿、押井守、富野由悠季がアニメ業界から排除される展開にも、作家性が関係してるような。
- 幼児は、目の大きいキャラデザを好む傾向がある。という話をどこかで見た記憶がある。本当かどうかは知らないが、アンケートを取ればすぐに事実が分かりそう。
- 赤ん坊は、目と口を示す3つの黒丸を見せるだけで、それを顔と認知するらしい。つまり幼児期は、大人とは異なる顔の認知をしている可能性がある、故に目の大きいほうがウケるとかなんとか。ホントかどうかは知らない。
- 仮に、目の大きいキャラデザのほうが幼児に好まれるのであれば、幼児向け商品で、目が大きいキャラデザにするのは理に適っている。むしろ、昔のハイジの絵柄のほうがおかしいという話に。一体何を考えて、目が小さいキャラデザにしたのか? そこには、「子供を楽しませる絵柄とはどんな絵柄か」という試行錯誤が欠如していた可能性がありそう。
- しかし、サンリオのキャラデザ等、幼児向けでも目が小さいキャラデザは山ほど存在するので、目が小さいキャラデザでは売れない・受け入れられないというわけでもない。すると、目の大小なんて、商品としては、たいした問題ではない…? もっと大事な要素がある…?
- 目の大小は、昔の日本のキャラデザにも双方存在するので、目が大きいのが今風で、小さいのが昔風と、単純には言えない。
- 歌舞伎の化粧は、目を大きく見せることで表現力を高めるための手法。また、浮世絵師の絵柄には、目を大きくするタイプ、小さくするタイプ、両方が存在していた。
- 目の大きさといっても、黒い部分と白い部分の比率という問題がある。
- 現代の絵柄は、白い部分は少なく、黒い部分=瞳孔だけが大きい。昔の絵柄は、目が大きい=黒目は小さく白い部分が大きい。
- 白い部分が大きいと、黒目の位置が明確になる。つまり、視線をどちらに向けているかがハッキリする。それは、劇中における表現力の強さに繋がる。
- すると、目が大きく、かつ、瞳孔が大きい現代の絵柄は、一体何を強調しているのか? 少なくとも、視線をより明確にすることは放棄しているわけだが、代わりに何を強調しているのだろう?
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