mieki256's diary



2023/10/15() [n年前の日記]

#5 [movie] 「ゴジラvsビオランテ」を視聴

BS12で放送されていたので視聴。初見。

あんなに有名な映画なのに、恥ずかしながら今まで見たことが無く。おかげで基本的には楽しく見れました。なるほど。「ビオランテ」ってこういう映画だったのか。

先週は「メカゴジラの逆襲」を放送していて、少しだけチラチラと横目で見ていたのだけど、その映像と比べると「ビオランテ」の映像はグンとレベルが上がってるように思えた。日本の特撮って、着実にレベルが上がっていたんだなと改めて認識した次第。ハリウッドのSFX/VFXの進歩の速度と比べてしまうから、停滞していた印象になってたのかもしれないなと反省。このあたり、シリーズ作品を一つ一つ順に見てしまうと進んでいることが分かりづらいというのもありそう。

最後のあたりに1カットだけ出てくる 沢口靖子さんの顔で、なんだか全てが台無しになった気分に。いや、あの方は全然悪くない。あんな構図で、あんな入れ方をした監督が悪い。なぜこのタイミングでアレを入れようと思ったのか。なんか変だなーとは思わなかったのだろうか。いや待て。実はわざとやってた可能性もありそうか。「こんな えいが に まじに なっちゃって どうするの」的な。などと邪推せずにいられないぐらいにパワーを持ったカットだった気がする。

その後のアクションシーンも、なんというか…。当時、アクション監督という役職はなかったのだろうかと疑問を持ってしまった…。何が起きてるかは最低限伝わるのだけど、ハラハラドキドキ感は皆無で、アクションシーンとはどうあるべきかについて悩み始めてしまった。あのへんのくだりは無くてもいいよな…。

超能力関連の設定も要らなかったなと。なんであんな要素を入れたんだろう。当時流行ってたんだろうか。まあ、そのあたり、平成ガメラシリーズでも似たような印象を持っていたりするのだけど。

そんな感じで、「コレ、要る?」と首を捻るところは多々あったのだけど。特撮シーンがイイ感じだったので、まあいいか的な気分に。おそらくはワイヤーで吊って動かしているのであろう、ビオランテのうねうね感は良かった…。見えないところでかなりの数のスタッフが操演(?)していて、先輩が若手に怒号を浴びせたり腹や背中に蹴りを入れながら撮影してたのでは、などと想像してしまったりして…。スタッフの呼吸を合わせて「せーの」で動かすあたりはドラマにならんかな…。「せーの」じゃなくて「アクション!」でカチンコかな。分からんけど。

CGシーンの作り方にはヒントがありそう :

ワイヤーフレームのCGカットが何カットも出てきたのだけど、線が妙に滑らかで、このCGってどうやって作ってたんだろうと疑問が湧いた。当時のブラウン管でここまで奇麗に出せるものかな、不思議だなと。いや、当時であればベクタースキャンで描けそうでもあるし、ビットマップ、と言うかラスタースキャンよりは線が滑らかだろうけど、それにしても…。

_ベクタースキャン - Wikipedia
_ラスタースキャン - Wikipedia

気になったので、Wikipediaの該当ページを眺めたのだけど、作り方を知って驚いた。

_ゴジラvsビオランテ - Wikipedia

プロッタで紙に描いて光学合成とな。ソレ手描きアニメじゃん!? いや、手描きではないのだよな。たしかに間違いなくCGアニメ。でも出力がアナログ。CGアニメなのにアナログなアニメ。なんかすげえ…。もしかして当時はそういう作り方が当たり前だったのだろうか。山やゴジラが異なる色で描かれていたので、それぞれを別の紙に出力して、フィルムカメラでコマ撮りして、後からフィルムを光学合成で重ねてたんだろうな…。大変だ…。

改めてググってみたら、件のCGカットの作り方は有名なエピソードのようで、Twitterで紹介してる方が何人も居たし、動画サイトでも話題になってた模様。知らなかった…。勉強になった。

「レンズマン」のCGカットの話をちょっと思い出した。アレも、当時のCGマシンは半透明が使えなかったから、何回かレンダリングしてフィルム撮影して、後から光学合成して半透明にしていたそうで。

こういった作り方は、今でも使えそうな気がしてくる…。一旦、あえて、アナログ的な何かとしてCGを出力して、それをまた撮影してアニメにすることで、不思議な映像にならないかな…。いやまあ、今ならそのアナログの何かをコンピュータの中でシミュレーションして、最初から最後までコンピュータの中でやってしまいそうでもあるけれど。それでも、変わった表現をする上で、発想のヒントになりそうな気がする。「オレのカレーは仕上げに この変な虫を入れるのさ!」 *1 みたいな。いや、それとはちょっと違うか…。 *2

*1: _嵐馬破天荒の世界/ミスター味皇1
*2: もっとも、今のCGも、最後にわざとノイズを加えて実写素材と馴染ませたり、紙のテクスチャを載せてアナログ感を付加したり等、アナログな何かを付加する試みは当たり前のようにやってるわけで。「オレのカレーは仕上げに」的に、そこで一体何を入れるのか、工夫する余地はまだあるのだろうなとも。あるいは、3Dプリンターで出力したパーツを人形のコマ撮りアニメに利用した例も見かけたし、それはまさしく一旦アナログにしてみる手管と言えそうだなと。

以上です。

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