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YahooBBのリンク切れを解消すべく試してみた作業の記録



2003/02/18〜

フレッツADSL8MサービスからYahooBB12Mサービスに切り替えたところ、リンク切れが多発する状況になった。


状況:



環境:




リンク切れを解消すべく試してみた作業について、以下に記録を残す。

対策:モジュラーケーブル交換。
詳細:モデムに使用するモジュラーケーブルを、市販のADSL対応ツイストペア・シールドモジュラーケーブルから、モデム添付のケーブルに交換。
結果:症状の改善見られず。ツイストペア・シールドモジュラーケーブルに戻した。

対策:ルータとモデムの距離を離した。
詳細:YahooBBモデム添付のLANケーブルと交換することで、更に1mほど、ルータとモデムの距離を離した。つまり2mは離れている。
結果:症状の改善見られず。

対策:ルータの電源を別に取る。
詳細:ルータの電源を、別のコンセントから取るようにした。つまりモデムの電源のみが玄関のコンセントを占有している状態。
結果:症状の改善見られず。

対策:ルータのファームウェアを一つ前のバージョンに戻した。
詳細:ファームウェアは、最新版の1.21を利用していたが、1.14に戻してみた。
結果:症状の改善見られず。

対策:モデム交換
詳細:YahooBBカスタマーサポートに連絡して症状を訴えたところ、数日後にモデム交換を試してみて欲しいとの連絡が来た。交換用に来たモデムは、交換前と同じ、YahooBB12M対応トリオモデム。
結果:症状の改善見られず。(というか、むしろ悪化。以前よりほぼ確実に、5分おきにリンク切れするようになった。)

対策:ルータを除外。
詳細:モデムに、ノートPCを1台のみを直接接続してみた。
結果:症状の改善見られず。

対策:ルータを別の部屋に。
詳細:ルータを玄関から除外。別の部屋に設置した。玄関にモデムのみが置かれている状態。
結果:症状の改善見られず。

対策:8Mサービスの設定にしてみた。
詳細:YahooBBから、「特定時間、局社内で8Mサービスの設定にして繋いでみる。変化があるかどうか確認して欲しい」と連絡があった。
結果:リンク切れが全く無くなった。しかし速度は下り400kbps/上り280kbps。フレッツADSL8M利用時の2/3の速度。フレッツADSL利用時に比べ料金が安いとは言え、正直、厳しすぎる。

対策:
詳細:
結果:




障害原因の推測


2003/02/18
モデムを交換しても症状が変わらないのだから、モデムに原因がある、というわけではなさそうだ。二回も連続でハズレのモデムを引いてしまう偶然がそれほど転がっているものだろうか。YahooBBが不良品の多い劣悪なモデムを大量に配っているならともかく…しかしそこまで酷いモデム配布状況であれば客が存在しないわけだからそもそも商売にならないはず。であれば、どちらのモデムも正常動作していた可能性が高い。つまり、モデムが原因ではない、と思われる。

5分おきにリンク切れが発生する場面が多いのだが、ネットで調べたところ、YahooBBのモデムは、デフォルト設定で300sec毎にフィルタ設定を更新するらしい。とすると、「モデムが、利用できる周波数帯を5分おきに調べ、どの周波数帯を使うか、あるいは使わないかを設定する段階で、リンク切れがかなりの確率で発生する」ということではないだろうか。(フィルタ設定更新、という処理内容を自分が誤解している可能性もあるが。)

YahooBBモデムに、ノートPCを一台だけ繋いで記録を取ってみたが、結果はルータを繋いで取った際の記録と同じ。つまり、ルータが原因ではない。

ノートPCのLANポートは10BASE-T/100BASE-TX対応。それに対してルータのWAN側ポートは10BASE-Tのみに対応。しかし、10BASE-Tだろうと100BASE-TXだろうと症状は変わらなかった。つまり、「ルータのWAN側ポートが10BASE-Tのみ対応の状態だから問題が起きてる。YahooBBトリオモデムは10BASE-Tで接続すると不具合が起きる」というわけではないらしい。

ノートPCに割り当てられたIPは、ルータ利用時に割り当てられたIPとは異なるIPになった。しかし、症状に改善は見られなかった。つまり、「ルータに割り当てられたIPを、別のユーザが固定IP設定で無理矢理使っている故に問題が起きてる」という可能性は薄そうだ。

ルータに原因はなく、モデムにもおそらく原因がないとすると、残るは回線品質のみであろう。

しかし、この回線は、速度はそれほど出ないものの、フレッツADSL1.5M及び8Mサービスを利用していたという、ささやかな実績がある。今までADSLを利用できていた回線が、ある日突然利用できなくなる、急激に劣悪な回線品質になる、ということがあり得るだろうか。
だが、フレッツADSLとYahooBBのADSLサービスは方式が違う。フレッツADSLは、ISDN干渉に強いと言われるAnnexCを利用しているが、YahooBBはAnnexAをベースにした方式である。(たしかそのはず)

つまり、
「YahooBB12Mサービスを当家あるいは当地区(福島県須賀川市森宿)において利用しようとした場合、回線品質が原因で、常時接続は実現できない」
と、今後も現在の状況のままだとすれば、ほぼ確実に言えるのではないか。




雑記:


2003/02/18
福島県は、本当についこの間まで、ISDNサービスを盛んに宣伝していた。去年の中頃まで、「NTTふくしま(だったはず)」名義による、ISDNに関する新聞の折り込み広告をよく見かけた。既に、都市圏ではADSLだCATVだBフレッツだと賑わっていたし、フレッツADSLサービス自体が福島県内のあちこちで始まっていたにも関わらず、「NTTふくしま」はISDNに力を入れ続けていた(ように見えた)。

当家でのフレッツADSL導入は周囲に比べると比較的早かったはずだ。須賀川市がサービス提供地域になった際、大喜びで早々に申し込んだ。ISDN→ADSLへの移行をして数ヶ月立った頃、総務省が公開していたADSL普及状況調査結果によって、市内のADSLユーザが数えるほどしか居ないことを知り、「やっぱり田舎だ」とガックリきた記憶もある。

しかし、それから半年ほど経過した頃になっても、相変らずISDNの広告は無くならなかった。「NTTふくしま」から郵送で、ISDNの紹介広告が自宅に送られてきた時は、呆れるのを通り越して笑ってしまったぐらいに。

それらISDN関連広告には、必ずと言っていいほど、「ISDNを利用するとインターネットも快適」と書かれていた。もしかすると、さほど知識の無いユーザが、「インターネットが快適になるなら」「NTTが言う事だから間違いは無い」と、導入してしまう事例があったかもしれない。

故に、まさかとは思うのだが…

福島県は都市圏に比べると、異様にISDN利用率が高い、もしくはISDN利用率が高い地域がところどころ存在する、といった状況があったりはしないだろうか。もしそういった状況であったら、YahooBBの技術陣(あるいは社長さんだけ?)が想像している以上に、福島県内においては、ADSLに対するISDN干渉の影響は大きいのではないか。



全くインターネットに繋がらない、リンクが確立しない、というわけではないところも気になる。繋がっている時は半日程繋がり続けていたりするわけであり…あまりに劣悪過ぎる回線品質であった場合、それほど連続してリンクが確立するなどはたして可能であろうかと。

となると、突発的に回線品質が劣化する何かが存在しているのではないか、と思ったりもする。例えば、どこかで何らかの工事をしていて、それでノイズが発生して…という可能性はないか。特に最近は予算消化の為の道路工事があちこちで目立つ時期である。少し歩けば、必ず工事現場が目に入るような状況である。

だがしかし、道路工事をしていると接続できない常時接続サービスでは、最初から使用に耐えないのではないか。
いや。そもそも、道路工事でこういった障害が発生したりするものだろうか。

リンク切れの記録を眺めていても、残念ながらそれら障害の発生する時間帯に、規則性、関連性を見出せないでいる。判ったのは、5分おきに切れる可能性が高く、一度切れ始めると障害は数時間に渡る、ということだけ。せめて決まった時間帯に必ずリンク切れしてくれるなら、何か外的な要因がありそうだと推測も出来そうだが。あるいは、常時不定にリンク切れするなら、回線が完全に劣悪であろうと推測も出来そうだが。いや、そもそもフレッツADSLが最初から使えていなければ、当地域は永遠にブロードバンドを享受できないのだと、ある種の諦めもついていたのだろうけど。


フレッツADSL→YahooBBへの移行でも、回線の大部分は変わってはいないはずなのだが、少なくともNTTの局社内の回線については変化せざるを得ないはずだ。おそらくNTT局社内では各回線を一括集中管理しており、ソフトウェア的な設定を変更するだけで回線サービスを比較的容易に変更できたりする状態になっているのだろうが、YahooBBのサービスを導入する為には、少なくとも、NTTの機器からYahooBBへの機器へと経路を変更しなければならないはず。仮に、現在利用してるこの銅回線が、フレッツADSL→YahooBBへの移行時に急激に劣悪な品質へと変化してしまったのであれば、変化があった部分…つまりNTTの局社内で何らかの原因により今までより劣悪な回線状況に変化させられてしまった、という可能性もあるように思う。はたしてそのあたりはどうなのだろう。




2003/02/18 AM10:00
YahooBBに連絡したところ、かなり興味深い、というよりある種決定的な情報を戴けた。どうやら障害の原因は、ISDNの干渉であることがほぼ間違い無いらしい。周囲も含めた回線の利用状況について調査した感じでは、ISDNを利用しているユーザが周囲に多数存在しており、いかにもな「ISDN干渉」の様子が回線状況に見受けられる、との話だった。

不安的中。ダメだこりゃ。

これというのも「NTTふくしま」のせいである。彼等の営業努力・宣伝効果の賜物である。大変な事をしてくれたものだ。NTT首脳陣は彼等を賞賛すべきであろう。彼等はこの地において素晴らしい働きを見せてくれた。NTTの推し進めていたISDNを広め、ISDN以外の回線サービスをことごとく殲滅せしめる状況を確かに作り上げてみせたのだから。

今後県内でADSLユーザが増えることがあっても、ISDNユーザの多さ故、「速度が出ない」「繋がらない」という声が多数上がるだろう。それらADSLサービスへの怨嗟の声を聞いたISDNユーザが果たして積極的にADSLに切り替えようと思うであろうか。思うわけが無い。
そもそも「インターネットが早い」事を喜ぶユーザが、田んぼしかないこの県にどれだけ居るのだろうか。そもそもインターネットに触れるユーザ数自体が圧倒的に少ないのではないか。「電話が二つも使える」点のみを多大なメリットとして感じているユーザのほうが多いのではないか。
ふと考えてみれば、自宅周辺の民家には比較的年配の方々しか住んでいなかったりする。失礼ながら彼等がインターネットを活用しているようにはとても思えない。自分の知る限りでは、周辺でインターネットを積極的に利用しているユーザなど、この家と、2軒先の方しか居なかったはずだ。
となれば、ISDNユーザが多いという現在の状況が今後大きな変化を迎えるとも思えない。さすが福島県である。日本一ブロードバンドが普及していない県(総務省調査結果による)は伊達じゃなかった。

しかしADSLがダメとなると…他にどんなブロードバンド回線サービスが利用できるであろうか。

福島県須賀川市は、Bフレッツに関して「提供予定未定」の地域である。なんとなくだが、おそらくこのまま永遠に光は来ない気がする。

更に福島県は、日本で唯一、CATVサービスが存在していない県である。(実際には、電波状況の劣悪な山間部に一部存在してはいるらしいのだが、それらは都市圏においてイメージされるCATVとは全く異なるサービス内容であろう。)

光が来ない。CATVも存在しない。となれば、後はADSLに頼るしかない。だがしかし、そのADSLもISDNが周りに多すぎて使えない。手詰まりである。

ブロードバンドは来ない。ここには来ない。来ても使えない。福島県須賀川市森宿の住民である限り、電網と言う名の未来の足音は聞こえてこないし、近づいて来る気配すら無い。都市圏の人々が、4Mだ6Mだ11Mだ86Mだと楽しげに語り合う姿を、今後も指を加えながら、みすぼらしく涎を垂らしながら、ただただ眺める事しかできないのであろう。せめて1M超えを目にすることが出来たら…そう願う事すらこの土地では不毛な想いなのであろう。

(ADSLを使うと、電話が2回線どころか3,4回線分使える、なんてことになれば、各家庭どころか店舗・企業においても一気にADSLへの切換えが進んでISDNを撲滅できるかも…と一瞬思ったが、そんな展開はおそらく期待できないだろう。)




2003/02/19 AM03:00
局社内で8M設定にした状態で、現在も記録を取ってみているが、信じられないぐらいに、パタッとリンク切れがなくなった。素晴らしい。驚いた。まさかここまで状況が改善するとは全く思っていなかった。YahooBBを見直した。なかなかやりおるわい…

…と思ったのもつかのま。速度を測定してみたところ、下り400kbps/上り280kbpsであった。フレッツADSL8M利用時に比べると約2/3の速度である。フレッツADSL利用時においてすら速度が遅いと嘆いていたが、よもやそれを下回ってしまうとは。

フレッツADSL利用時に比べ、料金が安いというメリットはある。しかし、正直、これは厳しい。厳しすぎる。

「フレッツADSL+プロバイダ」の料金と、「YahooBB」の料金との差額分が、この速度低下分であると考える事も出来る。「速度は遅くなるが、その分安いから、まあ我慢しようか」と今後思うことが出来るかどうか、なのだが…

私は、我慢できそうにない。
そして家人も、この状況は我慢できないと訴えている。

極力、NTTにお布施を与えたくないと、今まで思い続けてきたわけだが…もはやこれまでであろうか。残念無念である。



だがしかし、ここまで色々と手を打っていただいたYahooBB担当者の方々には、感謝の念を示したい。実を言うと、YahooBBにまつわる様々な悪い噂を既にたくさん聞いていたので、「いつ何時放置モードに入ってもおかしくない」とある種の覚悟もしていたのだが。けしてそんな事はなく、電話での応対のみに留まるどころか、モデム交換や局社内設定変更等、手を煩わせてしまうような手続き・作業もしていただけたわけで…ある意味、以前電話口での対応のみで終わったNTTの担当者の対応より、よほど親身な対応であったかもしれない。結果はどうあれ、これまでの真摯な対応には非常に感謝している。ありがとう。




2003/02/19 PM05:00
YahooBBに8M試験設定の結果を報告。

「リンク切れは解消。しかし速度が著しく低下」「フレッツADSLよりYahooBBを利用継続したいと思ってはいるが、しかしこのままでは乗換えたメリットを見出せず、YahooBBの利用継続が難しい」「せめてフレッツADSL8M利用時と同程度の速度を実現したいが、その為の技術的可能性は既に残っていないか」と尋ねた。だが、技術的可能性の示唆・提案等はYahooBB側から一切無く。どころか、「リンク切れを解消するのが担当部署の役目。リンク切れが解消した以上我々の責務は果たした。速度向上についての相談をされても困る」との返答。予想通り。リンク切れさえ解消すれば、速度はどうであれ回線サービスとしては成立し、契約は果たされる。であれば当然の返答。(だが、そうすると速度向上に関する相談はどこにすれば良かったのか。もしそれら部署の存在を知っていたなら、そちらに誘導していただければ助かったのだが…などと思ったのは大分後になってからの事。)

それにしても、わざわざこちらが、「フレッツADSL8M時と同程度の速度を実現=YahooBB利用継続」「速度向上の可能性無し=YahooBB利用継続は難しい」と、話を単純化して伝えているにも関わらず、あえて後者を選ぶかのような返答をしてくるとは。それは「YahooBBは使うな」とYahooBBが言っているも同じではないか。不可解な対応をする担当者である。

12Mではリンク切れが起きるのだから、今後利用継続するなら8Mサービス内容に変えざるをえないはず。8Mサービス内容に正式に切り替わるまでの期間を尋ねたところ、2週間後になるとの答え。更に、「現在の8M設定はあくまで試験的設定であり、この後すぐに12M設定に戻す」と言われる。リンク切れしない状態を維持する為の方法が判明したのだから、8Mサービス内容へ変更するまでの期間はこのままの設定が維持され、わざわざリンク切れする12M設定には戻さないのではないかと思っていたのだが。アテが外れた。

「リーチDSLを利用することで速度改善の可能性はあるか」「12M、8M設定時の実測速度から、リーチDSL利用時の速度をある程度推測はできないものだろうか」と尋ねるも、「実際に試してみないとわからない」との答え。これも予想通り。「リーチDSL導入までの期間は」と尋ねるも、これもまた2週間後との答え。

つまり、8MだろうがリーチDSLだろうが、どのみち2週間は12M設定のままで使い続けなければならない。12M設定のままということは、即ちリンク切れ多発の状況になる、と言う事だろう。

既に利用開始時から今現在まで2週間ほどリンク切れの日々を味わってきたわけだが、YahooBB利用継続をこの時点で決定すれば、更に2週間ほどリンク切れの日々を味わう事が確定する。前後合計すれば約1ヶ月のリンク切れの日々。思わず苦笑せざるを得ない。「…するとリンク切れ状態が更に2週間続くと言う事でしょうか」と尋ねてみるも返事無く。なるほど、問いの内容を肯定せざるを得ないので言葉に詰まっているのだろう。こちらはそう認識した。


回線調査結果について具体的数値等を知らされていなかったので、「回線調査結果について教えてもらえないか」「口頭での伝達が面倒であればメールで送信して戴いても構わない」とお願いしたが、「それら情報を教えることは難しい」「メールでお知らせする事もできない」との返答。「各種カッドにINSの影響があるか」「BT数は多いか少ないか」「せめてそれだけでも教えてもらえないか」とお願いしたが、結果的には非常にアバウトであやふやな形での会話になった。おそらく他者が会話を聞けば、それは何も教えて貰っていないのと同じ、と言われるような会話であった。(ということにしておく。)

……常々この点には疑問を感じる。なぜ、ユーザ自身が利用する回線について、当のユーザ自身が詳細な情報を知る事ができないのであろう。不自然さを感じずにはいられない。自分の利用するメーカPCのメモリ容量を尋ねた際、「教えられない」と返答するPCメーカがあろうか。自分の利用する車の燃費を尋ねた際、「教えられない」と返答する自動車メーカがあろうか。それがなぜ、NTTが絡む世界では、そんな馬鹿げた返答が当たり前のように未だ通用しているのか。極めて異常な状況である。完全にユーザ不在の世界。全てが業者にのみ都合のいい仕組み。不可解で、不健全だ。


回線調整(有料)による速度向上の可能性を尋ねてみるも、どうも返事があやふや。なんとなくだが、回線調整の申し込みは極力してほしく無いような印象すら受ける。これは後になって気づいたのだが、YahooBBは回線調整費が固定故、NTTと違って状況によっては赤字になる場合もあるものと思われる。当方の回線はそのパターンだったのであろう。


…万策尽きた。

ユーザ側からいくつかの技術的可能性についてYahooBBに尋ねてみるも何ら答えを得ず。当方にとって未知の対策が存在するか否かをYahooBBに問うても提案等一切無い。ユーザ側で出来る事、思いつく事は全て出尽くしたし、YahooBBが出来る事、思いつく事も全て出尽くした。そう考えるしかない。


念の為、と前置きしつつ、解約を申し込んだ場合の期間を尋ねてみたところ、8日ほどで可能、との答え。
「家人と相談して今後どうするかを決めたい」と伝え、相談させていただいた事に感謝の言葉を述べ、電話をひとまず切った。


つまり、選択肢は2つ。


…利用継続を決めれば、これから2週間はリンク切れの日々。
しかも今後の速度向上は望み薄。

…利用継続を諦めれば、これから8日後にはリンク切れの日々と縁を切れる。
しかもフレッツADSLモアを申し込めば以前の実績からして多少の速度向上も見込める。


具体的なメリットを考れば、どちらを選択するかは火を見るより明らか。もはや「NTTに対する感情云々」を含む余地など選択肢の中のどこを探しても存在しない。そんな次元の話ではなくなってしまった。

状況を家人に伝えたが、家人も自分と同じ感想だった。




2003/02/20 PM06:00
昨晩、家人が、YahooBBの解約を申し込んだ。
解約工事日は2/28。ただし、2/25〜2/26にならないと確実な工事日は判明しないと言う。

更に本日、家人が知り合いの勤めるNTT関連代理店に赴き、ぷららに契約。3/1より利用開始。
更に、ぷらら経由でフレッツADSLモアを申し込む。3/3に工事日を設定。
トラブル無く、各種の工事作業が進めば、3/3からフレッツADSLモア+ぷららでネット利用が可能となる。

最近はYahooBBのお試しキャンペーンへの対策のせいか、ぷららやフレッツADSLにおいても、各種キャンペーンが展開されていてユーザ側としてはありがたい。YahooBBが存在する事で、ユーザにとっては明らかに、以前に比べ料金的メリットが生まれている。フレッツADSLは2ヶ月無料、ぷららに至っては6ヶ月無料の予定。もっとも年単位で見ると料金的にはYahooBBに負ける。しかしこれは須賀川市が田舎故、フレッツADSLとYahooBBしかサービス提供されてない事情があるからで、隣接する郡山市、県庁のある福島市などではYahooBBより安いADSLサービスが存在する。価格comのADSLサービス料金比較で見ると、YahooBBは真中ぐらいの順位だ。


それにしても、若干懸念が残る。YahooBBの「回線握り」と称される行為についてだ。2/28、YahooBBは解約工事を行い確実に回線を開放してくれるだろうか。最後の最後で心象を最悪にしてくれないように祈る。「回線握り」はとうに昔の話であることを自ら証明してみせていただきたいものだが。



こういう結果になって、こちらとしても非常に残念でならない。想像していた以上にNTTの愚策…ISDN普及による爪痕が、当地域、福島県須賀川市森宿において、深い傷を残していたと言う事であり。それでいて頼るべき業者が、やはりNTTしか無いという現実を認めるのは、ある意味屈辱的ですらある。

「NTTのサービスを使わずYahooBBのサービスを継続利用できることが当方にとっては一番望ましい状況である」
YahooBB側には何度かそのように伝えてきたし、こちらも状況改善に繋がりそうな可能性を思いつく限り提示してきたつもりだ。しかし、YahooBB側から状況改善に繋がる技術的可能性について一片の示唆すら無くなった現状ではこの結果も致し方ない。ユーザ側も、企業も、万策尽きたのだ。NTTのISDN普及策の前に敗北したのだ。




ところでその後、当家の回線について、不可解な動作が続いている。

速度が770kbps前後になったので、おそらくYahooBB側が局社内における設定を12M設定に戻したと思われる。
しかし、それにしては、リンク切れがなぜか全く起きていない。

…腑に落ちない。
YahooBB側のこれまでの言を信じるなら、12M設定に戻した途端、以前と同じようなリンク切れ状態を味わうはずではなかったか。


YahooBB側からは、「ISDN干渉の影響が強いことが障害の原因ではないか」と伝えられているわけだが、そんな致命的状況が、12M・8M設定変更作業のみで著しく状況改善されるものであろうか。そもそも、仮に設定変更による状況改善の可能性があるなら、先日の電話連絡の際、その事について何かしらの示唆があったはず。しかしそれは無かった。であれば、12M設定時においてリンク切れを無くす為の方法は既に出尽くしたと考えるべきだ。ユーザも、YahooBBも、双方共に最大限努力し、検討したが、問題解決に繋がる方法は無かったと認識せざるを得ない。

仮に改善策があるとしても、もはや、BT外しや回線収容替えぐらいではないか。しかしそれらは有料の作業であり、YahooBBがユーザに対し何の連絡もなく、それら改善策を行うはずがない。ユーザに対し料金請求できる作業を、身銭を切って行う営利企業などあるはずもないだろう。更にそれら作業がわずか数日の間に何の準備も無く即座に実行できるとも思えない。

もしかすると、サービス利用開始時から、YahooBB側の作業や設定に何らかのミスが存在していた可能性はないか。それがたまたま8M設定変更時に発見され、そのミスを修正したが故、12M設定に戻した際にも障害が発生しなくなったのではないか。しかしそうであれば、その事実についてユーザに説明があるはずだ。何せこちらは「リンク切れ・速度低下」という状況であるが故に解約するかどうかを迷っていたユーザであるから、ミスを修正して状況が変化したことを知らせれば迷っている顧客を逃がさずに済む。であれば連絡してこないわけがない。それとも、変化はあったが、連絡できない事情があるのか。連絡することで内部の人間が多大な不利益を被る可能性がある故に沈黙しているのか。

あるいは、今までの障害は、NTTの策略であったりはしないか。以前にも書いたが、回線上に何らかの物理的変化、状態変化が起きるとすればNTT局社内でのみしか起り得ない。NTTであれば状況を自分の都合のいいように変化させる事は充分に可能なはず。YahooBBに解約を申し込んだという情報をどこからか入手したことで、当家利用回線に対する妨害工作が終焉を迎えたのではないか。…馬鹿馬鹿しい。事実が露呈した際にNTTが受ける被害を考えれば、そんな馬鹿げた行為をするはずがない。そんな危ない橋を渡るより、無知なユーザにISDNを売り込むべく営業に力を入れたほうが他社ADSLサービスへの営業妨害としてはよほど効果が高いではないか。


…などと考えると、回線状況は以前と何一つ変わっていないと考えるのが妥当だ。
現在の状況は偶然だ。たまたまISDNを利用しているユーザが今日は少ないのだ。どうせそのうち状況は変わるのだ。


当地域、福島県須賀川市森宿では、Annex AベースのADSL回線サービスはISDN干渉により致命的な被害を受ける。つまりYahooBBは使えない。使えても本来のスペックを発揮できない。それがYahooBBの調査結果であり、当方への報告であった。

YahooBBの言を信じよう。
彼等の言を信じる限り、当方は、満足な速度と安定性を、現状のYahooBBサービスでは得られない。
彼等の言を信じる限り、解約する以外に手は無い。


「状況が改善したなら利用継続すればいいではないか」と思われるかもしれないが、そういうわけにもいかない。状況改善の原因が何らハッキリしていない以上、この状態は単なる偶然である可能性が高い。解約申し込みをキャンセルした途端、速度低下、リンク切れ多発では目も当てられない。


それにしても、解約の申し込みをした後に状況が改善したというタイミングが気になる。

まさかとは思うが、解約申し込みを受ける部署から、回線状態を管理する部署に、「顧客が逃げそうだ。なんとか手を打って引き止めろ」と指示が出て、突然事態が動き始めたのだろうか。いや、有効策がまだ残っていたなら、それをユーザに知らせておくだけで効果があったはず。また、解約と言う末期的状況にならなければ有効策を打とうとしない企業など、平時においては問題解決を後回しにすると自ら主張してるも同じ。問題が起きた際、ブラフで解約申し込みをして事態の改善を図るなど、まるで北朝鮮的な交渉だ。そんな交渉術をユーザにデフォルトで要求してくる企業なんて古今東西聞いた事がない。となれば、そういった動きはなかったのであろう。


実は、今からでも遅くないから、状況が変わったのであれば是非とも知らせてほしいと思っていたりする。まだ当方にとって未知の情報があったなら是非とも知りたい。
ソフトとハードという違いはあれど、一応自分も、昔は技術で飯を食っていた人間なので、何の理由も無く状況が改善するなんて信じられない。恐怖すら感じる。バグがあったならどんなバグだったのか知りたい。

もしかすると、バグがあった事実を伝えるだけで問題がおきるのではないかと向こうは考えているのかもしれないが、バグは誰でも作るものだし、自分も散々作ってきたから、バグのあった事実を伝えられても気にならない。それよりもバグの中身が気になる。何が障害の原因だったのか、どんな現象が起きていたのか、そこを知りたい。原因さえわかれば気分がスッキリするのだが。

しかし、これが一般人であれば、バグを出したと言う事実だけで即座に怒りを感じるものなのかもしれない。となれば企業側自らバグがあったなどと報告はしないであろう。黙っていたほうがいいと担当者や現場作業員は考え、事実を隠蔽しようと各策するものと思う。もしかすると、向こうはそういう状況なのだろうか。


…どうも腑に落ちない。原因が知りたい。

だが、「リンク切れさえ無くなれば責務は果たした」とまで言われてしまった以上、それら部署に「状況が改善したのは何故?」なんて電話を入れるわけにもいかんだろう。「状況が良くなったのに連絡してくるなんてこの人一体何?」と変人扱いされるのがオチだ。下手をするとクレーマー扱いされるかもしれん。

どうもスッキリしないが仕方ない。まあいい。どうせ今月一杯で解約なのだし。もし、解約を引き止める為の作業を行ったのであれば、その旨向こうが連絡してくればいいだけの話だ。放置していれば、YahooBBからNTTに顧客が一人逃げるだけの話。別にこちらから動くことでもあるまい。



それにしても振り返ってみれば、ここ数週間の障害原因追及の作業は、なんだか楽しかったようにも思う。あれが原因ではないか、これが関係してるのでは、などと可能性を探し、一つ一つそれらについて実験を行い、原因の切り分けをしていく。やはり自分は、バグ探し、バグ修正が好きらしい。(興味のベクトルがそちらに向けばの話だが。)



記録文章量が多い事と、固めの文章にしている故、人によっては、まるでこちらがクレーマーか何かのように誤解されるかもしれないが、実際の電話応対時においてこちらはかなり下手に出ていた。いつにもまして丁寧な応対を試みていたつもりだ。家人に「お前の電話応対はまるで立場が逆だ」と言われるぐらいだ。

この手の応対は、技術が絡む以上、出来るものは出来るし、出来ないものは出来ないのだから、淡々と情報を交換し事実を明らかにして原因を調べ、双方の落としどころを探るしかないと思う。
例えば、電話口で怒鳴る顧客の話をよく聞くが、馬鹿げた話だ。

声量で現在の技術や状況が飛躍的に向上するなら誰も苦労はしない。そんな事で事態が改善するなら私は毎日PCに向かって怒鳴ろう。Windowsはさぞかし安定して動作してくれることだろう。
また、元々その企業が持っている、各種作業に関するルーズさが、声量如きで調整可能であるはずも無い。ユーザの働きかけで調整可能なほど企業の体質は柔軟ではない。そんな柔軟さがあるならそもそも怒鳴られるような事態を招くはずも無い。ダメな会社、ダメな社員、ダメなバイトは、何をどうしたってダメだ。

怒鳴ろうが、淡々と喋ろうが、叶う要求は叶うし、叶わない要求は叶わない。であれば、怒鳴るだけ無駄だ。むしろデメリットを呼び込む可能性が高いので避けたほうがいい。サポート担当の人間はただでさえ披露困憊しているのだから、感情的にさせては逆効果だ。こちらが得られるはずのものも得られなくなってしまう。

もし仮に、交渉相手が、大人しい客に粗雑な対応を繰り返す者であったら…
そんな人材しか居ない企業は、この御時世に生き残れるとは思えない。どうせすぐに自滅する。早々に見切りをつけてサヨナラしたほうがいいだろう。(そういった対応をしても、自滅せずに生き残る企業など、それこそNTTぐらいではなかろうか。)



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