mieki256's diary



2011/12/01(木) [n年前の日記]

#1 [anime] ファイブレインを見ながら思ったことをつらつらと

NHK教育で放映されているファイブレインというアニメを楽しく視聴させていただいております。パズルを主人公が解いていくことで話が進むアニメなわけですが。最初のうちは、主人公があっという間にパズルを解いていくので、「おいおいこっちが解いている時間が全然無いじゃん」とおいてけぼり感があったものの。そもそも自分で解かずに、主人公が解くのをボーッと眺めること前提なら、フツーに見れるなと。

で。以下、ファイブレインをキッカケに考えたことをメモ。

アニメとクイズバラエティ番組との違い。 :

考えてみれば、名探偵コナンも、謎解き時間・シンキングタイムをあまり用意してない気がしたり。主人公がスイスイと事件を解くのを眺めるだけ、みたいな。おいてけぼり感はドラマ要素でフォロー。いや、そもそもドラマがメインディッシュなのだろうか。

「もしドラ」アニメ版も、謎云々とは違うけれど近いものが。スタッフは、視聴者に対する経営哲学の紹介と理解の浸透をメインにせず、ドラマのほうに注力していた印象が。

対して、クイズバラエティ番組は作りが違う。出題した謎を、視聴者も一緒になって解けるだけの時間的猶予を与えてくれる。しかし、それでは間が持たないと判断したのか、タレントや芸人のリアクション映像をシンキングタイムの間に流し続ける。…タレントや芸人は、カメラで映されているせいか、次第に妙なテンションに変わっていって、ふと気が付くと叫び声やオーバーなアクションばかりで番組が埋め尽くされる。

そんなことをつらつらと考えれば。本来TV番組や映画などの映像作品は、ユーザに謎を解かせることには向いていないメディアなのかもしれないと。制作側が時間軸を完全に握っているメディアでは、謎を解くという楽しみをユーザに与えることはできない。各ユーザに適するシンキングタイムはそれぞれ違うのだから。その点、漫画、小説、ゲームは、時間軸の制御がユーザに任されている。謎を解く楽しみは、漫画、小説、ゲームこそが得意とすることなのだろう。

そしてまた、同じ映像作品であっても、ジャンルによって取り組む姿勢は違っている。

アニメは、視聴者に謎を解かせることを諦めた。ドラマに引き付けるための撒き餌として、謎を使うことに決めた。

バラエティ番組は、視聴者に謎を解かせることを諦めなかった。その代わり、番組内容の大半はタレントや芸人の奇怪な行動で占められてしまった。

「将棋はたしかに面白いんだけど、そんなことより将棋の駒を指で弾いて遊ぼうぜ」と言い出したのがアニメ。謎解きではなくドラマを見せることに、つまりはゲームのルールを根底から否定して、別のゲームのルールを持ってきた。

「将棋は面白いんだけど、待ってる間退屈だから楽器でも演奏するぜ」と考えたのがバラエティ番組。ゲームのルールはそのままだけど、周りで余計なことを始めてどっちがメインなのかやっぱり分からなくなった。

と、そんな状態なのかなと考えたりもしたわけで。

ちなみに、ドラマだのタレントだのを排除してしまうと、将棋番組になるなと思ったり。どっとはらい。

全然関係ない余談。 :

本編終了後のミニコーナーが結構楽しみ。あのコーナーを見ていると、世の中にはこんなパズルがあるのか、こんなパズルを作っている人が居るのかと、なんだか得をしたような気分に。平成若者仕事図鑑や、サラリーマンNEOの働くおじさんコーナーに近い何かを感じたり。

以上、1 日分です。

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