mieki256's diary



2010/09/14(火) [n年前の日記]

#2 [comic] 「舞姫 テレプシコーラ」山岸涼子著、1〜10巻を読んだ

妹から借りて以下略。踊るほうのバレエを描いた作品。1〜10巻が第一部扱いの模様。

山岸涼子作品はまったくほとんど読んだことが無かったのだけど、非常に読み易かった。変形ゴマの多用をしないのでコマ運びが把握しやすい。もしかすると吹き出しが、一般的な楕円形ではなく、角丸四角形であることも、読み易さに関係しているのかもしれない。また、台詞回しが微妙に独特な感じもする。「アラー」「〜ですけどー」「褒められたン」等々、読んでいてイイ感じ。もちろん、ヒロインのぼんやり具合を強調するため、あえてそういう台詞回しをしているのだろうけど。

バレエに関する描写が、とんでもなくリアル・詳細な印象。その分、バレエの世界がどれほどまでに厳しいのかが、ガツンと伝わってくる。先天的に向いているある種奇形な身体を持っていないと成功しないこと、子供時代から訓練しておかないとモノにならないこと、とにかくお金がかかるので裕福な家庭の子供でなければそこそこの教育すら受けられないこと、プロになるにはタイムリミットがあること、日本では国による支援が無いため世界的に大きく出遅れてしまっていること、etc。日本は色々と貧しいなと。機会の平等も与えられないぐらいに、社会の仕組みが貧しいのかもしれない、とも思えたり。

にしても、どこまで構成した上で、描いているのだろう…。最初の頃に出てきた悲惨な境遇のキャラは、二部で登場するのだろうか。

以上です。

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