mieki256's diary - Web Board

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Subject: Re: 農家の保護、農業の維持、農地法
Date: 2005/08/20 00:19
From: けいと

> 「農地法(?)って理念と実態が既にかけ離れてないかしらん」
> 「もしかして、ただただ農家を苦しめる法律に化してないかしら」

この辺は、競争原理になじまない分野であったり、
長らく政治介入している分野であったりするわけでして、
お国のお偉いさん方も「問題あり」という認識は高いらしいです。

ただ、70代より上の世代が「拒否反応」を示すという話を聞いたことがあります。
それは彼らが「農地解放への努力をしたのは我々だ」っていう自負があるのと、
「いま農地法を変えるとまた地主・小作関係に戻ってしまう」
という感覚があるのだそうです。
よってもって、彼らの影響力がなくなる10年後ぐらいには
農地法を変えることができるはず、という読みがあるらしいです。

> 農業・農家って、どういう状況であれば理想的な状況なんでしょう

これは絶対なくならない問題だと思います。

農産物は本来自給自足すべきもので、
そこに経済的な価値を求めにくいものだと思うからです。
同様なものとして家事労働や子育て、老人介護なども含まれるでしょう。

かつて、北野武が
「オレだったら自分の子供を4000円でベビーシッターに預けて、
他人の子供を5000円で預かる」
という話をしていました。

しかし、現実にこれをやってどうなるんでしょうか。
技術力なりカリスマ性で多少の差が出るでしょうけど、
基本的にはゼロサムゲームの世界じゃないかと思います。

農業も同じで本来は全員で作るべきものが
効率化のために分業した結果、
農家とそれ以外にの人に分かれてしまったのだと思います。

ところが非農家は経済の原則にのっとって
「利益」を追求できるようになっちゃったので
格差が生じてきているのだと思います。

私の持論としては
「理想は農家の公務員化」
です。
ただし、今の公務員のような高コストでは駄目です。
農家というハイリスクな部分を公的に補ってあげよう、
という意味での公務員化です。

が・・・しかし、実際に公務員化してしまったら
旧ソ連のような農業体制になるでしょうから、
おそらく効率がどんどん下がっていくでしょう。

世の中の奥様方が家事労働に対して賃金を求めたら
経済は絶対成り立たないでしょうし、
実際、老人介護の民間開放は経済的にはうまく回っていません。
これも厳しいい方をすれば
本来老人が自分でやるべき日常の生活活動を他人にやらせ、
その見返りとしてお金が発生するからです。
衣服の着替えや食事、入浴、トイレまで
市場化できないのと同じだと考えます。

あってもなくてもいいものが
「サービス」として付加価値がついて市場化するけど、
食べることに付加価値はつきにくい、ということでしょうか。

食べないわけには行きませんから農家は儲からないけど、
それを調理する人の中でも、付加価値をつける料理人は儲かる。
同じく調理する人でも家庭の主婦では付加価値がつかないから儲からない。
こういうことではないでしょうか。