小宮的色彩絵之描写法

<1>


私のアナログカラーイラストの描き方を連ねてみました。
アナログを描く方にちょっとでも参考になれば幸いです。(てか、自分がやりたかっただけなんだけど(^_^;))


今回のお題:      某ゲームのキャライラスト(^_^;)
使用水彩紙:      アルシュ(フランス製)/B5判
使用アナログ画材:  水性マーカー・透明水彩・ホルベインカラーインク(セピア/主線用)・MITSUWAマスケットインク
スキャナ:        Canon−CanoScan N676U
加工ソフト:       Photoshop5.0J


<1>ラフ画を描いてみる

ラフ画。 まずは構図を練ります。レイアウトを決める、とも言いますか。
今回は何描くかが決まってたんで、それほど時間は取られなかったけど、決まらない時はとにかく決まらない。ひたすら足掻いて紙を何枚も反故にしまくり。
小宮は基礎的なところがなってないので、構図が決まっていても線を描きまくってエライ事になるのですが。

御覧の通り、ラフ用の紙はわら半紙の裏です。ちなみに表面は、高校時代の日本史期末テストの問題でした(^_^;)
白い上質紙よりもこういう紙の方が気負いなく書き殴れますね。


<2>ラフ画の線をトレーシングペーパーで写し取る

トレス画。 散々描き込んだ汚いラフから、この辺かな〜というラインを抽出。
トレス台は案外見にくいし、目が疲れるので最近はまったく使用してません。てか、親父さんにぶん取られた(-_-;)。
トレペに写したら、裏面を鉛筆で塗りたくって複写紙状態にします。(これ、ある意味凶器なので注意)
水彩紙にあてて、位置を決定したら、セロテープを少し切って仮留め。
HI-TECペンの茶色で、主線をなぞって複写させていきます。
凶器のトレペは裏にもう一枚トレペを重ねてテープで留めて、念の為にクリアファイルに突っこんでおきます。後日使う事はまず無いんですけど、何となく。


<3>下絵を描く

下絵。 複写された線は今一弱いし太いので、0.3のシャーペンで軽く描き直し+描き足し。大体この辺に来てやっとまともな線になってきましたか。

この段階では余計なものも描いてあります。
まだまだ構図が気に入らない様です(^_^;)


<4>ペン入れをする

線画。 下絵に沿ってペン入れ。
基本的に使うインクはホルベインの耐水性カラーインク(セピア)を、同量程度の水で希釈してます。原液で描くと、濃過ぎで滲んだりするので、この調節が大変。
水彩紙によってはペン先がやたらと引っかかったりするので、紙質によってペン入れするかを使い分けましょう。
アルシュ紙はそれほどインクが滲まないので描き易いと思います。
場合によって耐水性ミリペンでも全然OK。

ペン入れをしたら消しゴムかけ。
これも紙質によって表面の毛羽立ち具合などが変わるので、力加減に注意。練りゴムと併用してもいいかも。
どうやらアルシュは消しゴム耐性が弱い気がするなぁ。


<5>彩色第1段階−下塗り

下塗り−全体図。 まずは水張り。カッティングマットの裏面を長らく利用してます。
ついでに方法も邪道。
最初にマスキングテープを紙の四方に貼って、上の一辺だけをしっかりマットに接着させたら、持ち上げた紙の裏面に、刷毛で水を塗りたくります。
全面に水が行き渡ったら紙を下ろして、ティッシュやトレペで表面を押えながら放射状に手を押し付けて残り三辺のテープをくっつけて、しばらく乾燥待ち。
邪道なだけあって、結構波打つ(-_-;)。やらないよりゃマシってくらいです。

次にマービーの水性マーカーを使い捨てのペーパーパレットに載せて、その上で水溶きしてから色を着けていきます。
水性マーカーは染料インクゆえに色分離が起こりやすいので、メインでは使ってません。濃い色を使えない性格なので、ざっと塗って乾燥させて、本塗りに持ち越します。
構図や背景によってはアクリル絵具の水溶きでマーカーの前に更に下塗りをしますが、今回はやってません。

左の図の箱の右部分、ちょっと塗りが甘かったようですね。
下塗り−顔アップ。 下塗り時のアップ。
肌の色は例外的にマーカーのみで本塗り。オレンジ系の発色と色の乗り具合が好きなので。あと、透明感を出したい場合もマーカーだけですね。
瞳もほぼ終わってます。
服に関しては今回はグリザイユ技法で先にグレイで影だけ入れておきました。マーカーに綺麗な赤が無いが故の、苦肉の策(^_^;)

お絵描きラボ目次へ戻る     その2へ進む