2024/01/24(水) [n年前の日記]
#2 [basic] FreeBASICでlibpngを使おうとした
Windows10 x64 22H2 + FreeBASIC 1.10.1 で、libpng が使えるのかどうか気になった。libpng というのは、png画像の読み書きをするためのライブラリ。
FreeBASICインストールフォルダ内の、examples\files\libpng\ の中に、png.bas と言うファイルがある。これが libpng を利用するサンプルソース。png.bi を include することで libpng 関連の機能が利用できるらしい。
しかし、fbc png.bas と打って exe を作ろうとしたところ、-lpng でエラーが出た。ライブラリファイル libpng.a が無いというか、見当たらないっぽい。
FreeBASICインストールフォルダ内の、examples\files\libpng\ の中に、png.bas と言うファイルがある。これが libpng を利用するサンプルソース。png.bi を include することで libpng 関連の機能が利用できるらしい。
しかし、fbc png.bas と打って exe を作ろうとしたところ、-lpng でエラーが出た。ライブラリファイル libpng.a が無いというか、見当たらないっぽい。
◎ MSYS2のファイルを流用しようとしたけど失敗 :
MSYS2 の中に入っている libpng.a を探してコピーしようとしたけれど、なんだか色んなファイルがあって…。MSYS2インストールフォルダ\mingw32\lib\ の中に、ファイルはあるようだけど…。
一般的に、*.dll.a は、DLLファイルがあることを前提にしたライブラリファイルだったはず。動的リンク用。
できれば静的リンクをしたいので、*.dll.a ではないファイルを、FreeBASICインストールフォルダ\lib\win32\ にコピーしてみた。
しかし、fbc png.bas と打つと、大量にエラーが出る。
であればと、*.dll.a をコピーしてみた。これならビルドが成功して png.exe が生成された。.dll も必要になるはずなので、MSYS2インストールフォルダ\mingw32\bin\ の中から、libpng16-16.dll もコピーしてきた。しかし、実行してみると「エントリーポイントが無い」云々のエラーが出る。
libpng.a libpng.dll.a libpng16.a libpng16.dll.a
一般的に、*.dll.a は、DLLファイルがあることを前提にしたライブラリファイルだったはず。動的リンク用。
できれば静的リンクをしたいので、*.dll.a ではないファイルを、FreeBASICインストールフォルダ\lib\win32\ にコピーしてみた。
しかし、fbc png.bas と打つと、大量にエラーが出る。
であればと、*.dll.a をコピーしてみた。これならビルドが成功して png.exe が生成された。.dll も必要になるはずなので、MSYS2インストールフォルダ\mingw32\bin\ の中から、libpng16-16.dll もコピーしてきた。しかし、実行してみると「エントリーポイントが無い」云々のエラーが出る。
◎ libzとlibpngをビルドしてみた :
色々試してみたけどエラーが出る。何をどうしたらいいのかさっぱり分からない。
仕方ないので、MinGW (gcc 6.3.0) を使って、zlib と libpng をビルドしてみた。ビルドに使ったソースは以下。
zlib-1.3.1.tar.gz を解凍して、ディレクトリの中に入って、以下を打ってビルド。
以下のファイルが生成された。
libpng-1.6.40.tar.xz を解凍して、ディレクトリの中に入って、以下を打ってビルド。
以下のファイルが生成された。
こうして出来上がったファイルの中から、libz.a と libpng.a の2ファイルだけを、FreeBASICインストールフォルダ\lib\win32\ にコピーしてみた。また、libz.a だけを使ってほしいので、libz.dll.a は libz.dll.a.esc に、libzlib.a は libzlib.a.esc にリネームして使われないようにしてみた。
この状態なら、fbc png.bas でビルドが通って、png.exe が生成された。また、png.exe を実行してもエラーにならない。ちゃんと png画像が表示された。
同じ手順で、MSYS2 MINGW64 (gcc 13.2.0) を使って、64bit版の libz.a と libpng.a をビルドしてみた。コレを、FreeBASICインストールフォルダ\lib\win64\ 以下にコピー。fbc64 png.bas と打ってみたら、32bit版と同様、png.exe が生成された。かつ、実行してもエラーにならなかった。
そんなわけで、zlib と libpng を、MinGW(gcc 6.3.0)、もしくは MSYS2 MINGW64 (gcc 13.2.0) を用いて自分でビルドして *.a を作って、その *.a を FreeBASIC で利用すれば、libpng を使ったサンプルソースもビルドできるし動いてくれる、と分かった。
せっかくビルドしたので一応置いときます。*_mingw が32bit版で、*_mingw64 が64bit版。他の環境で使えるのかどうかは分からんけど…。
_zlib-1.3.1_build_mingw.zip
_libpng-1.6.40_build_mingw.zip
_zlib-1.3.1_build_mingw64.zip
_libpng-1.6.40_build_mingw64.zip
仕方ないので、MinGW (gcc 6.3.0) を使って、zlib と libpng をビルドしてみた。ビルドに使ったソースは以下。
- zlib-1.3.1.tar.gz
- libpng-1.6.40.tar.xz
zlib-1.3.1.tar.gz を解凍して、ディレクトリの中に入って、以下を打ってビルド。
make -f win32/Makefile.gcc all
以下のファイルが生成された。
libz.a libz.dll.a zconf.h zlib.h zlib1.dll
libpng-1.6.40.tar.xz を解凍して、ディレクトリの中に入って、以下を打ってビルド。
make -f scripts/makefile.gcc
以下のファイルが生成された。
libpng.a png.h pngconf.h pngdebug.h pnginfo.h pnglibconf.h pngpriv.h pngstruct.h
こうして出来上がったファイルの中から、libz.a と libpng.a の2ファイルだけを、FreeBASICインストールフォルダ\lib\win32\ にコピーしてみた。また、libz.a だけを使ってほしいので、libz.dll.a は libz.dll.a.esc に、libzlib.a は libzlib.a.esc にリネームして使われないようにしてみた。
この状態なら、fbc png.bas でビルドが通って、png.exe が生成された。また、png.exe を実行してもエラーにならない。ちゃんと png画像が表示された。
同じ手順で、MSYS2 MINGW64 (gcc 13.2.0) を使って、64bit版の libz.a と libpng.a をビルドしてみた。コレを、FreeBASICインストールフォルダ\lib\win64\ 以下にコピー。fbc64 png.bas と打ってみたら、32bit版と同様、png.exe が生成された。かつ、実行してもエラーにならなかった。
そんなわけで、zlib と libpng を、MinGW(gcc 6.3.0)、もしくは MSYS2 MINGW64 (gcc 13.2.0) を用いて自分でビルドして *.a を作って、その *.a を FreeBASIC で利用すれば、libpng を使ったサンプルソースもビルドできるし動いてくれる、と分かった。
せっかくビルドしたので一応置いときます。*_mingw が32bit版で、*_mingw64 が64bit版。他の環境で使えるのかどうかは分からんけど…。
_zlib-1.3.1_build_mingw.zip
_libpng-1.6.40_build_mingw.zip
_zlib-1.3.1_build_mingw64.zip
_libpng-1.6.40_build_mingw64.zip
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以上です。