mieki256's diary



2023/10/29() [n年前の日記]

#2 [movie] 「ゴジラ2000 ミレニアム」を視聴

BS12で放送されていたので視聴。初見。ゴジラとUFOが戦う映画、らしい。

2000とついているけれど、公開されたのは1999年。Wikipediaの記述によると、1年前の1998年にハリウッド版ゴジラが公開されたものの、日本国内から「こんなのゴジラじゃねえ」と不満の声が上がったのを見て、ゴジラ新作の需要があると踏んで企画されたそうで…。当時のゴジラシリーズとしては最高額の予算をかけて作ったのだとか。

_ゴジラ2000 ミレニアム - Wikipedia

感想としては…。うん…。ハリウッドの映像制作技術は凄いなと…。圧倒的な差をつけられちゃったなと…。 *1

実写の空撮映像に着ぐるみのゴジラを合成するカットは興味深かった。どういう映像にしたかったのかは全然分かるし、そういう映像を作ろうとした姿勢は称賛されるべきと思ったのだけど。しかし、実写の空撮映像はカメラが動いて映像がブレるわけで、ゴジラの位置合わせはずれてるわ、色調その他の調整もイマイチだわで、強烈な「合成してまーす」感が…。今なら実写映像から特徴点を見つけてトラッキングして、位置合わせぐらいならキッチリできるんだろうけど、当時の日本には本当に技術/ノウハウが無かったんだなあ、と…。考えてみたら「シンゴジラ」は空撮シーンの都市景観すらCGで作ってたんだっけ。日本のVFXって随分と進歩したんだなと再認識。

特撮監督は川北監督から変わって、川北監督の元で助監督をしていた鈴木健二監督になったそうで。

_鈴木健二 (特撮監督) - Wikipedia

そのせいか、大胆な構図のカットがいくつかあったような印象も受けた。もっともそのあたりはコンテを描いた方の功績なのだろうか。でも、コンテにOKを出すのは、やはり監督さんのような気もするし。

ラストのあたりは、ちょっとビックリ。なんだか平成ガメラ3のソレを思い出したりもしたけれど…。海にのそのそと帰っていくゴジラの後ろ姿をボヘーッと眺めつつ人間がとってつけたようなそれっぽいことを突然喋り始める、みたいな定番のラストではなかったあたりは好印象。いやまあ、なんかそれっぽいことはやっぱり喋ってたけど…。

怪獣映画の終わり方って、他にはどういう手があるんだろう、などと少し考え込んでしまった。ゴジラが海に帰っていくのは、海に囲まれている日本という国で育った人達が作っているから、だよな…。なんでもかんでも海に流してしまえばなんか一応問題解決したような錯覚をしちゃう国民性があるからで…。もし、海が無い国で育った人が怪獣映画を作ったら、一体どういうラストにするんだろう…? ゴジラ、どうやって片付ける…?
*1: そのカットを実現するためには何をどうしたらいいのか、その都度分析したり、研究したり、リハーサルをしたりしてノウハウを蓄積していくあちらさんと、「昔からこうやってるんだから」で思考停止して手癖で片付けちゃう日本では、ここまで差がつくのだろうな、みたいなことも思ってしまった。まあ、「STAR WARSから学ぶものは何も無い」と言い切っちゃうのが邦画界だから仕方ないのかも。あちらさんが何を持っていて、自分達が何を持ってないか、それすら気づけないと進歩する可能性もゼロなわけで…。あちらの方々は日本の映画も結構褒めるけど、いつかそれを自分達も獲得してみせるぞという、学ぶ意欲に満ちているからこそガンガン褒めるのだろう、と思うのだよな…。何かを見て、褒める部分を見つけられない人/組織/業界は、もはや成長する見込みが無い…。って自分にとってもブーメランだなコレ…。

以上です。

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